歩いていこう熊野古道 その6

第六日目(2023年3月5日) 海南からの山歩き

参考にしているのは、和歌山県の公式観光サイトの海南~紀伊宮原コースです。

寒いのはきらいなので家でじっとしているのがいい。冬眠できるのならしたいぐらいだ。
暖かくなってきたので活動を再開しよう。
前日に行こうと思いたって、足ならしも兼ねて日帰りで行くことにした。
6時すぎの京橋始発の紀州路快速は、湯浅行きだった。早い時間の快速は和歌山を通りこして行くんだ。
早く起きたので、一人掛けの座席に座ったら寝てしまった。
起きたのは和歌山駅そこから前回の終わった海南駅。

駅の中のコンビニでお茶とおにぎりとチーズを買った歩き始めたのが8時すぎ。

目指すのは藤白神社。

 この神社は、全国の鈴木さん総本家とされ神主さんは代々鈴木さんが勤めているとのことだ。
鈴木さん同窓会って、しているんだろうか。しかし鈴木さんって多いから沢山集まりそう。

この神社には、有間皇子神社がある。
飛鳥時代の有間皇子は、孝徳天皇の皇子で後に蘇我赤兄(そがのあかえ)にそそのかされて謀反を起こそうとしたが、それを蘇我赤兄に中大兄皇子に密告されて死刑になったとのことだ。
殺されたのは、この地の藤白だ。
この時代のことで、何が真実かはわからないが悲劇の皇子として有名だ。

岩代(いわしろ)の浜松が枝を引き結びま幸(さき)くあらばまたかへりみむ

天皇が湯治に行ってるので皇子は、そこまで連行された。
その時に詠んだ歌とされる。
行く途中で岩代の松の枝を結んだ。またこの地に戻ることがあれば見たいものだ。おそらく皇子は、行きて戻れる事はないと思ったのだろう。

藤白神社の南側から熊野古道が続いている。これからは山道となる。
JRの紀勢本線は海側を沿って走っているが、熊野古道は山の中を通っている。
海沿いのほうが、道を作るのが難しかったんでしょうね。

坂を上がっていくと有間皇子の墓らしい石碑があったが、これは最近作られたものだと思います。

この道には、丁石(ちょうせき)地蔵が道標がわりに設置されている。
もともとは江戸時代に峠の上まで17個が設置されたが、残存するのは4個。そのため新たに作って一丁(109m)毎に設置している。

写真は最初の丁石で、この地蔵さんは江戸時代のもの。

最初は住宅街の中の急な登り道。

途中から山道になる。

今までの道と違って山道になってきた。
昔の人は、大変だっただろうな。

江戸時代は「蟻の熊野詣」と言って、多くの人が蟻のように列を連ねて、この道をたどったという。数少ない庶民のレジャーだったのだろう。



上がっていくとところどころに景色のいいポイントがあり、海がよく見える。
海南の駅を歩き始めた時は寒かったが、このころになると日差しも暖かくなってきた。

峠の手前に筆捨松(ふですてまつ)、硯岩というのがある。

道が舗装路になって人家も見えてきたら峠の、藤白塔下王子。











塔下は「とうげ」と呼ぶらしい。上り切った所は集落になっている。
広くなっていて「御所の芝」という見晴らしのいい場所がある。
高貴な方が、昼飯も忘れて景色を見入った場所とされている。

ここからは急な下りとなってもみかん畑の間を通っていく。

橘本(きつもと)王子跡がある。
阿弥陀寺の敷地に王子跡がある。
ここで「橘」はみかんの原種のこと。
柑橘類(かんきつるい)の「きつ」がこれにあたる。

でもこの先に橘本(きつもと)神社があるのでそちらに行く。


すぐの場所に所坂(ところざか)王子があり、そこに橘本神社がある。








見た目は美味しそうな実。取って食べてみようかと思ったが罰当たりなのでやめた。
また、この神社はお菓子の神社でもあるので、菓子メーカーの寄進もあるようです。



川沿いに上がっていくと一壺(ひとつぼ)王子。



この神社には土俵があり、泣き相撲というのをテレビで見た覚えがあるのでは。


ここからはまた急な上りが始まる。
今日の二回目の仕事です。

拝ノ坂(はいのさか)峠の道は勾配がきつい。

熊野古道のこの区間は、昔のままの道が残っており上まで行くとミカン畑の中になってしまう。
さすがに和歌山県。

ピークから過ぎたあたりにあるのは、蕪坂塔下(かぶさかとうげ)王子。

万葉歌碑があった。



そこを下ってすぐの所にある神社は太刀宮












下までおりて山口王子跡。
ここからは、紀伊宮原駅まで歩く。
1時を回ったぐらいだけど、今日はこれぐらいにするかと紀伊宮原駅まで歩く。

グーグルマップを見て駅まで行ったら、なんと駅の裏。
駅の入り口はぐるっと大回りしていかないといけない。

大回りしている間に和歌山・大阪方面の電車は行ってしまった。

まあ次の電車は・・・なんと一時間半待ち。
ビールでも飲みたいとコンビニは・・・なんと5km先。
商店街の案内があったから行ってみると酒屋もなかった。







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