ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第59回 (2000年5月11日放送)


<オープニング>
T「今日はなんと初めて登場する方、僕も会うの初めてですけど。エルマロ
 の柚木隆一郎さんが久しぶりにアルバムをリリースしたというので登場し
 てくれます。」

M-01.ガンボチャンプルーヌードル/オリジナルラヴ

<今週のリコメンド>
・バースト!ヤクザに乗っ取られる。
T「ここで先週のゲストレコードヤクザがなんと今週も遊びにきています。」
I「またきましたーどーもー!」
U「バレバレやん(笑)」
T「いやいやいや(笑)今日は内門先生と魂列車1号先生にそれぞれリコメ
 ンドをかけて頂こうかなと思いまして今週もゲストに来て頂いた訳なん
 ですが(笑)。」
I「というか俺らリコメンコーナーとっちゃったって事だね。」
T「そうそうそう(笑)」
I「ごめんちゃい(笑)」
U「かけさせろー(笑)」
T「(笑)はい。では1曲目は?」
U「またちょっとローファイっぽいもの持ってきちゃったんですけど、東京の
 バンドでチロリアンテープチャプターフォー。ヨシノモモコさんっていう
 若い子にはカルト的な人気のある女のアーティストの1人ユニットでチロリ
 アンテープってあったんですが、その人が新たにバンド、チャプターフォー
 を作って。一発録りのかなりガレージライクな音作りで。」
T「さっきちらっと聴いたらなんかもうジャムスタ!っていうかね。懐かしい!
 ジャムスタの店長元気かなみたいな(笑)歌うまいですよね凄く。」
U「うまい!かわいい!キューティー!今日かけるのは『ブレイクアウェイ』
 っていう有名な曲のカバー。有名なところではトレイシーウルマン、スクー
 ターズとか(笑)でお馴染みの曲なんですけど。」
T「そして魂列車1号!」
I「セルフっていうアメリカの5人組のバンド。99年に発売されてるすっごい
 いいアルバムで。」
T「これいいね!」
U「うん良かった。」
I「全然注目されてないんですよね日本で。いや、向こうでもか。」
T「最近こういうコード進行がおかしなオルタナティブロックバンドって結構
 多いんだけど、これ凄くいいアルバムですね。」
I「ちょっとウィーザー以降のポップさともっとベックみたいな要素もあり
 つつ。」
U「アナログシンセの入り方とかね。」
T「アレンジも凄いし演奏もいいし曲も面白い。かつてのヒプノシスの10cc
 みたいな。」
I「架空のサントラみたいになってて。イギリスっぽいコーラスワークとかも
 しっかり取り入れてるし、かといってアメリカの音なんだよね。」

M-02.ブレイクアウェイ/チロリアンテープチャプターフォー
M-03.ジエンドオブイットオール/セルフ

T「という事で今週のリコメンドはレコードヤクザに乗っ取られた!」
I/U「(笑)しまった。」
T「(笑)これからじゃDJ頑張って下さいね。」
I「頑張りまーす!」
U「もうこの放送の時は終わってるんだよね?」
T「はい(笑)」

<談話室バースト!>
ゲスト:柚木隆一郎(EL-MALO)以下:Y

・カレーパーティーなんてやってないって。
T「今日はちょっと前に久しぶりのアルバム『マロルザハードウェイ』をリリー
 スしたエルマロの柚木隆一郎さんをお迎えしています。どうも初めまして。」
Y「初めまして。」
T「会えて嬉しいですホント。」
Y「そうですね、ホント初めてですよね。」
T「ずーっと前から知ってて。あのね、アルバムのサンプルが毎回来てたんです
 よ。それで聴いてて、面白い事をやりおる人がいるなあと思ってて。」
Y「あーいやいや(笑)でもすれ違いっちゃあすれ違いですよね。」
T「そうですね。ついに会えて非常に嬉しいなと。噂に聞くと料理がうまいとか
 そういう情報が入ってきてるんですけど(笑)。」
Y「俺ね。料理はお湯も湧かせないくらいなんですけどね(笑)。」
T「あ、そうですか?あれ?誰から聞いたんだっけなあ。」
Y「誰だろ?もう1人の相棒かな。僕は全然できないですよ。」
T「よくカレーパーティーやってるとか…」
Y「あ、もう1人です。僕ともう1人いまして(會田茂一)、そっちは結構マメ
 でどっちかっていうと女房役で。僕は飲む、打つ、買う、ですよ(笑)。」
T「へえー(笑)。今回のアルバムはレア音源集なんですね。」
Y「そうなんです。レア音源というか今まで出したものの没テイクとか、アルバ
 ム3年ぐらい出してないんですが、その間にコンセプトを立て、ポシャッタ
 それを敢えて未完成でもなんでも。しばらく出してないんで。」
T「うーん。なるほどね。これインディーからのリリース…」
Y「そうですね。ワーナーのインディーからの。」

