Eddi Reader @ 渋谷クラブクアトロ(March 14, '01)

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日本公演最終日、渋谷クラブクアトロでのライブに行ってきました。昨日のようなことがあったのではっきりいってちょっと心配だったのですが、今日のコンサートは今回のツアーで一番どころか生涯一番と言えるコンサートでした ;-)。

今日も7時20分ころと遅めの開演でしたが個人的にはBGMのおかげで退屈しませんでした(きっと逆のこと思った方も多いと思いますが、かかったのは全編Talking Headsの60分編集MD?です)。驚くべきことに!Slippery Peopleが終わったところでEddi達が登場(ギャップが大き過ぎる曲だと思う、、)して始まった今日のステージは、最終日の開放感もあってか、2回のアンコールでBooの2曲を含めてトータル23曲、2時間20分に渡る演奏でした:
(セットリスト)
1. Wolves
2. Joke (I'm Laughing)
3. Candyfloss
4. Find My Love
5. Kiteflyer's Hill
6. Prodigal Daughter
7. The Wanting Kind
8. Simple Soul
9. Clare (アカペラ)
10. Blues Run the Game
11. Hummingbird
12. La Vie En Rose
13. Honeychild
14. Lucky Penny
15. The Right Place
(Encore 1)
16. The Swimming Song
17. The Girl Who Fell in Love with the Moon
18. Follow My Tears
(Encore 2)
19. Perfect
20. Everything
21. Birds Are Leaving (Boo with Eddi)
22. 59 yds (Boo with Eddi)
23. Wings on My Heels

チケットがソールドアウトになっただけあって開場前の集まりも昨日より良く、開演時には超満員でしたが、今日も最前列(真ん中も取れたけど敢えてBooの前に行った)で見ることが出来ました。今日のEddiの服装は龍とトラが描かれた中国風の絵が入ったブラウスと、梅の花?のようなものがプリントされた黒のロングスカートでした。ちなみに今日のライブもカメラ撮りされているようでした(BSでもかかるらしい)。

今日のコンサートの良かった点はいくつもありますが、まず会場の反応が良かったです。Eddiがなにかおどけた仕種やジョークを言った時はもちろん、バンドメンバーがソロをとった後もちゃんと拍手が起こってたし、歓声も良くあがってました。そしてEddiが実に良く動いたこと、バンドメンバーもそれぞれの持ち味をしっかり発揮していたこと、そしてハプニングが多発したことも大きかったです。

1曲目のWolvesは大阪公演のようにいくぶん穏やかな歌い方だったのですが、次のJokeの演奏中にEddiの良く動くこと。この時点で今日の成功が予測できましたが、曲が進むにつれてそれが確信に変わっていきました。Candyflossでは名古屋の時を思わせるソウルフルな歌唱を披露してくれ、次のFind My LoveではGrahamのソロの後、バンド一丸となった演奏にのってEddiが楽しそうに踊りまくり、演奏後は盛大な拍手を受けてました。Find My Loveの後だかにEddiが最前列左側にいた子供(from AKIRA' MORINAGA'S HOME PAGE)をステージ上にちょこんと座らせたのですが、Kiteflyer's Hillに続いてProdigal Daughterを演奏しようという時にEddiがスタッフに盛んに何かを持ってくるように指示を出していました。構わずBooが演奏を始めたのですが、Eddiは自らバスタオルを数枚バックステージから持ってきてその子供の座布団にしてました。Kiteflyer's Hill, Prodigal DaughterではBooがスツールに座りつつも上半身を大きく動かしながらコーラスをつけていることから今日は気持ちが入っていることがわかりました。 Prodigal Daughterの演奏後にはバンドメンバーの紹介があったのですが、Eddiは自分の事をYoko Onoだと言って、「半分Yoko、半分Johnになりたいの」と体の上下、左右を分ける動作をして会場を笑わせていました。

The Wanting Kindは最初のうちは手拍子がいまいちだったのですが、Eddiがさかんに促してるうちに手拍子もついてきて、後半は名古屋に匹敵するほど盛り上がりました。演奏のほうはいつものようにテンポがゆっくりになった後もう一度テンポが上がり、ふたたびゆっくりになってエンディング、といままでのとはひと味違うものとなっていて今まで見た中で今日のが一番よかったです。この盛り上がりを受けて演奏されたSimple SoulではEddiは体でリズムを取りながら歌い、Clareでの各楽器のまねも今日はばっちりきまって、歓声も大きかったです。そして昨日は演奏未遂に終わったBlues Run the Gameが演奏されたのは嬉しかった。イントロでEddiとRoyのかけあいもみられたHummingbird、Eddiが激しく頭を横に振ったり跳ねるように踊ったりしながら演奏されたHoneychildともに大変盛り上がり、Johnnyのギターもたっぷり聞けて良かったです。Honeychildのイントロ演奏中にはEddiがRoyの道具箱の中からシェイカーを取り出して、さっきの子供に手渡すという場面もありました。本編最後に演奏されたThe Right PlaceではEddiはゆったりと言葉を噛み締めるような歌い方で、途中にEverybody's Talkin'でなく他の曲の歌詞を挟みながら歌ってましたが、この日の演奏はこれまでで一番染みてくるものでした。

1回目のアンコールは、これまでよりだいぶ多いプレゼントをもらって(私もゴフレットあげた)Eddiが御満悦な状態で始まりました。2作目のツアー以来?となるThe Swimming Songのとても陽気な演奏で始まりましたが、これは会場の反応が良いと判断されたからこそ演奏されたのではないかな?次にThe Girl Who Fell in Love with the Moonを演奏しようとしてEddiがみなに「準備いい?」と声をかけるとGrahamが「まだ」と答えてなぜかキーボードの後ろへ移動しました。Eddiがその間なにげなくAllelujahの最初のフレーズを口にしていたらGrahamが肌色の布地で顔の部分だけがくり抜かれたマスクのようなものに桜を模した枝がついたものを頭に被って出てきました。これにはEddi含めみな爆笑(Booは演奏後記念写真撮ってるし)。そしてEddiがステージの反対側を見るとJohnnyが大きなアフロヘアのカツラを被っていてまた大きな笑いが。これにEddiは対抗しようとしたのか、"I'm professional"といって子供の座布団にしていたバスタオルを手にして、髪をバスタオルでまとめてちょっとイスラム風な格好に(^^)。みなそのままの格好で演奏しました。その後もしばらく笑いが続く中Eddiがリクエストを募ったのですが、今日は様々な曲名、しかもソロになってからの曲名が多数あげられてたように感じました。"My Old Friend the Blues"という声には"That's a nice song"とEddiが返したのでやるかな?と思ったら、ちょっと考えて、観客も歌えそうなものとしてFollow My Tearsが演奏されました。

場内からの拍手に促されて出てきた2回目のアンコールはいきなりPerfectで始まりましたが、今日のはとても良い演奏でした。バンドメンバーも楽しそうだったし、会場からも自然と合唱が起こり、この曲はこういうタイミングで演奏に入るのが最高の形だと思いました。Perfectに続いて昨日はやらなかったEverythingが演奏されましたが、とても盛り上がった楽しい演奏でした。Booに対してEddiが"Wanna sing a song?"と聞いて、BooによるBirds Are Leavingが始まりました。フルバンドによる演奏で、目を閉じてギターを演奏しながら歌うBooと、床に座ってマイクを引き寄せ、目を閉じて足でリズムを取りながら歌うEddiとのデュエット状態で歌われたこの曲はとても美しくつい聞き入ってしまう出来でした。この曲の後Eddiが「明日はBooのコンサートがあって、私も何曲か歌うのよ」といって、Booにもう1曲やるように促しました。Booは「僕のコンサートになっちゃうよ」と照れながらももう1曲、59 ydsをノリノリで演奏し、大歓声を浴びてました。終演後には「あの男の人の歌良かった」という複数の声も聞かれて、良かったです。そして最後にWings on My Heelsが演奏されたのですが、Eddiの歌は一段と美しく、毎度の事ですが聞き惚れてしまいました。今日のこの曲はThe Right Placeと並んで完全に別格の演奏でした。

2回目のツアーの時のクアトロ、前回の心斎橋の時を上回る素晴らしい内容でした。タガが外されたかのようにリラックスしたEddiの歌とバンドの陽気な演奏、観客の反応がうまく相互作用して忘れられないコンサートとなりました。これがテレビで放送されると嬉しいです(^^)。終演後、4Fでしばし待ってるとEddiやBooが出てきたのも開放感の表れでしょうか。たくさんの人がサインをもらって感激してました。

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