♪あんだんて♪レポート


スクールソーシャルワーク(SSW)研究会しが夏季研修会
模擬事例学習

「子ども達とのパートナーシップをめざして!」
7月30日(土)
  
 講師は兵庫県のスクールカウンセラー、大阪府教委SSWモデル事業スーパーバイザーとして活躍しておられるOさん。
 スクールカウンセラーは、子どもの内面に焦点をあてて問題解決を図るが、スクールソーシャルワーカーは、子どもと周囲の環境との関係性に注目し、子ども自身と環境との相互作用に働きかけてゆく。したがって、スクールカウンセラーは、主に相談室の中で活動するが、スクールソーシャルワーカーは、地域や家庭に出かけていく。
スクールソーシャルワークの特徴としては、
1、パートナーシップ→子どもとのパートナーシップと子どもを取り巻く関係者同士ののパートナーシップ
2、エコロジカルな視点→子どもを取り巻く環境全体を視野に入れ、家庭、学校、地域とのあいだで調整、仲介、連携しながら、環境へ働きかけをしていく。
3、リソース(資源)をつなぎ、環境整備をする。
リソースとは、自分の居場所、戻れる場所、という意味。子どもの持っている力を引き出すもの。
内的リソースには、「能力」「興味、関心」その子の得意分野などがあり、その子の力になる部分。
外的リソースは、「家族」「友人」「動物(ペット)」「外部機関」「地域」「学校」など、その子の力を引き出す環境。

 今回は、模擬事例から「エコマップ」というものを書いてみた。エコマップとは、家族関係の図を書き、つぎに家族を取り囲む他の環境システム「学校、友人、保健福祉機関、宗教、文化、親戚、仕事など」を記入する。その図ができたら、それぞれの家族員や環境との関係性を線で表わす。
 実際に作ってみると、その子のおかれている状況がひと目で分かり、これとリソースを組み合わせると、どこにどのように働きかけていったらいいのか分かってきた。
 ただし、これは、時間の経過は表わすことはできないので、そのつど作っていくか、時系列に記録しておくとかしたほうがいい。このエコマップを関係者がいっしょに見るだけで、情報が共有され、自然と役割分担をする話もできる。まさに目からうろこの知ってよかったと思う知識だ。これを、不登校の子ども支援に応用してみると、子どもに学校へ来るよう働きかけたり、親に子どもの内的なリソースと周囲の環境(外的リソース)とを組みあわせて、子どもが元気になったり、意欲をもつようになることをめざすというものだと理解できる。望ましい不登校支援のあり方だと思った。

 今年度、大阪府がスクールソーシャルワークを導入したので、学校でどんな変化があらわれるか、楽しみにしている。今後、機会があれば活動報告などOさんからお聞きしたいと思っている。(フェルマータ)



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