【はじめに セコイアオスギへの補遺/栽培記録-D】
◆過去のセコイアオスギ栽培記録
●栽培記録-A/2010年8月~2011年1月播種分(2014年12月まで)
●栽培記録-B/2012年4月播種分(2014年12月まで)
●栽培記録-C/2015年春~2016年秋(大阪市立大学理学部附属植物園への寄贈(2014.12)に伴う個体数減少を機に記録を統合)
【栽培継続個体のこれまでの成長記録】
現在、手元で栽培継続中の4個体につき、2018年4月末までの樹高の成長経過を図示すると右のようになり、樹高測定値は下表にしめしたとおりである。過去の生存個体の樹高、枝張りなどの詳細データは栽培記録-A、栽培記録-B、および栽培記録-Cに掲載している。
測定はほぼ毎月月末に行ったが、図の煩雑化を避けるため、各年とも4月から10月までの生育期間につき、2ヶ月ごとに樹高データをプロットした(ただし、A13個体の2011年8月、10月データはセコイアオスギの成長パターンをもとにした推定値)。
成長曲線で分かるように、セコイアオスギの生長は、4月から8月の期間に行われ、8月以降翌年4月までほとんど樹幹を伸長させない。このことは、各調査時に測定してる2方向の枝張りの大きさについてもほぼ同じである。
2013年~2016までの成長は非常に小さかったが、2017年4月~8月の樹高成長はおよそ10~20cmあり、ここ数年来で目立って大きかった。3月に与えた肥料の効果が現れたたのかも知れない。
★★★栽培継続中個体の樹高成長記録 (播種日/A-13:2011年1月、B-3、B-4、B-7:2012年4月)
No. | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | ||||||||||||||
6月 | 8 | 10 | 4 | 6 | 8 | 10 | 4 | 6 | 8 | 10 | 4 | 6 | 8 | 10 | 4 | 6 | 8 | 9 | |
A-13 | 3cm | - | - | 12 | 19 | 24 | 24 | 24 | 36 | 37 | 37 | 37 | 45 | 50 | 50 | 50 | 54 | 54 | 54 |
B-3 | 3 | 10 | 11 | 12 | 24 | 26 | 27 | 25 | 31 | 34 | 34 | 35 | 38 | 39 | 39 | ||||
B-4 | 4 | 8 | 11 | 16 | 23 | 23 | 26 | 25 | 30 | 32 | 33 | 33 | 41 | 42 | 40 | ||||
B-7 | 3 | 9 | 13 | 14 | 27 | 26 | 26 | 28 | 31 | 33 | 34 | 34 | 42 | 43 | 43 |
No. | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |||||||||
4月 | 6 | 8 | 10 | 4 | 6 | 8 | 10 | 4 | 6 | 8 | 10 | |
A-13 | 54cm | 58 | 59 | 57 | 58 | 73 | 81 | 79 | 79 | 82 | ||
B-3 | 40cm | 45 | 45 | 45 | 43 | 51 | 52 | 51 | 51 | 51 | ||
B-4 | 42cm | 47 | 48 | 49 | 48 | 58 | 70 | 74 | 74 | 88 | ||
B-7 | 44cm | 50 | 51 | 51 | 50 | 59 | 58 | 58 | 59 | 62 | ||
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【2018年5月29日および6月28日の測定、6月30日の写真撮影】
2018年3月および4月の測定に引き続き、5月29日および6月28日に定例のサイズ測定(樹高・枝張り)を行った。測定結果を末尾の成長記録表に追記した。
また、2018年6月30日に撮影した樹木の様子をページトップに掲載した。
5月、6月の2ヶ月間におけるB4個体の伸長量は顕著であったが、その他の個体の伸長はそれ程多くなかった。
・5月10日にハイポネクス(微粉タイプ)を施用した(A13:20g、B3、B4、B7:各10g)
・2018年6月末の時点で、A3個体の枝の一部が右写真のように赤く枯れ込んでいた。ただし、栽培初期によく見られた赤枯れによる病変とは症状が異なり、単なる枯れ込みと思える。
