♪あんだんて♪レポート


青少年の自立をサポートする人たちの「サポーターズミーティング」
(大阪府受託事業「不登校・引きこもり青少年自立支援事業」)
2月4日(土)
  
 参加した会場
  B会場
  @「フリースペースでの就労支援」フリーランスMさん、と通所のメンバー発表者
  A「Neet向けジョブトレ企画のポイントと支援者ネットワークA´ワーク創造館
  C会場
  B「ケースマネージメントにより支援」府財団青少年相談センターMさん


3つを通して感じた事

 「ニート(引きこもり)になったら困るから」と不登校の子どもの親は心配する。引きこもりが高齢化する実態を知れば、不登校の子どもに対するつきあいかたも分かるのではないか、という思いがあって、引きこもり支援の話を聞いたり本を読んだりしている。だから、今日は主にB,C会場で話をきいた。 全体に聞いてみて感じたのは、ご本人の話も支援者の話からも、家庭での親子関係や家族関係が見えてこないことだった。
 私は、母親が家で明るく過ごせていれば、あまり心配ないと感じる事が多いので、レクチャーの支援者の人たちが、母親への支援をどうしたらいいのか、あまり意識されていないように感じて気になったが、きっと日々の相談現場では、親の思いをちゃんとうけとめて話を聴いてくださっているのだろう。
 家で、ご本人が家族とのコミュニケーションがうまくいっていないと、ご本人の生活が孤立したサイクルになってしまっていると思う。そこから脱出しようと本人が思えたら、居場所や施設に入ることが、有効だろうと想像する。そこへ出られるまでになるには、長い間の親や家族の他者からは見えにくい地味な努力があるのだと思う。支援者の人たちには、そこを支えてほしいと思う。
 そこへ出られるようになれば、半分問題は解決したようなもの。ただし、出なければだめと言うわけではない。家にいても、基本的な家族関係が本人にとって安心できて、自分を受け入れてくれるものであれば、きっと出て行けると思う。
 親はあまり悩まなくてもすむよう、いろんなところでいろんな援助をもらうといい。一人でなんとかしようと思うと、よけいに抱え込んでしまって、解決から遠ざかってしまう。

 不登校も引きこもりも、親は自分の子育てを責めがちだけど、これまで社会に適応して生きてきた親たちがそれほど一般社会からかけ離れた子育てをしてきたとは思えない。普通に一生懸命こどもを育ててきたと思う。だけど、なぜか子どもが出て行けなくなるほど傷ついてしまう、ということが起こる時代なんだと思う。余裕のない人間関係しかもてない時代と無縁ではないだろう。だからこそ、人とのつながりを大切にして、助けたり助けられたりしながら関係を紡いでいくことが、引きこもった子どもの心を解きほぐすのだと思う。競争社会にいきている父親は、なかなか人に助けを求めることに抵抗があり、そんな自分を情けなく思う思いが子どもに向かう。父親のそんな目がよけいに子どもを萎縮させ、出て行く力を失くさせてしまうこともある。
 
 青少年相談センターのMさんは、半分行政の運営なので、1年先には配置変えがあるかもしれない。だから、1年間でなんとかひきこもりから抜け出させてあげなくては、という思いが強い。それと、相談に来る人が高学歴の人が多いので、支援者としては正規雇用にこだわる。それは、Mさんの相談者に対する最善の援助をしたいという思いの表れ。「1年で短期解決をめざす。」「正規雇用にこだわる」といわれる言葉だけではわからない現場の事情がある。淡路プラッツその他の民間の支援者が息の長い支援をめざし、とにかく外で働けるようになる事を目標におく、というのも当事者に最善の援助を心がけての事。やり方はちがっても、そこに流れる姿勢は共通する思いを感じた。今日のような支援者同士の交流する機会を重ねることが必要だと思った。(フェルマータ)


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