6BQ5:UL接続のデーターは真空管メーカーから、ほとんど発表されていません。特にEp−Ip動作曲線が見当たりません。下記に種種の規格表から抜粋したデーターをまとめました。
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Ep |
Ec2 |
RLp-p |
Pd |
Output |
6BQ5 |
300V |
300V |
8KΩ |
12W |
17W |
6BQ5:UL |
300V |
300V |
8KΩ |
12W |
11W |
7189 |
400V |
300V |
8KΩ |
12W |
24W |
7189:UL |
375V |
375V |
11KΩ |
12W |
16.5W |
7189A |
400V(440v) |
300V(400V) |
8KΩ |
13.2W |
24W |
上記6BQ5:ULのデーターは 1957/9 STCのデーターです。
実効Outputは2次側8Ωを使う場合、おおむね Output×90%位です。
7189Aで、プレート電圧を400Vにした場合、スクリーン電圧がプレートより100Vも低く、しかもレギュレートさせないと所定の出力が得られませんので、24W×0.9を得るのは当時では至難の業でしょう。しかしUL結線でB2にすると7189/375Vで16.5×1.5=25W程度得ることができますので、大変現実的になってきます。
実はやってみたんですが、さすがに発熱が激しく、6BQ5:UL 25Wの空冷はシャーシーを一回り大きくし、チムニー式にしないと持ちそうにありませんでした。製作においては実装や放熱が大変です。
* ( )内最大定格
* STC = Standard Telephones and Cables = 英国大手電気通信会社
* UL(=Ultra Linear Amp.)はペントードのスクリーングリッドを出力トランスの約40%タップから給電し、終段管内で内部帰還をかけた回路で、ウイリアムソン回路と並んで最も著名な回路方式です。 1951/11 Audio Engineering誌 に D.ハウラ−、H.ケローズ(アクロサウンズ社)が発表したものです。
原点は6L6で37%巻き線比です。タップ位置はメーカによって特色があり、ラックスは40%のもあります。タンゴはほとんど43%のようです。 (UL記事引用 1968/9 初歩のラジオ 斎藤醇爾氏 、ラックス)
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