私も人に聞いたことを、すぐに信じてしまうことがあります。
 信用しているからこそ、相手がいったことを信じてしまいます。 
 でも牛ほどではありません。

  あれほど仲良く暮らしていたのに、他人からのうわさで切れて
 しまうなんておかしいと思います。
  部外者が言ったことを信じるより、仲間を信じるべきだったと思
 いました。

  それにもうひとつ。
  ほんとうの親友だったら、お互いが信じていれば、すこしくらい
 のミス、あやまちは許せるはずです。

  牛たちが楽しく過ごしてこれたのは、今までみんなのこころが
 つながっていたからだと思います。
  それなのに今までをふり返って、「損だった」といったことは、
 あまりにもひどいと思いました。
  自分の楽しかった過去も、ぜんぶ否定してしまうことになると
 思いました。

  けんかというのは、だれかを守ること。守るためにする行為。
 暴力というのは、ただ相手をいためつけること。
  だから、他人から言われたことでけんかをするのはおかしい
 のです。

  友情というのは裏切ることは簡単だけど、その分、おたがいが
 ものすごく傷つくことになります。
  そして一度裏切ってしまったら、なかなか修復できるものでは
 ないと思います。友だちがいるからこそ毎日楽しいと思うし、
 仲のいい人はどんなことがあってもさいごまで信じてあげる
  ことがたいせつだと思いました。
                    

けんかした牛

By  Takamina

次のページへ

カウンセリングルームへ戻る

『けんかしたうし』の物語へ戻る