ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第14回 (1999年7月1日放送)


<オープニング>
M-01.冒険王

T「ツアーのリハーサルが完了、燃えている。今回もブチ切れた仕上がり。
 今回のツアーはエスニック・コンピュータワールド、というか。」

<リコメンド>
M-02.ヴィクティム オブ レイジア(←こっち曲名)
 /クリスコルダ&ザ チャーチ オブ ユーサナッシア(←こっちユニット名)

T「ドイツ人。知らなかったけれど先日レコ屋で買った。サンプリングミニマル
 なんともいえないテクノ。」

M-03.ムーヴ ユア ボディ/マーシャル・ジェファーソン

T「シカゴトラックス(テクノのレーベル)の3枚組ボックスから。とにかく
 おかしい。何を考えてやっているのか分からない。キーワードは『いやらしい』。」

<今週のアーティスト> レッドクレイオラ
T「1stだけ買った。終始一貫して滅茶苦茶なサウンドの洪水で、次は買うも
 んかと(笑)思いました。2ndはポップ。」

M-04.セイ ハロー トゥ ジャミー ジョーンズ/レッドクレイオラ
M-05.ジューク オブ ニューキャッスル/レッドクレイオラ

<バースト!トーク>
ゲスト:魂列車一号(以下1)、
    内門(うちかど)洋、(二号なので以下2)

T「いやぁ、ね、オレはレコードやくざってことでさ、何者か全然わか
 んないんだけどさ、俺には強い相棒がいまして、京都から呼んできま
 した。ある時はDJ、」
T「全裸DJでしょ?」
1「丸だしですよ。ある時はレコード屋さん。京都にゼットセットってい  
 う...、喋れよおまえ、」
2「あのね、僕ね、さっきから気になってるんですけど、レコードやくざ
 って放送禁止じゃないんですか?」
T「あー、放送禁止なの?」
1「大丈夫でしょう」
2「前にラジオやってた時にはそれはダメって言われて、レコード広域
 暴力団って言ってたんですけどね(一同爆笑)」
T「怖いね、そっちの方がね」

1「僕らはレコードバカみたいに買ってバカみたいに売ると」
T「全裸で買ったじゃない、写真で(笑)」
1「あるね。だって風呂上がりにレコードのいいが入荷したって言ったら
 ハダカで走るよ、僕らは(笑)」

T「この間もアメリカに行ってきたんですよね」
2「買い方が変ってきて以前は安いのばっかりだったんだけど、最近は高
 いのに走りがちですね」
T「レコード貴族(笑)」

1「いつもだと1ドル3ドルとかなんだけど、いきなり高い現代音楽とか、
 ジャズのコーナーとか」
2「破りあいですよね」
1「いままでね、俺すみっこ、すみっこをジャズでもメインでないところ
 を攻めてたのよ、で最近彼がそこに入ってきてね、今やくざ内で抗争
 が起こっているっていう」
2「目覚めちゃったんですよ、現代音楽とか電子音楽とか最近」

1「あと、前も(番組で)かけたかもしれないけどチップマングス、ムシ
 声系の、あれはオレの得意中の得意分野でアメリカ行ったら絶対買お
 うと思ってたんですけど、今回(内門は)それ目当てで行ってますか
 らね」
2「滅茶苦茶買っちゃいましたねチップマングス37枚買いましたからね」
T「そんなに出てるの?」
2「同じの5枚くらいとか買ったりするんですよ(一同爆笑)」
1「それだけじゃ飽きたらず、ディズニーのミッキーマウスマーチみたい
 なやつとか買ったり」
2「ああ、ドナルドとか歌ってるやつね」
T「キッズものね。(タマイチは)そういうキッズものはずーっと昔から
 だよね」
1「かなりフィールドに入ってきたんだよね。ツーラーい」
T「結構フィールドが重複してきたんだね」

1「今日本にいると東京と京都で離れ離れで住み分けになっているんです
 けど、それがアメリカに行ったときかなり衝突してしまって、ちょっと
 辛かったです」
T「二人寡黙になったりして」
1「もう譲る、って感じで、チップマングスは彼に全部譲りましたけどね」
2「現代音楽は取り合いだったよね。(現代音楽は)数えたらオレ121枚に
 なった」
1「アホかっつうの(笑)」

T「現代音楽ばっかり?へー、で、どんなの買ったの?」
2「シュトックハウゼンのボックスとか、高いやつを買ってるんですよ」
T「CDで出てますよね」
1「出てないやつとかあったりするんですよ」

