tube design top 

last update 05/06/06

 

 

トップページ 次ページ 戻る 進む
3. 主回路図
3.1 2004.04.01
2005.01.03 R3 690Ω補足訂正(820Ωと4.3Kを並列接続し690Ωとする)

3.2 各部設計
出力段

 6BQ5をULプッシュプルで使用するときの検討です
 6BQ5ULのEp−Ip動作曲線にロ−ドラインを引きプレ−ト負荷を決めます。
Epmax=300V(最大定格)においてEc ▲13V、アイドリング30mA前後を与えるとプレート損失がPd=9Wとなり定格Pd=12Wにおさまります。最大出力時に10%ほど電源値が落ちるので、若干高めにします。

 ABのときは、1UL=+15Vまで計算してみると

 
Pomax(UL)={(300V−40)×(130mA−0mA)}÷2×0.95=16W

となり、OPT損失換算 16×0.9=14.4Wとなります。 一方これにスクリーングリッドからの合成出力を追加して勘案すると16W/300V程度がABUL時の出力となります。スクリーンは5極菅接続の際は損失が100%ですがUL結線際は一部が出力にもなります。今回はプレート電圧を若干高めに設定し、ULAB級で15W超を狙ってみたいとおもいます。10%プレート電圧を上げますと出力は1.2倍程度になります。UL結線ですのでスクリーンも同時に上がります。従ってアイドリングレベルは、かなり深いAB1もしくはBクラスで動作することになります。

NFBですが DF=3以上を必要とすると、所要NFB量は
UL時の無帰還DFを 0.5と推定すると

DF=(0.5+1)*NFB−1=3より逆算して 所要NFB=約2.6(6dB強)となります。
* rp=2kUL×2本分=4k、 合成負荷8k/4=2k DF=2k÷4k=0.5


3.3
ドライバー段



次にドライバー段です

前回同様、初段はペアマッチドFETの2SK389GRとし,カスケード用にNPN Tr 2SC1815(Vcbo=50v),ドライバ段に2SA1480(300v)を使用しました。
AB級でファイナルをドライブするためにNPN Trでカソードフォロワを追加しました。

初段差動カスケード
2SK389GRの差動アンプにnpn-Trでカスケードしたものです。初段差動カスケードのゲインはId=3〜4mA時 約44で、差動片側だけしか使いませんので約20程度となります。

2段目の2AS1480-pnp差動回路
エミッタ抵抗を追加して電流帰還をかけたもので、増幅度を若干落とし、帯域を少し確保したものです。 簡易的ですがエミッタ抵抗とコレクタ抵抗の比がおおよそのゲインとなります。20k÷2.5K=8倍前後となり、カソードフォロワのロスとして10%を入れても、初段差動カスケード段i以降、約150倍のゲインが得られます。

 この結果、0.1V前後でフルドライブとなります。6dBのNFBをかけてもおおむね0.2VでABをフルドライブできることになります。

3.4
電源部

  

 

 パワ−部の電源は普及品のタンゴPH−185、280v180mAを両波整流し、直後のリップル用電解コンデンサを10uf程度と小さめにして、ノグチ5H180のチョークインプットとして2次側約300v程度を得ています。
 単にチョークインプット用ではないチョークをそのまま使用すると、チョークが ”ブーン” とないてしまいますので、+B電圧があまり高くならない範囲内で、小容量のリップル用電解コンデンサを整流直後に入れます。2.2uf〜20uf程度で様子を見ます。最終的に少し増やして増力してみます。

 ドライブ段の電源ですがドライブ段用として3端子レギュレータで+24V、−12Vを、真空管バイアスC電源用として80vを用意しました。
 半導体側はヒーター巻き線を直列にしてAC12.6V(6.3V×2) と AC23.9V(6.3V×3+5V)を得ています。C電源用は2次側60Vタップです。

 2次側所要電流ですが、最大出力時150mA×2=300mAとなりPH185の2次側容量が少し足りません。片側アイドリング25mA+片側最大出力時150mA=170mAと考えると、ヒ−タ−電力が20W以下ということもあり、何とかまかなえるでしょう。2次側容量はヒ−タ−電力のように常時電力を消費するわけではないのでトランスの温度が60度あたりまで上がらないと考えました。  この上になりますと、シャーシの寸法で制約を受け..... m^^m
 (PH261があれば、ST230があれば....単なるぼやきです。)