あるデータが、所与の正規分布にあてはまるか否かを判定する。この場合は、AIC を用いる方法が簡便であると考えられるので、まず AIC を利用した解法を示す。ついで、 このデータの分散 `sigma^2` が既知でありかつ所与の正規分布のパラメータと同じ場合には従来からの検定法である z 検定が使える。こちらについては準備中である。
なお、比較の対象となるのが所与の正規分布ではなく別のデータである場合は、条件付きモデルを参照してほしい。
例題:ある板状の製品は、機械が正常な場合、厚さの測定結果が平均 1cm 、標準偏差 0.01cm の正規分布に従い生産されることがわかっている。 あるとき、20 個の製品を無作為に取り出して厚さを測定したところ、 次のデータが得られた。機械は正常といえるか。
0.999 1.013 0.974 0.993 0.989 1.001 1.008 1.003 0.989 1.009 1.001 0.977 1.023 0.994 0.988 1.005 1.006 0.995 1.003 1.027
答:「コピー」ボタンをクリックすると、上記例が左下の欄に入力される。 「計算」ボタンをクリックすると、右の欄にAICが表示される。 最もAICの低いモデル、すなわち最もよいモデルは、 (μ0, σ2)であることがわかる。 これは、平均は正常データに等しいが、標準偏差が正常データとは異なる、という結果が もっともらしいということだ。すなわち、機械は異常である、といえる。
式は次のようになる。
`AIC(mu_0, sigma_0^2) = n[log 2pi + log sigma_0^2 + 1 / sigma_0^2 {(mu_0 - hat(mu))^2 + hat(sigma)^2}]`
`AIC(mu_0, sigma^2) = n[log 2pi + log{(mu_0 - hat(mu))^2 + hat(sigma)^2} + 1] + 2`
`AIC(mu, sigma_0^2) = n[log 2pi + log sigma_0^2 + hat(sigma)^2/(sigma_0^2)] + 2`
`AIC(mu, sigma^2) = n[log 2pi + log hat(sigma)^2 + 1] + 4`
(準備中)
数式表現には MathJax を用いている。 以前は mathml を用いていた。