峰の原高原から根子岳往復

 ここ数年年末の雪不足から東北に足を伸ばすことが多かったのだが、昨年の山行で雪の無いときは東北でも同じだということがわかったので、今年は信州までの山で雪を探すことにし、比較的山スキーシーズンの早い根子岳をターゲットにした。山岳用品の店では志賀高原では最近大雪が降ったと聞いたのだが、しかし・・・。


日 時 平成10年12月27日(日)

8:15 峰の原高原スキー場上部 --- 10:00 ゴルフ場上部 --- 12:30 根子岳 13:30 --- 15:30 ゴルフ場上部 --- 16:15 峰の原高原スキー場上部

 天気は上々だ。須坂青年の家の駐車場で目を覚ます。車の脇でシールを貼り、すぐにスキーを履いた。 峰の原高原スキー場の上部からゴルフ場に向かって登行する。大きなセントバーナード犬が番をするクラブハウスの脇を通ってゴルフ場に入った。人工的に整備されているとはいえ滑らかな芝生の上は雪で白く覆われ美しい。だがどうやら積雪は10cm程度と薄いようだ。雪の下には所々アスファルトの道が横切っているのでエッジを立てるとそいつに引っ掛かるということも有り得ないことではない。

 ここまでくると根子岳が全貌を見せたが、その姿はまだ褐色で、とても雪山の風情とは言い難かった。スキー滑降などはたして可能なのだろうか。まあ行けるところまで行くしかないだろう。

 ゴルフ場の上部から右にトラバースし、菅平からのツアーコースに合流する。この時シールのトップをフィックスするゴムが切れてしまって、リフトの終点を眼下に望む斜面で修理の為の大休止を取った。なんだか菅平からの方が早くここまで到達出来そうな気がする。ルートの選択を間違ったか。

 糸と針でシールにゴムをくくり付け、応急処置をして登行を続ける。しかし運動不足と風邪のせいですぐに息が切れる。登りの単調さに嫌気がさしてきた。(これが積雪次第では大滑降を期待させてくれるのだが・・・。)

 幸い山頂までずっとスキーを使うことは出来た。なんとか石などを踏まないで済む程度には雪が積もっているらしい。根子岳山頂は眺望がよく、遠くには富士も見えた。特に眼前の白馬方面や火打岳は真っ白でここよりもずっと雪が多く、逆に上越方面の山々は黒々としており、東へ行くほど雪が少ないように思われる。なんだかわざわざ遠出しなくてもより近くにツアー向きの山があることを再発見したような気がした。

 複雑な気分で凍てた助六を食べてしばらく憩い、下山を開始した。雪は薄く、ほとんど笹原の滑降に近いが、これが妙によく滑る。スキーを使えそうなコースはまだ狭く、ターンは難しい、いやほとんどコントロール不能に近いものがあるが、幸い隠れた障害物にも遭遇しないで少しづつ高度を下げていった。しかしついに避難小屋付近で大転倒をして滑降を諦める。笹原が隠れるくらい雪があれば(ここなら一回大雪が降れば)気持ちの良いダウンヒルを楽しめたのだろうが。

 しばらく担ぎで降りたが、ゴルフ場に入るとまた滑れそうな雪が残っていたので再びスキーを履く。ここからは快適な滑りだったが、朝と比べるとあっという間に黒いところが増えているのに驚く。最近雪が降ったというのはどうやら本当だったらしい。今朝はまだその新らしい雪が残っていたのだろう。でもそれ以前の根雪は全然無かったのだ。その黒いところを避けつつ、また出来るだけエッジを立てずスキーを雪面にフラットにして滑る。そしてまたセントバーナードの側をすり抜けてリフト終了時刻の直前にスキー場へと滑り込んだ。

 欲求不満解消に一本だけのゲレンデスキーを楽しんだ。


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