5月の「育ち合う場づくりセミナー」にむけて、
                        4名のゲストに送っていたアンケートが戻ってきました。
                        これを読みながら、伊勢達郎とセミナー運営スタッフ:渡辺が
                        交わしている対話の一部を、お送りします。

育ちあう場づくりセミナーのゲストを語るその@

  松木正を語る  松木さん全日程参加決定(3/26)
 
● 伊勢と渡辺の対話:
その1・松木 正さんのアンケートを読みながら
 
──(渡辺)伊勢さん。なぜ、松木さんなんですか?

伊勢達郎:「場づくりの極意とは?」っていう問いに、『今、ここでおこって
いるプロセスと、参加者一人ひとりの変化するチカラを信頼すること』って書
いてくれてるよね。そこを大事にしているファシリテーターだと、僕も思う。
だから。

──でも松木さん自身は、このセミナーにおける自分のミッションがいまひと
つ掴めなくて、悩んでいるフシもあるみたいですよ(アンケートを読みながら)。

伊勢:あー、去年までは日程調整しきれなくて、2日目の夜中に帰ってるよ
ね。最後まで一緒に居られてない。それもあるんじゃないかな。

──そうですね。今年は、松木さんは1日目の夜に合流。3日目の最後まで、
一緒です。
全日参加決定 07/03/26)

伊勢:ゲスト4人の中で言えば、松木っちゃんは、突き抜けてエンターテイメ
ントができる。僕ら(他のゲストやTOECスタッフ)にはあまりできない確信犯的なことも、
ちゃんと やれる。

──確信犯的っていうのは、何かねらいをもって場を動かすということ?
 
伊勢:そうそう。構成的にも意図的にもね。そそのかしもやれてしまう。
ファシリテーター以前に、そうやれるエンターテイナーとしての力がある。
 
みんなをギャフンといわせるだけの力がないと、そうはやれんよ。要するに器勝負というか、
「この人すごい!」って思わせないといけないんだから。
他のゲスト(ミュージシャン・デザイナー・ダンサー)にも、そういう力はある。
でも松木っちゃんは、場づくりのファシリテートでそれができてしまうんだよね。
 
でもそれだけなら、このセミナーに来てもらう必要はないんだな。
彼は意図していなかったり、意識していないんと僕は思うんやけど、なぜ松木っちゃんでないとならないかっていう一番大事なところは、彼のシャーマンの部分なんよ。
 
※シャーマン:神や精霊との直接接触・交流の力能を持つ者。(辞書より)
 
──エンターテイナーとしての技の数々も、いっぱい見れるでしょう。
けど、そこではなくて、松木さんならではの器を見てほしいってこと?
 
伊勢:そう。彼は大いなるものとつながって、歌ったり語ったりできる。
最高のエンターテイナーやけど、彼のシャーマンぶりはその最高すら軽く吹っ飛ぶ。

あんなに上手くってもね、そんなものがいかにちゃっちいかってことを、
体現している人だと僕は思う。
学校の先生が皆吹っ飛ぶぐらい、場をまわす技が上手い。
でも彼が一声歌ったら、そんなものは所詮小手先って具合にふっ飛んでしまって、
ホント深いところに、サッとつながっていく。
 
それ以上の、信頼と育ちあう場を支える力はないんやから。
彼がやってるんじゃなくて、彼がその大いなるものとのつながりの中でうたったり、
何かセレモニーをやったりする。と、みんなもつながりを取り戻していくという。
ほんとに命のつながりを取り戻していくというような、まさに育ちあう場が生まれてくるよね。
 
これは、松木っちゃんならではだよ。随分昔に話したら「そこまでではないですよ」とか「自分はやってるだけ」って言ってけど。
 
──このセミナーで学んでほしいのは、〈自分流ファシリテーション〉ですよね?
 
伊勢:うん。彼のシャーマンとしての力は、真似しようがない。
けど、あるスピリットみたいなものは受け取れるし、それがまたみんなの
心の中の支えのひとつになったり、〈自分流ファシリテーション〉を探ってゆくための、
ひとつの道筋というか、大切な地図になると思うんよ。

スキルトレーニングの枠組では、ここは扱えない。
で、このエッセンスが他のゲスト、ダンサーとかデザイナーとか、
ミュージシャンともつながるんよ。
 
──なるほどねー。…でも昨年までは、そこまで行けてなかった気がします。
 
伊勢:昨年の松木っちゃんは、風邪ひいてすごい熱出してたしね。
今年は最終回やし、いよいよでしょう。

1年目は、マザーアースエデュケーションのスタッフと一緒に来て、
セレモニーをやってくれたね。
でも2年目からは、ひとりで来てもらっている。松木っちゃんはインディアン抜きにはやれない人だし、実際それを取り上げちゃったら単なる関西の兄ちゃんというか、YMCAの元気な体操のお兄さんになってしまう。
でも、インディアンのセレモニーばっかりだと、ジャンプしてそこに引っ付く人が出てくる。

それは、この「育ち合う場づくりセミナー」で探りたい部分とは違うし、
彼のシャーマンの部分っていうのは、単にインディアンの話ではないんよ。
 
──松木さんから、参加者のみなさんへのメッセージです。
『あなたが現場(ファシリテーターとして在る時)で、
困っていたり、気がかりなことは何ですか?本当の問題がどこにあるのか私は知りたいです。』
 
伊勢:共感できるなあ。
 

マザーアースエデュケーションではなく、松木正さん単独の場づくりに触れる、
またとない機会です。お見逃しなく!
 
 
次号は、同じくゲストの佐藤道代さんのアンケートを読みながら、また伊勢達郎と
担当渡辺で語り合います。お楽しみに。
                  育ちあう場づくりセミナー第3回2007/5/2〜4(淡路島)へ
                    ・イセタツロウにインタビュー@
                          「場づくりセミナーってどんなセミナーですか?」

                    ・育ちあう場づくりセミナーのゲストを語るそのA
                          「佐藤道代を語る」

                    ・育ちあう場づくりセミナーのゲストを語るそのB
                          「山北紀彦を語る」

                    ・育ちあう場づくりセミナーのゲストを語るそのC
                          「西村佳哲を語る」

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