1「ロサンゼルスにカウントアポイントっていう古本屋と中古レコード屋
 があって、そこに連日通っていたんですよ、二人して。そしたらいい
 加減店主がバックストックも見ていきなって。で、バックルームみたら、
 現代音楽がグアーーッとあって、」
T「ロサンゼルスにもあるんだね、そういうところ」
2「で僕らが帰る頃には『ジョンケーシーはこの店に無くなったー』って
 (一同爆笑)」

1「今までは僕らやくざ買い安物買いがメインだったんで、その店ってア
 ウトオブ眼中だったんだけど、今回ね、とにかく」
T「もう安物も煮つまってるんじゃないの?」
2「僕ら安物は全て買いました!。買うものはない!」
1「全部聴いた!」
T「安物ばかりを。あとはもう高モノになってしまうと」
1「それしかないね。あとは民謡掘り下げるとかね」

T「で、今日はレコード持ってきて、高モノなんですか?」
2「今回買ったもので高いものは何、と言われると、現代音楽とヨーロピ
 アンジャズと、このエフベルト・ジスモンティくらいなんですけど」
T「あー!!!これジスモンティなんだ!」
1「ジスモンティですよ田島君!」

T「うそ!これは僕も欲しいな」
2「あー、高いですよ」
T「いくら?」
2「40ドル(5000円くらいか)」
T「僕もこの前買ったら6800円だった。日本だけど」
2「ま、今、高くなってますからね」
T「これー、欲しい」
1「さぁ、欲しいと言われた。どうする」
2「じゃあ、一緒にアメリカ行きましょう」

T「はぁーん、でもこれ聴けるの?嬉しいな。」
1「これはヤバいですよ。僕がジスモンティ・フリークとして言わせても
 らえれば」
T「歌モノなの?」
2「歌モノですよ。この間田島っちが買ったのに近いラインで、もっとス
 トリングスアレンジがヤバいという、ただものではないです」
T「これは非常に嬉しいですね」
2「じゃあ、いいですか、紹介して?エフベルト・ジスモンティで『ソウ
 ニョ70』というアルバムの1曲目から、ジャネラ デ オウロ」 

M-06.ジャネラ デ オウロ/エフベルト・ジスモンティ

2「はい、エフベルト・ジスモンティでジャネラ・デ・オウロ。日本語に
 訳すと「さらば愛しきレコードやくざ」ってことでね」
1「イェーイ(笑)」
2「かなりハズしましたけど(苦笑)」
T「え?なに本当なのそれ?」
1「んなわけないやん、ほんま、オモロすぎ」 

T「ずいぶんでもポップなさ、曲、ポップなんだか怪しいんだかっていう、
 微妙な変な曲だね」
1「ジャケがまたすごいじゃない、これ。なんで顔こんな色づかいするん
 だっていう」
2「今の曲ねジャカノバっていう人気のDJもかけてました」
T「そうか、でもこれ変ってんなこれ、変な曲」
1「普通の感覚じゃないよね」
T「こんなのでもさ、この当時レコード出して誰が分かったんだろうね」
1「わかんないだろうね。だってさ、ブラジルなんてさ、結構脳天気にサ
 ンバ楽しんで踊って発散するみたいな国なのに、こんなの出して売れる
 のか?っていう」
T「すごく分かりづらい音楽だよね。僕がこの前かけたさ、あっちの方が
 この方向だぞ、っていうのを提示してるじゃない。でもさ、これはさ、
 ポップフィールドにいるんだかなんだか、こう、あえてやってんだかな
 んだか微妙な、ナゾだね」
1「なんか、モンドミュージックとかでも昔は取り上げられていたんですけ
 どね」

T「でもさ、このアレンジとかにさ、一曲に一ヵ月とかかけてんじゃない
 のかね」
1「いや、多分彼は天才だからねスパっとできちゃうんだろうね」
2「だって楽器さぁ、全部やっちゃうんでしょ」
1「もともとはクラシックのピアノを勉強してて、そのあとギターに持ち
 替えたんだけど6弦じゃ足りないって言って8弦10弦ってどんどん弦増や
 していったっていう」
T「でもいいなぁ、そんなアレンジ一日でできたら(笑)だってね、この
 間僕がかけたやつも普通一ヵ月とか、一年とかかかるね」
1「でも煮つめて煮つめて煮つめてからレコーディングとかに入るだろう
 けどね」
T「あれだから、毎日、ぱっと起きました、って、じゃぁ仕事しようって
 言って譜面5小節を考えるとかさ、そんなことばっかり考えてあれ書い
 てんのかなって最近思うんだ、ジスモンティって。毎日毎日コツコツ
 譜面に向かってさ、この1小節はこうかな、って常に考えて、一年くら
 いかけてできて」
1「やっとできたーって感じで。でも結構この人アルバム出してるからね。
 同じ曲をアレンジ変えて収録したり、っていうパターンは多いんだけ
 ども。」
T「うーん、欲しいな」

