2 海洋型地震

巨大地震は周期的


日本列島はとんでもないところです

 

 さて,大きなプレート境界で発生する地震

を”海洋型”と呼びます.プレート境界は,

日本ではフォッサマグナを除いて,殆ど海の

中だからです.プレート境界では,海側のプ

レートは薄く,陸側のプレートは厚いようで

す.海側のプレートが陸側のプレートに潜り

込む構図のようです.例えば,太平洋プレー

トは北米プレートに潜り込んでいるらしいで

す.その潜り込んだ部分が日本海溝で,大変

深い海になっているようです.

また,唯一内陸にプレート境界がある

フォッサマグナについては,この説明を.

 海洋型地震は,正にプレート境界で発生するわけで,震源は比較的深く,広域に及ぶよう

で,マグニチュード(以下M)も大きく,巨大地震になります.海洋側のプレートが陸側のプ

レートに潜り込んで動き,陸側のプレートは引きずり込まれていき,やがて限界に達すると,

バネが元に戻るように跳ね返って,そのとき巨大地震が発生するらしいです.このように,引

きずり込まれ,復元を繰り返すので,地震の発生は周期的と言われています.約100年〜

200年だそうです. ”海洋型地震”発生の様子をアニメで示します.

 ここで,関東/東海地区の海洋型大地震を下図に示します.

[相模トラフ系]

 代表例としては,有名な1923年9月の

関東大地震があります.これは相模湾の北米

プレートとフィリピン海プレートの境界の相

模トラフで起こったものです.M7.9の超

巨大地震です.ここの地震はほぼ200年周

期と言われています.1703年の元禄地震

から1923年とくれば,この次起こるのは

2100年ごろでしょうか.

[駿河−南海トラフ系]

 今最も心配されている東海沖地震とは,

駿河湾のフィリピン海プレートとユーラシ

アプレートの境界の駿河−南海トラフで発

生する海洋型地震のことです.ここの地震

はほぼ100年周期と言われており,今ま

さにその時期にさしかかっているそうで

す.静岡県の御前崎の沈降が止まったとか

言っては緊張しているところです.なぜ,

沈降が止まって緊張するのかと言えば,先

のアニメ図で示したように,ユーラシアプ

レートが沈降仕切ったら,次は復元...

すなわち地震が発生するからです.

[その他の関東周辺]

 長野県松本市を中心としたフォッサマグナ

での地震は要警戒になっています.

 また,北米プレートと太平洋プレートの境

界で発生する茨城/福島沖での地震も要警戒

と言えます.ここには有名な東海村の原子力

発電所もあることから,違う意味でも危険域

と言えます.

 

 ところで,これまでの話だと,東京およびその近郊都市が警戒しなければならないのは,取

りあえずは東海沖地震である...ということになりますが,これはあくまで”親玉”の話.

実はこういった”親玉”の周期の間にも,プレート変動に関係する断層型の地震も発生するこ

とが分かっています.実は東京は,これによる直下型地震を最も警戒しなければならないので

す.


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