・スーサイド。
T「前の2枚組※もの凄いたくさん入ってるアルバム。あれ凄かったですね。」
(※4thアルバム「SUPER HEART GNOME」97年リリース)
Y「あれもね(笑)レコーディングの長さも凄かったですからね。1年ぐらい
 とってて、あれの中からも結構あるんですけど。」
T「あれだけじゃなくて他にもたくさん録ってたでしょうね。」
Y「そうなんですよ。あれは計画の関係上いろいろ入れられないモノも。今回
 かなりアブナイのもあるんですけど敢えて出しちゃえという事で。」
T「あれぐらい大作作ると次のアルバム作る時気合い入りますよね。」
Y「そうですね。毎回気合い入るんですけどね(笑)。」
T「(笑)凄く気持わかりますよ。」
Y「やっぱそれは作った人じゃないとわかんないと思います。」
T「僕も今アルバム作り終えたばっかりで、今まで作った中で最も時間がかか
 ったね。もう殆ど今、しゃべってないと鬱状態になっちゃうというか。」
Y「あーよくわかりますよ。」
T「わかるでしょ?(笑)あのさ、作り終わった後ってなんかそういう、放っ
 とくと滅入っちゃうっていうかね。」
Y「そうだね。友達と会っても『さ、帰って自殺しよ』って。」
T「(爆笑)あるある!それわかりますよ!」
Y「だから逆にアッパーになっちゃったり。事切れるのが怖い。1人にさせな
 いでくれ!って感じ。」
T「そうそうそう!そんな事感じながらそういう気持でやってる人かなあと、
 アルバム聴いてると思う訳なんですけど。」
Y「あ、そうですか(笑)。」
T「わかる訳なんですけど。だから大変だろうなあっていう気がしますけど。
 では、『マロルザハードウェイ』から2曲続けて。」

M-04.アドルフズソング/エルマロ
M-05.スウィートシックスティーン/エルマロ

T「これカッコイイっす!」
Y「あ、どーもどーも。熱気が伝わると思うんですけど(笑)。」
T「いやービックリしたな。えーとこれは…そっかまだヒミツなんだよな。」
Y「そうですね。一応某TV番組のスタジオライブで(笑)。」
T「そうですよね(笑)でもね、ホントに個性的だなと。柚木さんにしかない
 世界ですねこれ。」
Y「個性的ってよく言われますよ(笑)。」
T「でたらめなんだけどつじつま合ってるっていうかね、なんかわかんないで
 すけど、最終的にカッコイイものになってるっていう。」
Y「ま、それですよねロックはね。」
T「このタイトルもいいですね(笑)。」
Y「甘い16才(笑)。」

***

・エルマロ、その研究成果は採用されず。
T「僕、あんまり『いい』って言わないんですよ(笑)。」
Y「ホントですか?」
T「ホントホント(笑)。」
Y「毎回それで騙されるんじゃないですか?(笑)」
T「いやいやマジマジ。ホントにカッコイイなと思いますスウィートシックス
 ティーン。他の曲もいろいろ聴きたいですけど。あの壮大な2枚組のアルバ
 ム以降にいろいろこう…」
Y「どっちかっていうと僕らもいろんな音楽が複合体というか、いろんなもの
 が混じってるじゃないですか。で、1回それを遠心分離器にかける作業をし
 て、そん時に主に大体3つ要素が出てきたんです。まず、パンク。ディスコ。
 後もう1個は自分でもよくわかんない何か(笑)。それを全部3つに分けて、
 3枚組じゃなくて3つが繋がるのを同時に出したいと言ったらレコード会社の
 ほうから見事に『それはちょっと辞めてくれ』って言われたんで『じゃ出さ
 ねーよ!』っていう事で。それでポシャッちゃったですけど。その中からち
 ょっとかいつまんで。」
T「なーるほどねえ。」
Y「次に聴いてもらうのはパンク部門のヤツ。」

