STEP−4(山へ行こう!)

  


STEP−1〜3では、

真っ直ぐの走り方、曲がり方、止まり方、そして安全に走ることについてでした。

次は大多数のビギナーロードレーサーが最初にぶち当たる壁、坂(山)です。

初心者にとってやっぱり上り坂(以下、坂)はキツイものです。

最悪、キツイときには自転車を捨てたくなります。

でも、このキツイ坂を避けては通れません。

それどころか、このキツイ坂が自転車で走る上で一番面白かったりするんです。

ここでは、坂(山)攻略のためのコツ(ヒント)を教えましょう!

 1)楽しく走ってますか?

坂はキツイものです。 でも、必要以上にキツイと思っていませんか?

初心者によくありがちなパターンに、

頑張りすぎて重いギアを踏んでしまうという人がよくいます。

 コツとしては、坂が始まったらその傾斜に合わせてギア(変速)を変えていき、回転数が落ちないように注意して走ります。 スムースな回転数がキープできなければ、それはギアが重過ぎます。 無理しないで早目に軽いギアに変速しましょう。 坂の最初で無理をしてしまうと、後半足にきてしまい、後でどんなに軽いギアにしても足らなくなってしまいます。

適切な(軽めな)ギア設定が後半の力を生み出します。

 初心者でまず最初に覚えなければならないのが、軽いギアで回転数を上げてクルクルとペダルを回し、スピードを上げる技術です。 これは上りだけのことではありませんが、クルクルとスムースに回転を上げるのは練習しないとできません。 「俺は重いギアをゆっくり回すタイプだから…」なんて言ってませんか? それはタイプではなくて、できないだけだと思います。

 軽いギアを回すのは負荷が軽いので簡単にできそうな感じなんですが、長時間続けてクルクル回し続けるのは最初のうちは精神的にも意外と続かないものです。 まずは練習あるのみ!コレばっかりは、慣れるしかありません。

               楽に走る             

坂が苦手な初心者にオススメしたいのが、

もう少しゆっくり上って楽しく走ることです。

顔を歪めながら必死に頑張っているのを、

少しだけスピードを落とし、軽いギアにして楽に走る…

そう意識するだけで、身も心も意外と楽になるものです。


       2)フォーム       

 でもやっぱり、どんなにギアを軽くしてもギアが足らない坂はあります。

ギアで対応できないとすれば、力が無いのかもしれませんが、

それ以前に今ある自分の持てる力を有効に発揮出来ないのかもしれません。

(どんなに力が無くてもゼロではありません!)

ココでは坂で有効なシッティングとダンシングのフォームのコツを教えます。


            シッティング           

 まず基本はシッティング(サドルに座って走ること)です。 初心者が一番陥りやすいパターンが、やっぱり頑張ってしまうがゆえにハンドルにしがみついてしまうことです。

 まずはSTEP−1でも言った先を見ることを意識しましょう。

 そして目指すは「腰が入った」フォーム!

 改革の第一歩は胸を張ること!

 そして、真下ではなくて、前方に押し出すようにペダリングします。
 このときなるべくペダリングの始動を早くします。

 体全体の力配分のイメージとしては、
下半身は力強く、上半身はリラックスってな感じです。
そして本当に必要な時だけハンドルをヘソの方に引き付けます。

 ただ腕の力は補助的なものなので、基本はサドルを基点としてしっかりと座り、ポジションを固定して力を有効に出すことが重要です。

 胸を張ることによってペダルを前方に押し出しやすくなりますが、

呼吸も楽にるはずです。


             ダンシング            

 コーナーの立ち上がりで傾斜がきつくなっていたり、どうしてもギアが足らない場合にはダンシング(立ちこぎ)を使います。

 初心者に多いのが、ハンドルの上に覆い被さるようにしてただ体重をかけているだけのダンシング。

 基本は自転車の重心(BBシャフト)の真上に立つことです。 そして体重をかけて踏み込みだけではなく、シッティングと同じく回転を意識する。
 踏み込む側の反対の足の力を抜くようにしてやればダンシングでも自然とリズム良く回転できるようになります。

 よーく考えてみてください。 右足と左足はクランクによってシーソーのように繋がっているんです。 ですから意識して力を抜いてやらないと、踏んでる方の足を反対の足で押さえていることになります。 無意識に頑張って力を入れれば入れるほど、自分で自分の足を踏んでいる状態になります。

 でもそのことを逆に考えてやれば、その押さえている足をスッと抜いてやれば、苦も無く自然と力が伝達できるんです。 このことに気が付くと今までえらく損してたと思うでしょう。

平地での自転車の適は風ですが、

風の抵抗は集団走行によって軽減することができます。

しかし坂ではどうしても速度が遅くなるので

集団走行の利点はあまり期待できません。

やはり自力勝負になってきます。

坂では周りから「ガンバレ!」と声をかけられる以外には、

誰も助けてくれません。

自分を助けてくれるのは、

これまで練習してきた結果であり、

身に付けた技術のみです。

レースで本当に楽しめるようになるためには、

やっぱり普段の反復練習が大切ですね!

   「STEP-5」 なに着て走る? へ つづく   

■ RR  ・ ADVICE ■