1「ちなみにね、今日レコード屋回りをしてたんだけどね、東京のジスモ
 ンティ、全部彼買っちゃいました(笑)。」
T「うそ!!!!!なにそれ!!!なくなったじゃん!!!」
2「買っちゃいました」
1「次の買い付けをご期待ください(笑)」
2「東京すごいね、やっぱり」
T「なにそれ、何枚かちょうだいよ」
2「はい、じゃ、何枚かあげますよ、ECM(?)盤を(一同爆笑)」

T「不思議なもんだね。僕もだから(ジスモンティを聴き始めたのが)つ
 いこの間ですよ」
1「びっくりしたね。(田島が)なんでこんなの聴いてんの、って。時代
 がジスモンティに追い付いたんですよ。ってことは時代の最先端なんだ、
 あんた(笑)。俺は早すぎたんだ、チクショウ(笑)」
T「10年くらい」
1「内門君にもよく言われるんだけど、1周半くらい早いから、もう誰もわ
 かんないっていう(笑)。そんな選曲して俺いいのかっていうところで、
 次の選曲入っちゃうんですけど」

T「何ですか」

1「これは特に高いとかいうわけじゃないんだけど、アメリカでしか買えな
 いアルバムだと思うんですよ。いわゆるお子様向けのレコードで、年齢
 を限定していていて、4歳とか5歳とか6歳に向けての音楽ってことで、学
 習のための音楽、笑いのための音楽っていうので、」
T「まさにタマイチのド真ん中、ストライクゾーンだね」
1「普通こういうの、こむずかしい、って言ったら表現悪いけど、普通のオ
 ジサン、オバサンが歌ってるレコードを想像するんだけど」
T「これ裏ジャケのこの写真がね」
1「これがね、ザ・ペーパーバック・プレイヤーズっていう三人組メンバー
 なんだけど、三人組のハゲのオジサンが」
T「最高じゃん、このアー写」
1「かなリいいいでしょ、このユル系の。
2「アー写(笑)」
1「アー写ってのも(笑)。だからね、この三人のオジサンからこの音楽が
 飛び出すとは思ってなくって。これもアメリカで試聴して買ったんだけ
 ど、ちょっとびっくりしました。とにかく、聴いてもらった方がいいかなと思
 って。そんなたいした曲じゃないけどね(笑)。オレが買ってるのなか、オン
 チレコードなんで(笑)。
  じゃぁ、早速紹介させていただきます。ザ・ペーパーバック・プレイヤ
 ーズでチキン&エッグ」

M-07.チキン&エッグ/ザ・ペーパーバック・プレイヤーズ

<エンディング>

T「はい、お送りしてきました、オリジナルラヴ・プレゼンツ、バースト!い
 かがでしたでしょうか。
 よかったよね、今の曲。」
1「なんかね、バカだよねこれ」
T「なんか、テレビ番組の曲みたいだね、教育テレビみたいなさ。」
1「教育テレビのなんかコミカルなコーナーみたいな」
T「あの、なんかうきうきしたよ(笑)」
1「カズーがね、よかったね。クワックワックワーッて」
T「あの、パーカッションみたいなのなんなんだろうね、ギョエー、ダララ
 ラーってやつ」
1「あれ、ソロバンじゃない?ジョロロローって」
T「あれだ、足し算、引き算のゲームなんだ」
1「そうだよ、大体教育系はね、『いち たす に は..』みたいな、多分言
 ってんだよ」
2「ホンマかいな、適当なこと言うな(笑)」
1「まぁ、いいじゃん」
T「1たす2はなんでしょう...」
1「『チキンとタマゴをたしまして...』、わかった!これ、卵が先かチキン
 が先か、そういうことを教えてんじゃないの?」
T「それかなぁ?それアメリカ人のことわざなの?卵が先かニワトリが先か、
 って」
1「わかんない。どうだっていいじゃん(笑)面白いじゃん、とりあえず」
T「へー、なるほどね。はい」
1「投げ捨てられちゃったよ(笑)『はい』(笑)。」

T「来週もタマイチさん、内門さんに来ていただくんですよね?」
2「来てあげてもいいですけどね」
T「うそ!来んなよ!!!ワハハ(笑)」
1「エラそうですけどね。」
T「もう、レコード割りますもんね(笑)。あのー、内門さん、来週も是非来
 ていただいてしゃべくっていただきたいと思っております」

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 この辺の話は第11回のバースト!トークでのタマイチの話を参照していた
だくといいと思います。内門氏はこの時買い付け分も含めて1300枚購入とか。


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki