理想のピアニスト(第21回、ゴドフスキー:ショパンのエチュードによる練習曲集)

作成日:2010-06-16
最終更新日:

ピアノと編曲

2010年6月15日、ついにゴドフスキー編曲の ショパンのエチュードによる練習曲集を買ってしまった。 わたしは今まで全く弾いたことはないけれど、 曲はいくつか聞いたことがある。

学生になって、ピアノのサークルがあるというのでサークル部屋へ出かけてみると、 ショパンの練習曲のようなものが聞こえてきた。 耳をすますと黒鍵のエチュードに似ているのだが、 黒鍵を忙しく弾いているのは左手で、 右手は適当に合いの手を売っているという不思議な曲だった。 今思えば、あれがショパン=ゴドフスキーの第 7 番だったのだ。

私はショパンのエチュードを買っていくつか練習したのだが、 黒鍵のエチュードはついぞ弾けなかった。 怖いことに、この曲に寄せたマーク=アンドレ・アムランの解説は、 「全曲の中で最も演奏しやすいものの一つ」とある。 何ということだろう。

ふと買ってみた

そんな経験があり、ゴドフスキーの名前は記憶に残っていたが、 自分が楽譜を買うことになろうとは思ってもみなかった。 半年あまり前、たまたま立ち寄ったヤマハ銀座店(銀座1丁目時代)にゴドフスキー編曲の楽譜が 4 割引で売られていた。バッハやシューベルトの編曲ものである。 こんな機会でもなければ買わないだろう、 と思い、衝動買いした。

そして最近、銀座に用事があり、思ったより早くその用事が終わった。 新装開店したヤマハ銀座店を見ておこう、と考え楽譜の階に行った。 そこで急に、日本で編集されたショパン=ゴドフスキーの楽譜が発売されているのではないか、 ということを思い出した。 ショパンの棚を探したが、R. Lienau 版しかなく、日本版がない。 おかしいと思い店員に聞こうとしたがもう一度探してみると、 ゴドフスキーの棚にあった。ゴドフスキーだけで棚ができているとは、 うかつにも思わなかった。 店員には、この楽譜はショパンの棚にも置いておくといいですよ、 と僭越ながら言っておいた。

さて、うだうだと前振りが長くなってしまったが、 まだ取り上げていなかったピアノ編曲の世界をまじめに検討しなければならない、 と思うようになった。その手始めが ショパンのエチュードによるゴドフスキーの Study (研究成果) である。 楽譜そのものの感想は下記を参照。

追記:最近、学生時代のピアノ仲間が、このゴドフスキーの No.1 を練習している。俺も何かやりたいのだが、どれも難しすぎる。 でも、難しいということは逆説的に無理して速く弾く必要はないということでもある。 俺も一曲ぐらいは暗譜したいものだ。(2016-03-21)

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MARUYAMA Satosi