♪あんだんて♪レポート


子育て講演会 10月2日(土)
 
Tさんは小児科医・アドラー心理学会認定カウンセラーであり、不登校の子を持つ親を経験されて、大人も子どもも自分の意志で選べる場所のひとつとしてフリースペースを設立された。そんな経験からの話は子育てのヒントがいっぱいつまっている。

Tさんは、親子の信頼関係の基本は
  1.どんな大人を目指すか?
  2.子どもに問いかける
  3.子どもに任せる
  4.親子で話し合うという4つのことだと言われる。

親は子育てするとき、子どもにどんなふうな大人になってほしいと思っているか?いろいろあると思うが、長い展望を持って育てながら、社会と調和することを目標にしているのでは。目に見える子どもの行動だけでなく、その子の信念が大切。自分には能力があり、周囲の人々は 仲間であると思ってくれること。自分に対する周囲の思い込みが肯定的か否定的か(いつも私 のことを肯定的に受け入れてくれていると思っているか、否定的に受け取られていると思っているか)によって次の行動が変わってくる。

「今あなたはどんなことをしたい?どんな状況だと思う?」というふうに、子どもに具体的に聞かないと分からない事がたくさんある。生きているのは子ども自身であり、主体者は子ども。親は子どもが考えたり思ったりしていることを聴いたほうがいい。でも、聴くことの訓練がされていないので難しいかもしれない。
 
子ども自身に「任せる」ということ。子どもは自ら体験した経験を学ぶので、なるべく小さいうちに経験したほうがいい。そうすると自分が必要だと思うことは自分でやってしまう。「任せるとやりたい放題、甘やかしにならない?」 とよく質問されるが、これをしていることで親子で話し合う育児になっていく。「任せる」育児をしていないと大事な時に話し合えない。親子関係ができていないと、追求することはできても話し合えない。だからTさんの家では親子ともに機嫌のいい時に話し合ってきた。「もし親が必要だったら言ってね」と言っていた。大人だから子どもだからじゃなくて話し合うこと。

「遊ぶこと」は大切。遊んでいることを否定するより、人を嫌いにならない、勉強を嫌 いにならないほうが大切。学校に行かなくなったとき、子どもはエネルギーを使ってがんばっている。まわりが不登校を認めてくるとエネルギーの使いどころがなくて「暇だ〜」と言ってくる。そして親は「待つことをする」。
子どもが前向きに生きていくようになるように待つこと。親はいままでの願いをなくしたり、抑制したり、捨てたりする。子どもにいろいろはたらきかけているほうが親は安心だけど、親の不安をどういう形で解消するかが大事だ。子どもを学校に行かせることで解消してはいけない。よろこびや期待などの肯定的な気持ちで話し掛けたり、ほかにもいろいろあるけど、そうしているうちに「自分には能力がある、人っていいもんだな」と子どもが思えたときからこころの傷が癒されていく。

 「待つ」。はじめて聞いたとき、やっと手に入れた不登校に効く魔法の言葉!と目からうろこだった。ただ「待 てばいいんですね!」と。ところが「待つ」って難しいし、しんどいし・・。受身で じ〜っと待つと考えてたからかな。実際に「待つことをする」っていうのは能動的な行為なのだ。じっと して待てないよね。わたし流に解釈してしまうと、なにかしら色々動いていた結果待っていたように見えるってことかしら。(ユキ)


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