涌津城 わくつじょう

14世紀頃に岩淵正経によって涌津の丘陵に築かれた丘城で、1590年の「奥州仕置」で葛西氏が没落すると家臣の岩淵氏も没落し、一時は木村吉清の所領となるが、後に伊達家の所領となった。藩政時代は伊達藩士の瀬上氏の居城となった。

▼遺構や見所

■ 主郭跡(御館神社) ■

丘陵の頂上には御館神社があり、この部分が主郭とされている。それほど広いわけでもないため、当時も城の守り神を祀る場所だったか?


■ 二の郭跡 ■

主郭より東側の一段低い場所で、今は半分が雑木林、もう半分が「紫舘公園」になっている。城内で最も広い郭で東の城下が見渡せるため、居館があったのは恐らくここか。


■ 腰郭 ■

丘陵の東斜面に腰郭が複数確認できる。現在、そのほとんどは耕作地になっている。


■ 紫清水 ■

丘陵の東斜面中腹に城の水の手である紫清水がある。現在、源泉は塞がれているが、源泉脇の脇に湧水口を設けている。ただし、大腸菌が多く検出されたため飲まないよう注意書きがある。


■ 水濠 ■

丘陵の斜面には堀の跡だと伝わる水濠があるが、耕作用に後から造られた溜池のようにも見えるため判断に困る。

▼歴史

▼詳細情報

最終訪城日 2017年4月22日
別名 涌津北館、紫館、神楯城
前身 涌津北館?
普請開始 1305年又は1344年
築城完了 1305年又は1344年
築城者 (設計者) 岩淵正経
分類 中世丘城
規模 東西200m×南北200m
標高 標高:53m、比高:約30m
文化財指定 -
現存建造物 -
復元建造物 -
模擬・復興建造物 -
遺構 井戸跡、空堀、水堀、郭跡
標柱・説明板 紫公園入口に説明板あり
現状 紫舘公園、雑木林、畑
イベント -
注意事項 紫清水は飲用禁止
場所 岩手県一関市花泉町涌津

▼アクセス

 花泉駅前から徒歩で

JR「花泉駅」から徒歩30分で城跡の「紫舘公園」。道標あり。

 花泉駅前からバスで

岩手県交通の「花泉駅前」から「九千沢」行きのバスに乗り「涌津新町」で下車。そこから徒歩2分で城跡の「紫舘公園」。

 駐車場

紫舘公園の入口に5台ほど停められそうな砂利の駐車場と思われる空間が有り。
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