・A13個体の鉢替えが必要だが、重量が過大であるため現状では不可能と判断し、鉢の一部の土の入れ替えで一時的にしのぐこととした。すなわち、植木鉢の周辺部3カ所に、直径約10cm、深さ葯23cmの穴を3カ所うがち、そこに培養土(赤玉土とバーミキュライトを等量混合)3:広葉樹腐葉1を充填した。
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【2018年3月29日および4月29日の測定・写真撮影】
2017年~2018年冬期の成長停止期が終わり、例年のように3月末から樹高・枝張りの測定を行った。3月末および4月末に測定した結果を末尾の成長記録表に追記した。
2018年3月29日および4月29日における測定結果は、昨年11月初めの測定値と変わらなかった。新年度の成長はまだ始まっていないといえる。
下に2018年4月29日に撮影した樹木の様子を掲載した。
2018.4.30時点における各個体の様子 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
【2017年11月1日の測定・写真撮影】
2017年11月1日に本年度7回目の測定および11月2日に写真撮影を行った。樹高および枝張りの測定結果はPage 末尾の成長記録表に追記した。
前回、9月末の測定以後、各個体の新梢の伸び、枝張りの増大は見られなかった。
なお、樹高生長の停止にともない、本年度のサイズ測定は今回でおわり、次回は2018年3月か4月末に行う。
下に、各個体の様子をしめす。
2017.9.30時点における各個体の様子 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
【2017年9月29日の測定・写真撮影】
2017年9月29日に本年度7回目の測定および9月30日に写真撮影を行った。樹高および枝張りの測定結果はPage 末尾の成長記録表に追記した。
前回、8月末の測定以後、B4個体で新梢の伸張が継続したが、他の個体での新梢の伸びはなかった。また、枝張りも、A3でやや増大したものの、他の個体では増大は見られなかった
下に、各個体の様子をしめす。
2017.9.30時点における各個体の様子 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
【2017年8月29日の測定・写真撮影】
2017年8月29日に本年度6回目の測定および写真撮影を行った。樹高および枝張りの測定結果はPage 末尾の成長記録表に追記した。
前回、7月末の測定以後、B4、B7個体で新梢の顕著な伸張が継続した。また、枝張りも、各個体とも若干増大した。
B-3個体、B-7個体の樹高の伸びは、A-13、個体ほど顕著ではなかった。
なお、8月19日にハイポネクスをA-13個体に20g、B-3、B-4、B-7個体に10gずつ施用した。
下に、各個体の梢端部の様子をしめす。
2017.8.29時点における各個体の様子 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
2017年7月28日時点における各個体梢端の損傷状況とその周辺で伸長した側枝の状況: 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
【2017年7月28日の測定・写真撮影】
2017年7月28日に今年に入って5回目の測定および写真撮影を行った。樹高および枝張りの測定結果はPage 末尾の成長記録表に追記した。
前回、6月末の測定以後、一部の個体、特にB4、B7個体で新梢の顕著な伸張が見られた。また、枝張りも、各個体とも若干増大した。
冬の間に梢端部の褐変が見られたA13およびB4個体では、褐変部のすぐ下から新梢が伸びだし、A13個体では盛んに枝分かれを始めている。
下に、各個体の梢端部の様子をしめす。
2017.7.28時点における各個体の様子 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
2017年7月28日時点における各個体梢端の損傷状況とその周辺で伸長した側枝の状況: 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
【2017年6月29日の測定・写真撮影】
2017年6月29日に第4回目の測定および写真撮影を行った。樹高および枝張りの測定結果はPage 末尾の成長記録表に追記した。
前回、5月末の測定以後、新梢の伸張が顕著に見られ、とくにA13個体では、4月から樹高が9cm大きくなった。また、枝張りも、B-4個体個体であまり変化がなかったのを除き、各個体とも数cm増大した。