M-06.ギミーヘル/エルマロ

・アシッド清子
Y「地獄をください(笑)」
T「地獄をくれ!(笑)これもいいですね!ガレージパンクですね。ジョーン
 ジェットのデモテープのアルバムとか思い出しましたけど。」
Y「そうですね。ガレージパンクも究極の音楽じゃないですか目的に対して。
 とにかくこう暴れたいというか。結局突き詰めちゃうとそういうとこになり
 ますよねやっぱり。」
T「なんかこうエルマロってフルチン感があるますよね(笑)。」
Y「あ、そうですかどうも(笑)。ホントになってますからね。フルチンは
 長いですよ。」
T「あ、そうなんですか(笑)。ライブでやってるんだやっぱり。」
Y「ライブではやってないですけどねさすがに(笑)。あのーホテルとか。」
T「(爆笑)」
Y「あのー人ん家とか、風呂以外のところですね(笑)。」
T「あー好きですよねきっと。それ滲み出てますよ音楽に。」
Y「喜んでいいんだかなんだかよくわかんないです(笑)。一応これでも
 アシッドジャズ出身なんですけど(笑)。」
T「(爆笑)ウッソー!ホントですか?(笑)」
Y「でもデビューはそうですよ。あっちの…UFOとはまたちょっと違う流れで。
 一番最初はそうで。次に聴いてもらう曲はその一番最初の時のアウトテイク
 なんですよ。93年ぐらいかな?『プロトタイプ チーター』でしたっけ?」
T「チーター(笑)自分で覚えとかないと(笑)。」
Y「チーター。水前寺清子ちゃん(笑)。」

M-07.プロトタイプθ/エルマロ

・ヘルシーな破壊を!
T「これも面白いですねえ。」
Y「93年の最初の『Justice Ruin Dem』というトイズファクトリーから
 メジャーデビューした時のアウトテイクなんですけども。」
T「アウトテイクなんですか?!これもったいないですね。」
Y「当時ヒップホップとかどうやって作ってんのかよくわかんないでまだ。
 見よう見まねで。」
T「もの凄い手がこんでるというか凝りまくってる。大変だったわここまで
 打ち込むの。」
Y「みんなこうやってると思ってたから(笑)。」
T「やってなさそう(笑)。これ面白いですねえホントにー。でもなんか
 やっぱり今の柚木さんと変わらない壊れ方っつーか。」
Y「そうですね。ずっと通しで聴いててもやっぱりね。昔からこうイっちゃて
 るなあと自分でも思って。」
T「どっかこうネジがないというか、ぶっ壊れてる感じが。それが気持いい
 ぶっ壊れ方。体に心地よい壊れ方をしてて。」
Y「痛い壊れ方する人もいますからね。あれはヤですね(笑)。」
T「そうそうそう!そうじゃないのがいいですね。」
Y「健康的に壊れてる(笑)これからも前向きに壊れて行こうかなと(笑)。」
T「壊れてるって健康なのか?みたいな感じですけど(笑)。」

***
T「前、ハウスのコンピとかなんかの1曲目にやってましたよね?あれも面白か
 ったですけどね。ビザールなんとかっていうヤツ。」
Y「あー、あれは『ワイルドマンフィッシャーさんの憤り』という邦題がつい
 てたんですけど(笑)。そうそうビザールディスコ。あれとか聴いてくれて
 たんだ。次はそのビザールディスコのアナログ盤だけで出したその中のアウ
 トテイクというかバージョン違いですね。『ティーンズブルース3001』とい
 うのがあって、3001年のセンゼン(?)ブルースっていう、またまたバカな
 事ばっかり(笑)。これから1000年後のブルースはこうなってるんじゃない
 かっていう。」

M-08.ティーンズブルース3001/エルマロ

T「これもいいですね。結構やっぱ天才的なとこあるかもしんないですね。」
Y「そんなそんな(笑)。」
T「誉めすぎかな?(笑)」
Y「誉め殺し(笑)。」
T「でもねえ、思いましたよ久しぶりに僕。あんまりこういう事も言わないん
 ですけど面白い人だなあと。このアルバム凄い聴きたいなあと思いました。」
Y「今度お送りします。」
T「是非とも。今日はいろいろ話聞かして頂いてホントに。今後ともなんか
 いろいろ(笑)…」
Y「今後ともよろしくお願いします(笑)。今年はもう1枚ぐらい『マロルザ
 ハードウェイ』シリーズを出して、その後2001年に正規のニューアルバム
 を出して、そのままアースツアーをもう1回やりたいなと。」
T「へえーツアーをね、なるほど。でも音源はもういろいろ大体見えてはいる
 んですよね?」
Y「そうですね。もうアルバム3枚分ぐらいありますからね(笑)。
 あとそれを小出しにするだけ(笑)。」
T「へえー。しかし面白いですねーいやホントに。」


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki