歩いていこう熊野古道 その5

第五日目(2022年12月3日) 海南まで行って、帰りはお買い物

参考にしているのは、大阪府の歴史街道ウォーキングマップです。
https://www.pref.osaka.lg.jp/doroseibi/kakusyusesaku/rekishikaidou.html#kumano

布施屋駅~海南駅

新和歌ロッジ、目をさまして外を見たら夜明け前か静かな和歌の浦が見えた。

さて今日のコースは昨日の伊太祁曽駅から海南までの短いコース。
実は、和歌山の海沿いの熊野古道はJR紀勢線に沿っているものだと思っていた。だから海南駅を過ぎても、行けるだけ行ってJRで帰ろうと。
しかし、宿でコースを調べたら海南を過ぎれば山の中のコースになるという。つまり逃げ道がない。
それと、全国旅行支援で買い物クーポンを3,000円もらった。
有効期限は、今日までなので帰りに和歌山駅で下りて買い物の時間もいる。
そういうことで海南までとなった。

朝食は7時半。それを食べて一番早いバスの時間は、8時44分。
のんびりとしたスタートとなった。





新和歌浦からバスで和歌山駅、

バスを待っていたら目つきの悪いのにガンをつけられた。
相手はずっと無言だが、その威圧感はすごかった。
きっと名のある方に違いない。

その相手が左の写真。



和歌山電鐵で伊太祁曽駅に10時。


伊太祁曽神社の鳥居前を西に取る。

街なみを抜けて田舎道に入って最初の王子は、奈久智(なくち)王子。


奈久智王子は、道から右の丘を登ってすぐの所




車の多い県道9号から南に進んで阪和道の高架をくぐって武内神社

この神社には武内宿禰(たけのうちのすくね)が産湯を使ったとされる井戸がある。
武内宿禰は、景行・成務・仲哀・応神・仁徳の5代に仕えたとされ、その期間が244年とされている。
その長寿にあやかって、紀州家では藩主に子供が生まれると、ここの井戸の水を産湯につかうとされている。




井戸の上のポリバケツは当時これを使ったとされ国宝に指定されている。

この県道から離れた道を南に行くと、道が切れて狭い農道というか・・・

阪和道と並行する道を歩いていると、薬勝寺の看板がありそちらに行ってみよう。
薬勝寺は廃寺となっていて薬王寺になっている。同じ敷地に八王子神社。


ところで八王子神社って検索したら、たくさん出てくる。
このへんの理由は、まだまださんに後から教えてもらおう。


少し歩いて、四ツ石地蔵。

元々ここには、千光寺という寺があったのだが、それが廃寺となり寺の礎石でお地蔵さんを作ったということらしい。
寺の四隅の礎石で、四ツ石地蔵。









田んぼと家並みの間の巾一間ほどの歩きやすい道から車の多い県道に出たところにあるのが松坂王子跡
左の祠には庚申塚。


そろそろ飯どきの時間だが、宿でご朝飯三杯の効果か、まだ大丈夫。

このあたりから汐見(しおみ)峠のゆるやかな上りとなっている。

汐見峠には、お地蔵さんが「呼び出し地蔵」と呼ばれている。

これは安政の大地震の時に、この地にも大津波がきた。
夕闇みが迫る中、住民が目指したのは汐見峠に差す不思議な光だった。
峠から、こっちに来いの声に多くの村人村人が駆け上がるとお地蔵さんがあったということだ。それが呼び出し地蔵の由縁だ。

ここから切り通しを挟んで海南の街と海が見える。

海南の街に入って、松代(まつしろ)王子をめざす。

グーグルマップで、所在地はわかるがそこに行く道がわからない。

グーグルマップで方向を合わせてみると、人の家の庭に入っていく。
人がいれば聞くこともできるが、それもできない。

なんどか探してみたが、さがせなかった。

その代わりに近くの春日神社にいくことにした。そこに松代王子社があるらしい。
山を巻いて上り坂をあがっていくと、春日神社の境内。

親切な神社の人に聞くと、松代王子社は神社の坂を下りた所にあると聞いた。


完全に海南の市内に入った。

家々の間に菩提房(ぼだいぼう)王子。





この王子は、住宅街の角にあった。

説明書きによると、最初のころの王子で、そのうちにつかわれなくなったとのことだ。

祓戸(はらえど)王子は、山の中にある。

場所がわかりにくいが、祓戸王子跡の説明版を目指すことにする。
これなら道は、はっきりしてる。

ここからは山道となる。


時刻は一時を回っている。ほとんど休みなしに歩いてきた。
宿で朝飯を山盛り食べたとはいえ、腹も減ってきたが食べるものがない。

山の上から少し下りて見晴らしのいい所に王子跡があった。
昔は、この山道も熊野古道だったんだろうな。

街並みまでに下りて、きりのいい藤白神社で打ち止めにして海南駅まで行こう。



この神社には、悲劇の有馬皇子(ありまのみこ)神社があるが、それは次回の熊野古道歩きにしよう。

線路沿いの道を、海南駅に向かうことにする。

海南駅前で土産物、昼飯と考えてみたけど、それらしい店がない。

和歌山で途中下車して、和歌山ラーメンを食べて、高菜の漬物、せんべいなど自分が食べるような土産で3,000円のクーポンを使いきって帰りました。


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