料理は簡単なほど美味しい


食べる悦び・つくる楽しみ

三宅菊子
じゃこめてい出版 1982.6.11
三笠書房 1991.10.10(加筆して文庫収録)

表紙 文庫表紙

食べ物にまつわる三宅さんの話は楽しい。これがその第1作になります。

食材の話、料理の話、レシピ(分量は常にテキトウ)を沢山盛り込みながら展開していきます。写真はなくてイラスト入り。
「素材を活かす」系がメインです。焼いてお醤油つけるだけ、みたいなのが私も(作るのも食べるのも)大好きなのでとても共感する。

レシピでは、「玉ねぎのとろ火煮」を何度もつくりました。皮をむいただけの丸ごとの玉ねぎを鍋にゴロンと並べて、月桂樹と塩こしょう、少量の水だけでトロトロ煮るのですが、玉ねぎが信じられないくらい甘くなります。

昔、電車の中でこれを読んでいたとき、ちょうど「簡単タタキ入門」のところだったと思うけれど、いつの間にか隣のおじさんが覗き読みをしていて、「この本のタイトルをメモさせて下さい」って言われたことがあった。当時既に古本でしかなかったけれど、おじさん、見つけられたかなあ。

中表紙の推薦文は、宇野千代さんと辻留赤坂店の辻義一さん。

もくじ
まえがき
1 サラダとピックルス
2 切るだけ料理
3 海の幸いろいろ
4 菜っぱ、葉っぱ、煮もの
5 出し、お吸いものと鍋もの
6 温い野菜のおかず
7 肉と卵の料理
8 スープと煮込み
9 主食風のもの
10 デザートとお菓子やパン

(2011/6/8更新)