尾瀬の花 コース案内012
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 山ノ鼻→至仏山 


012:山ノ鼻〜高天ヶ原〜至仏山

私自身は「至仏山東面道は閉鎖すべき」と思っておりますが、現時点では通行禁止とはなっておりませんので、コース紹介として掲載します。花を目的とした場合、東面道通行は全く意味がありません。山頂からちょっと下った高天ヶ原には山野草は多いものの、そこから下は人の通行で土砂が流出してしまい、従って山野草も全くない、荒れた悪路の連続ですから、花の名山:至仏山とは、鳩待峠〜至仏山のことで、至仏山〜尾瀬ヶ原:山ノ鼻ではないと思って下さい。

山ノ鼻から見た至仏山と多数の登山者

山ノ鼻にある研究見本園の真ん中を貫く木道が至仏山東面道となっていて、

研究見本園

研究見本園を通り抜けた先に登山口があり、最初は階段状木道ですが直ぐに横木を打ち付けた木道となり

深い森の中を急勾配で上って行き、森林限界が近づいた個所の標識を過ぎると、

森林限界の標識

岩畳が始まり、急速に標高を上げていきますが、雨の多い至仏山で岩畳は水路ともなり、

水路となってます

防水をしっかりとした足元(防水登山靴・スパッツ装着など)が必要です。急坂ゆえ登山道の途中には立派なベンチもありますが、ここまでにはあまりお勧めできる山野草は生えておりません。

立派なベンチ

森林限界を越えて暫く上っていくと、やがて眼下に尾瀬ヶ原が広がっていて、その向こうには東北・北海道の最高峰:燧ヶ岳が聳えております。

直ぐ先の右手には、東面道で唯一の水場があり、パイプから勢い良く水が流れ出ております。

水場

水場から先は蛇紋岩が剥き出しとなった岩だらけの悪路となり、蛇紋岩が風化して茶色となっている東面道を上っていくと、

鎖場

大きな岩棚の個所があり、滑りやすい・硬い蛇紋岩ゆえ、そのままでは手掛かりとなる物が少ないため、掴まって上り下りする鎖が設置されている鎖場が2ヶ所あります。鎖場は上るのは比較的容易ですが、降りるのは下が見えないので不安で、危険な個所でもあります。

蛇紋岩の断面

茶色の色をした蛇紋岩を見ていますと、どうして蛇紋岩との名がついたのか分かりませんが、近くに割れて断面が見えていた岩があり、その断面には蛇紋が浮かび上がっていて、やっと蛇紋岩との命名に納得します。表土が流れ落ちて、ゴロゴロとした茶色の蛇紋岩だけの悪路、

木道の全く設置されていない悪路を転倒に注意しながら上っていくと、

至仏山の頂上方向を見上げる

さしもの急勾配も緩やかとなった個所が出てきて、

平坦な個所から振り返ると燧ヶ岳

それが何回か繰り返されると、階段状の木道が始まり、数多くのベンチも見えてきます。

高天ヶ原からの光景

やっと高天ヶ原に到着したようです。ここまでは殆ど見るべき山野草がない至仏山東面道ですが、高天ヶ原にはタカネシオガマハクサンコザクラタカネナデシコなどの高山植物が多いため、ベンチにリュックを降ろして花散策をするのも一興です。

至仏山頂上

整備された階段状の木道を上っていくと、やがて多くの登山者で賑わう花の百名山:至仏山の山頂に到着します。

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