八甲田山ツアー

 平成7年の年末は悪天にたたられた。八甲田と併せて岩手山や八幡平のツアーも計画したが、天候の回復が見込めず、諦めざるを得なかったのだった。辛うじて実現した八甲田のツアーさえ、仙人岱付近から上部はガスの中で、大岳山頂の一角に立ったことは確かだが、どこが最高点だか判然としないままだった。


日時  平成7年12月23日(土)〜30日(土)

行先  酸ヶ湯より八甲田大岳環状ルート

日程と記録

24日(日)

20:30 兵庫出発(0km) ===

 クリスマス寒波のため兵庫から東北まで雪が降っており、なかなか車は進まなかった。

25日(月)

20:30 岩手・雫石スキー場

26日(火)

雫石スキー場にてスキー

18:30 盛岡市街 19:30 === 酸ヶ湯ゲート

 八甲田と併せて岩手山や八幡平のツアーも計画していたので、岩手山麓の雫石スキー場で天候の回復を待ってスキーをして過ごすが、登頂のチャンスはすぐには来そうになかった。だから悪天のうちに青森まで移動しておけば、八甲田ではまた状況が違うかもしれないと考えたのだが・・・。

27日(水)

酸カ湯温泉八甲田スキー場でスキーをして過ごす

 こここでもまた八甲田スキー場でスキーをしてチャンスを待つことになってしまった。

28日(木)

4:30 起床 朝食 7:20 酸カ湯温泉出発 --- 8:30 地獄湯ノ沢入口、標識--- 10:30 仙人岱 ---12:00 大岳 〜 12:45 大岳ヒュッテ 〜 酸カ湯沢 〜 16:00 酸カ湯温泉

 天候は若干回復したようだ。小岳や硫黄岳がガスの隙間に薄紅く輝き、酸ヶ湯付近も陽光が差している。温泉で水をもらい、駐車場脇の鳥居をくぐって大岳に向けて出発する。最初は樹林帯で静かな登行を続ける。ルートは明らかで何の不安もない。樹間から南八甲田の山々が覗いている。

 地獄湯ノ沢あたりから樹林がきれる。高度を稼ぐほどにガスが巻き、あたりの岩にはシュカブラが発達してきた。沢は狭く、それを忠実にたどるためルートを失うことはないが、ホワイトアウト寸前で心細い。風も強く冷気は肌を刺す。このまま登ったとして、大岳の天候はどうなっているのだろうか。

 仙人岱に着いた。このあたりは比較的ガスがましだったので、ヒュッテが見つかれば軽く休憩したいところだが、それらしいものは見えなかった。特に執着もなかったので、小休止ののち、そのまま左手に進み、大岳の登りにかかる。

 再びガスが深くなってきた。大岳上部の雪面はかなり氷化しており、エッジをきかせながら慎重な登行を続ける。頂上付近に到着。より高いところを求めて移動するが、どこが最高点か判然としない。ただケルンらしきシュカブラの塊があったので、そこでよしとした。ここは寒気が凄く、ストックに付いた霜がどんなに摩擦しても取れない程だ。記念撮影をして早々に滑降にかかる。

 誤った方角に高度を下げすぎないように、ガスの中を慎重に下った。モンスターの間をすり抜けてひとしきり滑った頃、白い中にぼんやりとした小屋らしき物を発見する。オアシスにも等しく感じられる大岳ヒュッテだ。ホッとして中でくつろぐが、はじめ暖かいと思えた室内も、体を休めているうちに、どんどん寒くなっていき、ついに居たたまれなくなって外へ飛び出した。

 高度を下げるほどに視界が良くなって、薄日が射すようになった。右手の霧が晴れるとその向こうに広大な毛無岱がのぞいた。一息ついて、眺めの良いプラトーで休憩する。

 さらに下って酸ヶ湯温泉の裏手に出たのはもう4時になっていた。明るいうちに湯に浸かりたかったが、やはり北国の夕暮れは早かった。

酸カ湯温泉16:00 === 22:30 平泉、幕営

29日(金)

7:00 起床、平泉観光 12:30 出発 ===

30日(土)

3:15 兵庫着


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