冬の間に生じた梢端部の褐変部分からの新梢の伸びは見られないが、梢端周辺の側枝が伸長し、その中で最も高いものを樹高として記録した。
下に、梢端部の様子をしめす。
2017.6.29時点における各個体の様子 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
2017年6月29日時点における各個体梢端の損傷状況とその周辺で伸長した側枝の状況: 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
【2017年5月29日の測定・写真撮影】
2017年5月29日に第3回目の測定および写真撮影を行った。樹高および枝張りの測定結果はPage 末尾の成長記録表に追記した。
前回、4月末日の測定以後、新梢の明らかな伸張が見られ、とくにA13個体では、4月から樹高が6cm大きくなった。また、枝張りも各個体とも数cm増大した。3月末に施用した肥料の効果かも知れない。
なお、冬の間に生じた梢端部の褐変部分からの新梢の伸びは見られないが、梢端周辺の側枝が伸長し、その中で最も高いものを樹高として記録した。
下に、梢端部の様子をします。
2017.5.29時点における各個体の様子 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
2017年5月29日時点における各個体梢端の損傷状況とその周辺で伸長した側枝の状況: 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
【2017年3月31日および4月30日の測定・写真撮影】
2017年に入り、3月末に第1回目の測定および写真撮影、4月末日に第」2回目の測定・写真撮影を行った。
2017年3月31日に生存4個体のサイズ測定・写真撮および施肥を行った。測定結果はPage 末尾の成長記録表に追記した。また、施肥量は粉末状ハイポネクスをA13個体に10g、B3~B7個体に7gであった。
前回2016年10月末の測定から今回測定時までの冬期5ヶ月間に、各個体の樹高および枝張りの増加は見られなかった。このことは過去に見られたのと同じ傾向であった。
例年、冬期の低温期には各個体の葉色がやや褐色気味をおびたくすんだ色合いをしめし、スギやカヤなどと共通する針葉樹の紅葉に類似した現象と考えているが、今回の冬期における葉色のくす Width="100"みの程度は、例年より低いという印象がある。
但し、なにか不明な原因による損傷を受けたため、A13個体、B3、B4個体の主幹梢端部1~2cmが褐色に変色した。
2017.3.31時点における各個体の様子 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
20170331時点における各個体梢端の損傷状況 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
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2017年4月30日に生存4個体のサイズ測定・写真撮を行った。測定結果はPage 末尾の成長記録表に追記した。
前回2017年3月末の測定から今回測定時までの1ヶ月間に、各個体の樹高および枝張りの増加は見られなかった。
測定時の各個体の様子を下にしめす。
写真左から:セコイアオスギ播種後7年目実生(A-13個体)および播種後6年目実生(B-3、B-4、B-7個体(下段))(自宅:2017.4.30)
また、A13個体、B3、B4個体の主幹梢端部の褐色に損傷した部分は他の部分へ伝播・拡大することなく経過している。各個体の梢端部枯損の状況は下のようになっている。
2017.4.30時点における各個体の様子 左から A-13個体、B-3個体、B-4個体、B-7個体
★★★成長記録(播種日/A-13:2011年1月、B-3、B-4、B-7:2012年4月)
No. | 日付 | 2014/12/31 | '15/3/25 | '15/4/29 | '15/5/30 | '15/6/29 | '15/7/31 | '15/8/30 | '15/9/26 |
A-13 | 高さ | 51cm | 50 | 50 | 53 | 54 | 53 | 54 | 54 |
枝張り2方向 | 71x67cm | 72x68 | 71x70 | 71x70 | 75x73 | 69x72 | 76x76 | 70x74 | |
B-3 | 高さ | 35cm | 36 | 35 | 38 | 38 | 39 | 39 | 39 |
