「ユウスゲや今宵一夜の宴かな」・・・・・読み人知らず 上記の俳句は句の出来としてはいかがかとも思うが、夕方から咲き始め、あくる朝にはしおれてしまうユウスゲの特徴を良く現している。 夕方四時頃からレモンイエロ−の可憐な花を開花させ、薄暗くなった夕闇の中で涼風にそよぐ姿は情緒があり、かすかな芳香性もある。 |
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このように夕方咲いて翌朝にはしおれる花にはマツヨイグサの仲間が知られ、又、夕方から咲き始め、朝には花びらを閉じてしまうカラスウリ等、いずれも体内に夕暮れを感じる体内時計を持っている。 その他、フォーオクロックと呼ばれ四時ごろ花を開くオシロイバナや三時ごろに開くハゼラン等、特殊な体内時計を持つ野の花は多く、自然界の不思議である。 ( 「マツヨイグサと月見草」 「カラスウリとスズメウリ」 「オシロイバナと白粉」 「ハゼランは開花時刻を予知」 )の項を参照。 |