42-2:愛媛県 宇和島市 多賀神社・凸凹神社



所在地:愛媛県宇和島市藤江1340

取材時期:2008年4月

ジャンル:お祈り?&展示系

珍スポ度:☆☆☆☆☆(☆五個が最高得点)

今回の四国取材旅行の大きな目玉の一つである、宇和島の多賀神社。轟公園から国道320号で宇和島入りしたニカは一路多賀神社に向かったのであった。ほぼ予定通り午前11時に迷わず到着。早速取材だ。入り口の鳥居からして少し不気味な雰囲気を漂わせている。横の看板には「凸凹寺資料館・多賀神社」とある。これだけでも寺なんだか神社なんだか、よくわからん!さらに進むと、妙な石像や変な文句の入った石版などがあり、左手に拝殿が。直進すると正面に神社と言うよりはビルが現れる。上には大きく「凸凹神堂」の文字があり、何だか線香の会社か仏壇の卸問屋の雰囲気だ。独特のオーラが発散されている。

受付前が土産売り場となっているが、土産は最後に回してまずは内部の取材だ。入館料は800円で、団体割引はあれど当然ながら子供割引料金の設定はない。ロードサイドジャパン(大判)にも載っていた思うが、「館内撮影禁止・希望者は申し込みください 館内撮影料二万円」という恐ろしげな注意書きが入館口にデカデカと掲げてある。館内にはさらに「個々の資料の撮影はさらにご相談ください」のような注意書きもあったと記憶している。うーん、二万円ならそのうち、内部の撮影を本格的に考えたいと真剣に思ってしまったニカではあった。



早速中に入る。すぐ横に宮司さんの紹介文が壁に貼ってある。お名前を久保凸凹丸(くぼあいまる、と読む)さんと言い、先代久保盛丸氏からのコレクションを受け継ぎさらに発展させている方だ。おそらく受け付けを担当されていたのが三代目なのではないか?その凸凹丸氏の取材記録が所狭しと壁に貼ってある。東南アジアからアフリカ〜ヨーロッパに至るまで世界各地に出かけ、その場所の性風俗文化を取材し資料を集めまくっている。特に現地の女性と一緒に写真に収まるのが大好きらしく、とびっきりの笑顔が印象的だ。これらの壁新聞に等しい取材記録を丹念に読んでいるだけでどんどん時間が過ぎて行く。いかん!これではいくら時間があっても足りない。まだ入り口を二歩入ったばかりだ。右手にはこれまで受けた数々のマスコミ取材記録もある。当然ながら往年の11PMの写真もあった。

一応1Fは国内資料、2Fは海外資料、3Fは浮世絵関連と分かれているらしいが、完全に整理されているとは言い難い。まず進むと国際秘宝館で言う陰部神社様の祭壇があり、その手のものが祀られている。各地の道祖神や性神など民族資料的にも重要な物件が所狭しと並ぶ。正面のガラスケースのみならず、その下にある保管スペースもガラス張りになっており、きちんとタグが付いて仕分けされている。解説も全て手書きで、気合いがにじみ出ている。壁にはもちろん天井も立派な展示&解説スペースとして利用されている。唯一解説板の無いのは床のみである。なかでも興味深いのは真言立川流関連資料ですね。あの伊豆極楽苑の天国地獄巡りのエロスペースにこぢんまりとあった立川流解説コーナーを強力にしたものだ。ドクロの模型もあった。うーん、エグイ。

インド関連コレクションに関しても、あの白浜美術館の品揃えなど足下にも及ばない強烈さ。エロ曼陀羅も凄い数だ。鎌倉にある弁財天も実際の裸婦を横に置いて比較した資料などもかなり貴重であろう。チベット密教の印(握り)なども興味深い資料であろう。逆側の昭和初期から中期にかけての地下SM雑誌コレクションの量の半端じゃない。ニカはその筋の専門家ではないので、どの雑誌がどのくらい貴重なのか全然わからないが、とにかく数が凄い。なんだかんだで既に一時間経過している。ほぼ同時に入ってきたおじさん集団は、「あーこりゃすげ〜、なんか元気になっちゃうな」などと言いながらすでに全館見終わったようだ。

さて2Fに上がる階段もキている。全国のエロ系トン祭りの取材写真が隙間無く張り巡らされている。もちろん川崎のかなまら祭りエリザベス御輿の写真もある(かなり古い写真だ!)し、愛知の田縣神社の写真もある。上階に移るだけでもチェック項目が多くて大変だ。やっと二階にたどり着くと海外関係資料である。欧米の拘束具や変な小便小僧だな〜と思ったらポルトガル・マスターベーションドールだって。参ったなこりゃ。南米の土偶やタイのリンガなどもびっしり展示してある。これは2Fだったか忘れたが、稀代の絶倫男「黒騎進」氏のコーナーもあったりで気が抜けない。

さらに階上に進むと、そこは浮世絵オンパレード状態。歌麿や広重の春画が所狭しと並べてある。あの上村松園も春画を描いていたんだ、などという新鮮な発見があったりで、なかなか楽しい。しかしである、圧巻は五百性羅漢木像である。名前は明かされていないが有名な彫刻家が晩年に一気に彫り上げた性をテーマにした木彫作品。円空もびっくりのタッチで作り上げた作品らしいが、このように集められるとなんだか収容所に押し込められて苦しむ人々の像のように見えてしまうのは私だけだろうか・・。ふう〜と時計を見るとすでに1時を回っている。二時間以上も館内に居たとは・・。秘宝館とも全く違うテイストで、おちゃらけた気持ちで入館するとハジキ飛ばされるパワーを持っている資料館という位置づけで、心して踏み入れよ。



最後に凸凹丸館長の格言で締めよう。

性は宗教なり、哲学なり、道徳なり、科学なり、生命なり、人生なり
次元の低い人間は低い性しか感じないが、神は人間の生きるよき欣びのために「性」があることを、真理で教えてくれます





リンク等:
公式ページ

取材記録42に戻る |  にかのページメイン | ニカ家のページへ