ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第15回 (1999年7月8日放送)


<オープニング>
M-01.冒険王

T「ツアー中。火ダルマです。これから野音にむけて燃えている。」
T「今回のライヴは実験的な側面、ポップな側面、いろんな側面が見つけ
 られるようなものになっていると思っている。」

<リコメンド>
T「内門洋から借りたレコード。持って帰りたい。内門が東京中のジスモ
 ンティを買い占めてしまった。どうしたらいいんだ。何を求めたらいい
 んだ、という心境。今一番ハマっているジスモンティをかけることがで
 きて幸せ。」

 バースト!第 14回を参照してください。

M-02.カラテ/エフベルト・ジスモンティ
#アルバム「サーセンス」から

M-03.ローロ/エフベルト・ジスモンティ
#アルバム「アンファミリア」から

<今週のアーティスト> ジョン・フェイフィ

#60年代を代表する白人の特殊ブルースギタリスト、ライ・クーダーを想像
#すると近い部分がある、んだそうです。

T「ジム・オルークのプロデュースで近年作品を出している。変った人。ア
ルバム「レクイヤ」は今日初めて聴かせてもらったが、どーして、1967年に
こんなもの作ったのか分からない。」

M-04.ディッシービックバーディーキューブルース/ジョン・フェイフィ
M-05.レクイエム フォー モーリー/ジョン・フェイフィ

<バースト!トーク>
前回に続いて魂列車一号(以下1)と内門洋(以下2)。

 #タマイチの相棒である内門洋は自ら名乗っていないようですが
 #「魂列車二号」扱いとし、僕が勝手に略称を「2」にしました。念のため。

1「先週全然喋り足りなかったからね」

T「ジョン・フェイフィ、こんな曲かけていいのかな」
1「ヤバいね。ジスモンティといい、ジョン・フェイフィといい」
1「ちょっと問題ありだね」
2「めちゃめちゃシブい番組になってるね」
T「ジム・オルークだな。L?K?Oとも言う」
1「でも、30年前だからね」
T「こんなの30年前に理解できたのは3人くらいしかいなかったんじゃないか?」
1「レコード会社の人と、本人と奥さん、ぐらいだね」
T「ジム・オルークで4人目」
T「ジム・オルークっていう独特の体系があるからわかるんで」
1「アメリカに行ってジョン・フェイヒ探したらやっぱり3ドルとかで売ってた」

T「でもさ、アメリカの田舎でこんなの聴いたらほんとダメな気分になりそうだね」
1「仕事なんかしないだろうね」
T「『もう.....、いいよ』」
2「こういうのの専門店あるもんね」
T「(爆笑)」
1「サンフランシスコのはずれの方」
T「ちょっとはずれの方でしょ?あのさ、もう、石しかないさ、砂漠みたいな
ところ」
1「もう、仕事してないんだもんあっちの人達、ってちょっと言いすぎか」
T「街なような街でないような、そういうとこでこういうの聴いたら」
1「ダラ〜ンとしちゃうよね」

 で、タマイチと内門が旅先のレコード店で知り合った人の家に招待され、
レコードを譲ってもらう。タマイチは先に帰国し、次に内門が紹介された
人は...。

2「で、その後エルモアって人の家に行ったんですけど、その人がプラター
 ズの人で、」
T「えっ(笑)、まだやってんの?」
2「オリジナルメンバーじゃないんだけど、」
1「20代目、みたいな」
2「フランキー・バリのメイズと掛け持ちでやってる人らしいんだけど」

 その人に売ってもらったレコードの中から内門がビリー・ボーンのレコを
紹介。前回は高いレコード(東京で買い占めたジスモンティ)だったのに対
し、今回は安いレコードを紹介することに。

2「ビリー・ボーンっていうと、ムード音楽やハワイアンのイメージがある
 から安く売ってもらったんですけど」
T「このジャケが」
2「リスナーのみなさんにお見せできないのが残念なんですけど、ミニスカー
 トでパンチラというか、パンモロ」

T「でもこのさ、構図といい、オネえちゃんの後ろでモジモジ君みたいなの
 が片ヒザ立てて海を眺めているポーズ、すごいね。」
2「シュールですよね」
1「色使いも変でしょ、加工してあるし」
2「ヘタすると、プログレのレコードみたい」
T「プログレだね、これは。」

