Eddi Reader @ 渋谷クラブクアトロ(March 14, '01)

(このレポートはAsakoさんによるものです。御厚意で載せさせて頂いてます。Asakoさん、ありがとうございます)

すごーく良かったです。

クアトロで当然スタンディングで、私は楽な姿勢がとれるカウンターのある場所を求めたため、ステージの一部がスピーカーで見えない、音のバランスもたぶん良くない所になってしまいました。ステージ向かって左側のスピーカーの横の壁際、という感じです。

バックバンドはドラム・キーボード・ギター2・ベースという5人編成でしたが、見応えのあるドラムとキーボードが全く見えませんでした。でも、ステージへの距離としては、2,3列目くらいの位置でしたので、とても近くでエディが歌う姿が見られました。

7時過ぎに始まって、9時半過ぎか10時前くらいまで、とても長いコンサートでした。その間、エディは全くと言って良いほど、休憩もせず、美しく歌い、楽しく客席とやりとりし、素晴らしい歌をたくさんたくさん聴かせて、楽しませてくれました。

MCの合間にも、サービスといった感じにアカペラでFairground attraction時代の歌を1コーラスだけ歌ったり、何の曲かわからなかったけれど、イタリア語(?違ったら恥ずかしいな・・・)の曲を歌ったり。ギターがチューニングとかしている間とかにも何となく歌ってたり、とにかくエディはたくさんたくさん歌ってました。そして、それらの、サービス曲(?)さえ、全く力を抜くことなく、美しい声を聴かせてくれて。ホントにこの人はすごい。何度も何度も思いました。

中盤に聴いた、大好きな曲「Kateflyer's Hill」では涙が出ました。この曲は何故か、初めてCDで聴いたときも勝手に涙が出て、初めてコンサートで聴いた時も、この日も、涙が出たのです。特に想い出があるわけでも、何でもなく、この曲にはそういう力があるのです。

すべての曲に関してそうなのだけど、エディ・リーダーという人は、メロディを、フェイクという範囲じゃないほどに、自由に変えて歌います。この人にとって、メロディとは、その時、たった今、歌いたい旋律がメロディなのだな。とすごく感じました。

歌ってる姿がとても美しい人です。私は正面ではなく斜めからエディの歌う姿を見ていた感じですが、歌うのが本当に好きで、音楽が本当に大切で、そして今現在、とても楽しんでいる。そんなことが姿で伝わる人でした。

エディ・リーダーのコンサートは、初めて行った2年半前のでもとても印象的だったのが、バンドの方々もとても素晴らしい演奏家だということです。普段、打ち込みモノに慣れている・自分で制作の際にも頼っている私としては、全く生演奏で、あの安定感、少人数ながらあの厚み。すごいです。それから、ギターの方のコーラス(男性)は、とても美しいハーモニーを作り出すのも感動です。また、皆さんとても楽しんで演奏して、エディとの信頼関係も目に見えるようで、なんだか幸せな感じがするのです。

アンコールでは、エディがお客さんからリクエストを受けつけるのですが(これも最初びっくりでした。)、お客さんのリクエストにエディが”あぁ、この曲ね”という感じでメロディを口ずさみ、ギターの方にキーを尋ねたら、「C?」という答えが返ってきて、Cで弾いてみた(この曲はエディもギターを弾きました)ところ、先ほどより随分と高い声でのメロディになってしまい、「???」という感じで、その後3種類くらいのキーが提案されましたが、どれもしっくり来ない様子。なんだかとても面白い光景でした。最終的にはキーボードの方が当てて、演奏が始まりましたが、始まった演奏はキーを覚えていなかったとは思えないほどの演奏。すごいですよね。エディは全部の歌詞を覚えているんですね。これはプロだから当たり前のように見えますが、実は当たり前じゃないコトだと思います。すごいです。

この日は特にエディのファンではないお友達を連れて行ったのですが、その子は、今日来れて良かった、ちょっと人生観変わったかも。とまで言ってくれました。歌ももちろんよかったけれど、何でも、エディの人柄がステキだと感じたそうなのです。

なんか、そうなんです。とてもあたたかくて、自由な感じで、なんだかステキな人だなって思います。

私もこの日、何度も何度も、すごく、あぁ、私、エディ・リーダー、この人に出会えて良かったな。
そう思いました。私の音楽に直接影響を及ぼすような音楽ではないのだけど。マネしたくてもマネできない音楽だし。そういうのではないのだけど。出会えて良かった。そんな感じです。

また生で聴きたいです。

イギリス好きだし、今度はエディのコンサートにイギリスに行きたいな(^^)

*原文はこちらにあります。Asakoさんのサイトも行ってみて下さいね。

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