企業診断を読む(2006年8月号)

作成日:2006-08-06
最終更新日:

独立開業について

ある記事で、中小企業診断士の独立開業について述べている。 その記事では、対比して弁護士の独立開業を紹介している。 そこにイソ弁ということばが紹介されている。

ここで、イソ弁を調べてみた。 イソ弁とは、弁護士事務所に勤務している弁護士のことをいう。 「イソ」は居候からきているという。普通居候といえば、 まったく稼ぐことをせずに居るだけの者を指す。 イソ弁は、仕事をボスの弁護士から割り当てられて、 それをこなして報酬をボス弁護士から受け取るわけだから、 いわゆる居候とは違う。だから、語源的には信用しないのがいいだろう。

エキスパートではあるが、独立しておらず、 組織に勤務しているという意味では、私が知る限り、 弁護士のほかに、司法書士、弁理士などの士業、医師、僧侶などがある。

記事の著者は、 中小企業診断士から「独立しました」という会社設立の案内状が届くことがあ る、という。そして、「独立しました」の意味がわからない、という。 弁護士であれば、「イソ弁」であった弁護士が独立して事務所を構えるのならわかる、 というのだ。 私はその著者のいうことがわからなかったが、考えてみた。 以下は私の推測である。中小企業診断士が、 自身の事務所を新たに構えるときは、 前勤務先が必ずしも経営コンサルタントとは限らない。むしろ、 経営コンサルタントとは関係のない、 一般企業に勤務していたことが大半のはずだ。 だから、「独立」ということばを使うことはできないはずだ、と。

まあ、そこまで考えれば著者の言いたいことはわかる。 とはいえ、「独立しました」という中小企業診断士が使うときには、 前職が一般の企業の社員であっても、 苦しい宮仕えの身から晴れて逃れました、という高揚感があるはずだ。 その、気持ちも私にはわかるのだ。

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MARUYAMA Satosi