T「これは、マジなのかなぁ?」
1、2「(爆笑)」

1「ビリー・ボーンにとっては革新的な、『やったぜ!』みたいな」
T「えっ?、これ(モジモジ君)がビリー・ボーンなの?」
1、2「(爆笑)」
T「このモジモジ君が」
2「んな、アホな(笑)」

 ビリー・ボーンはムード音楽の指揮者。

2「ほんと、ユル〜いムード音楽ばっかりやってて、このアルバムはよくって、
 バカラックとか、ソウルフル・ストラトとか、使えるのが多くって」
T「わりと普通のいい音楽っていうか、このジャケから連想されるような世界
 とは違うんだ。」
1、2「(爆笑)」

M-06.ソウルフル・ストラト/ビリー・ボーン

 #ヤングボルト&リミテッドのインスト曲のカヴァー。スイングアウト
 #シスターが「am I the same girl(セイム・ガール)」というタイト
 #ルで歌詞付きでカヴァー。かなり有名曲。

T「やっぱ、これで重要なのはジャケですね。ジャケと曲のバランス?そこに
 芸術めいたものがあるじゃないですか」
1「やっぱレコードっていうのはジャケを見ながら聴くもん、っていうのが、
 もろに表わしてるね」
T「このジャケ見ながらさ、夜中にソウルフル・ストラト聴いたら、バァーーっ
 と頭の中が真っ白になりそうでいいんじゃない?(一同爆笑)」
1「モジモジ君ねぇ..」
2「これがホンマにビリー・ボーンやったらホンマにおもろいで(笑)最高や
 けどなぁ」

 タマイチはアメリカ買い付けでの目標、99セントで買おうと思っていたレコ
ードを紹介。で、案の定目標達成。ドイツのジャズ・イージーリスニング系ミ
ュージシャン。

M-07.ホエン ザ ガール ゴー マーチン イン/ホルスト・ヤンホフスキー

1「今はアメリカでしかヤクザ買いしないもんね。高いのは日本の方が手に入
 るのよ」
2「渋谷はすごいよね」
1「今日は二人で渋谷系になったね」
T「何軒くらい行ったの?」
1「15軒くらいかな」
T「えっ!、うそ???、でもさ、15軒も一日で行けるかね。何時頃行ったの?
 中古レコード屋ってさ、お昼から始まるじゃない?」
1「俺達に時間与えたらレコード見ることしかしないのよ。普通さ、(内門は京
 都から今回上京)京都からわざわざ来たらさ、お昼食べて、3時にお茶して、
 話すことあんのにさ」
2「時間もったいないから喫茶店も行かずに缶コーヒー二人で飲んでんの
(笑)」
1「どんな30過ぎやねん、っていう」

<エンディング>
T「それでさ、さっきもドイツって出たけど、この前、ビデオを観たんです。
 ある大手レコード店でカン(CAN)のビデオを20分位、しゃがんでさ」
1「どんなミュージシャンやねん!」
2「買えよ」
T「だって13000円だぜ。20分くらい。カッコよかったよ!買わなかったけど
(笑)」
1「イメージと違うよね」
T「マルコム・ムーミン(?)の動く映像初めて観ました。こんなグラサンかけ
 てさ、やっぱアブない奴ですね」
 #あんたがアブないよ。

1「でも、レコード店で20分もビデオ観ないほうがいいと思うよ。どうだかなぁ
 (苦笑)」
T「初回限定盤だからやっぱ買おうかな」
1「あんたも有名なミュージシャンなんだからさ(笑)」
T「そそそ。ずーっと、誰一人として気付かず観てました。」
1「ま、平日の昼間に行くと、ミュージシャンに会えるってことだね」

*******
Reporter の Arai さんより:

 前回の様に完全再現はできませんでしたが、だいたいこんなもんでした。
このテの話は何分聞いても飽きないですね。とにかく可笑しい。特に田島の
マイペースっぷり。

 「笑いを意識している」っていうのは、恐らく僕らが考えるそれとズレて
いるんだと僕は思います。そしてそれこそが田島の溢れるアホさみたいなも
のなのではと思います。

 特に前回と今回、少しでもこの面白さがみなさんに伝わっていたら、僕と
しては非常に嬉しいです。


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki