国友直人:構造方程式モデルと計量経済学

2026-08-13

概要

「まえがき」から引用する。

(前略)計量経済学に関心がある研究者,学生はもちろん,より広く統計科学の理論と応用に関心のある関係者にとって本書が何らかの役に立てば幸いである.

感想

要再読である。ただ私は頭が弱いので、再読してもわからないままだろう。

「まえがき」で、本書に関するいくつかの文献は著者の個人 HP(中略)で少なくとも今後数年間は手に入れることができる.とあるが、 現在では著者のホームページ
https://kunitomo-lab.sakura.ne.jp/index-j.html
を参照するのがいいだろう。

バブル解

p.41 には次のような説明がある。

(前略)ここで状態変数 `S_j` は経済とは無関係な事象,例えば太陽黒点の変動,チューリップの市場価格*13)などである.

脚注の説明は次のとおりである。

これは 18 世紀のオランダで発生したバブル現象に登場した実際の投機の対象を意味する.

オランダのチューリップバブルについてはうっすらとしか知らなかった。Wikipedia によれば、チューリップ・バブルのピーク時であった1637年2月 とあるから、 こちらが正しいとすれば、本書の記述は《17 世紀のオランダで発生したバブル現象》としなければならないだろう。Wikipedia では、実際のチューリップ・バブルで損を被った人たちはそれほどいないのではないか、 という意見も述べられている。

日本では江戸時代に「変化朝顔」というアサガオの突然変異を愛でるブームがあることは知っていたが、これがバブルにまで及んだかどうかは詳しく調べていないのでなんともいえない。

ブラウン運動

p.198 には次のような解説がある。

ブラウン運動(Brownian motion)はよく知られているように液体中の花粉粒子の不規則な運動を観察した植物学者 Brown の名前に由来する. (中略)ブラウン運動に基づく確率論や確率過程論は確率解析(stochastic calculus)と呼ばれている*6)

ブラウン運動は、「液体中の花粉粒子から水中に流出し浮遊した微粒子の不規則な運動を観察した…」とするのが正確だろう。

脚注の 6) では確率解析についての良書が挙げられていて、その一つが舟木直久:確率論である。こちらの本は難しくて読めなかった。

誤植

p.42 の脚注 *14) の下から2行目、ある種の「合理性(rationarity)」がとあるが、正しくは、《ある種の「合理性(rationality)」が》だろう。

p.131 の下から 9 行目、\( \boldsymbol{B} \) や\( \boldsymbol{W} \)は行列であろから とあるが、 正しくは、《\( \boldsymbol{B} \) や\( \boldsymbol{W} \)は行列であるから》だろう。

数式の表現

MathJax4 記法を用いている。

書誌情報

書名構造方程式モデルと計量経済学
著者国友直人
発行日2011 年 11 月 30 日 (初版第1刷)
発行元朝倉書店
定価3900 円(本体)
サイズ
ISBN978-4-320-12810-9
NDC
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