枝張り2方向 | 56x58cm | 60x54 | 62x57 | 64x57 | 70x65 | 70x68 | 70x66 | 69x69 | |
B-4 | 高さ | 33cm | 33 | 33 | 36 | 41 | 41 | 42 | 40 |
枝張り2方向 | 47x43cm | 46x45 | 46x45 | 50x48 | 53x52 | 54x50 | 55x53 | 58x52 | |
B-7 | 高さ | 34 | 33 | 34 | 36 | 42 | 42 | 43 | 43 |
枝張り2方向 | 46x40cm | 46x41 | 39x46 | 53x48 | 58x58 | 64x60 | 62x63 | 58x68 |
No. | 日付 | 2016/3/5 | '16/4/28 | '16/5/29 | '16/6/29 | '16/7/31 | '16/8/30 | '16/9/29 | '16/10/29 |
A-13 | 高さ | 54cm | 54 | 55 | 58 | 58 | 59 | 58 | 57 |
枝張り2方向 | 73x65cm | 71x75 | 80x68 | 77x82 | 78x82 | 84x76 | 81x79 | 83x80 | |
B-3 | 高さ | 39cm | 40 | 41 | 45 | 45 | 45 | 45 | 45 |
枝張り2方向 | 67x67cm | 69x70 | 77x73 | 78x76 | 79x73 | 79x72 | 84x80 | 82x80 | |
B-4 | 高さ | 41cm | 42 | 47 | 47 | 49 | 48 | 49 | 49 |
枝張り2方向 | 54x50cm | 57x53 | 64x57 | 63x66 | 65x60 | 64x58 | 62x57 | 64x59 | |
B-7 | 高さ | 43cm | 44 | 47 | 50 | 50 | 51 | 50 | 51 |
枝張り2方向 | 63x67cm | 64x664 | 70x69 | 73x74 | 71x74 | 81x77 | 76x73 | 77x76 |
No. | 日付 | 2017/3/31 | '17/4/30 | '17/5/29 | '17/6/29 | '17/7/28 | '17/8/29 | '17/9/29> | '17/11/1 |
A-13 | 高さ | 58cm | 58 | 64 | 73 | 76 | 81 | 79 | 79 |
枝張り2方向 | 83x83cm | 84x82 | 86x84 | 95x96 | 98x97 | 100x97 | 103x97 | 97x93 | |
B-3 | 高さ | 45cm | 43 | 46 | 51 | 52 | 52 | 51 | 51 |
枝張り2方向 | 82x82cm | 77x84 | 86x84 | 93x91 | 91x84 | 91x93 | 91x91 | 93x96 | |
B-4 | 高さ | 49cm | 48 | 50 | 58 | 71 | 70 | 75 | 74 |
枝張り2方向 | 60x59cm | 58x58 | 65x62 | 62x65 | 70x67 | 65x67 | 64x65 | 68x35 | |
B-7 | 高さ | 50cm | 50 | 55 | 59 | 59 | 58 | 60 | 58 |
枝張り2方向 | 81x81cm | 83x78 | 84x79 | 92x90 | 88x87 | 98x91 | 97x90 | 95x96 |
No. | 日付 | 2018/3/29 | '18/4/29 | '18/5/29![]() | '18/6/28![]() | '18/7/** | '18/8/** | '18/9/**> | '18/10/** |
A-13 | 高さ | 79cm | 79 | 79 | 82 | ||||
枝張り2方向 | 101x98cm | 102x97 | 100x100 | 98x102 | |||||
B-3 | 高さ | 49cm | 51 | 52 | 51 | ||||
枝張り2方向 | 95x91cm | 93x90 | 89x90 | 90x95 | |||||
B-4 | 高さ | 74cm | 74 | 82 | 88 | ||||
枝張り2方向 | 64x63cm | 64x64 | 71x64 | 70x70 | |||||
B-7 | 高さ | 58cm | 59 | 59 | 62 | ||||
枝張り2方向 | 92x89cm | 92x89 | 92x87 | 97x90 |