企業診断を読む(2002年12月号)

作成日:2002-12-14
最終更新日:

コンサルティングにおけるワンランク上のパソコン活用事例集

ワンランク上のExcel 活用術

小野修一氏による。(http://www.business-ic.jp/) まず、目的に合わせた情報の整理を表形式でまとめることを勧めている。 私の勤務先でも、何度となくこのような表形式による整理を勧められた。 最初は、気乗りがしなかった。 新しい情報が得られないのではないかと軽蔑していたからである。 しかし、いざまとめてみると表という形式がわかりやすい。 注意すべきことがある。一つは、印刷物として複数のページにまたがる資料をだすときは、 タイトルを各ページに入れるような設定にすべきである。設定のやりかたは詳しい人に聞くこと。 そして、Excel 95 では、セルに入る文字数の制限が255までという制限があること。 最後に、これはよく経験されていると思うが、画面上では字がピッタリ入っていると思っても、 印刷時に字が隠れてしまうのでセルのなかの空白は余裕をもっておくこと。

そして、 グラフ機能の活用として各項目の比率を表すのにパイチャート(円グラフ)を例に出している。 しかし、 プレゼンテーションの指針では、 円グラフの面積は不正確な印象を与えるため使用を避け、 代わりに帯グラフを使うようにとのことである。

なお、単独の帯グラフを Excel で作るのは難しい

モデルによるビジネス活動のあるべき姿の策定に、Excel を使うことを提唱している。 表計算ソフトはセルを方眼紙のように使えるため縦横の線が揃えやすく、 それが見やすいモデルの図作りに寄与しているのだろう。 あえて付け加えれば、線をブロックごとにつなげるには「コネクタ」というツールを使うと いい。

情報資源活用の提案営業と経営活性化対象

川口正満氏(http://www.sienjuku.co.jp/)による。 氏のいう、中小企業診断士としての自らの「環境適応」を考える重要な4つの視点について、 何も知らないので、恥ずかしくなった。

ともかく、DataNatureという経営データ分析ソフトを使ってできることが書かれている。 どのくらいの値段だろうか。http://www.njk.co.jp/datanature/ で調べてみたが、 いったん PDF 文書をダウンロードしなければならないので、使い勝手が悪い。 価格は 90 万円である。これだけの投資が必要かどうか、まずは考えないといけない。

ヘアサロンにおける FSP ソフトとマッピングソフトの活用

黒須靖史氏による(http://www.japanese-coaching.com/)。 FSP とは Frequent Shoppers Program の略で、優良顧客との長期的な関係構築を目的とした プロモーション策である。 活用の仕方はシビアで、ランク(プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ)に応じて、 メリットを決め、四半期ごとにダイレクトメールで通知しているという。 マッピングソフトは、作成データをもとに、電子地図上にマーキングするソフトであるという。 使いこなすのは大変そうだが、ヘアサロンという競争の激しい業界でよい顧客を多く獲得するには、 大変有力な武器となるのであろう。

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MARUYAMA Satosi