ゴドフスキー:ショパンのエチュードによる練習曲集 上巻 |
作成日: 2010-05-23 最終更新日: |
傑作としてそびえ立つショパンの練習曲集を研究した、 ポーランドのピアニストで作曲家であるレオポルド・ゴドフスキーは、 その研究成果を編曲という形で世に問うた。 その凄まじい変容は編曲を超え、独自の宇宙を形作っている。 上巻は、ショパンの練習曲集 Op.10 に基づく作品、全23曲を収める。 うち1曲は先駆形である。
この楽譜のすごいところは、旧来流布されている版を音楽的な観点から洗い直し、 校訂を加えたことである。 よくぞここまで、と驚く。
さらに驚くべきは、校訂・翻訳を行なった西村氏をはじめ、 編集協力に加わった方々のかなりの部分の方がアマチュアである、ということだ。 私はこの事実に驚き、かつ畏怖する。
惜しむらくは序文などに誤植が見受けられることだが、 そんなことはこの楽譜の価値とは無関係である。 読者諸賢はわかると思うが、念のため。
楽譜については、これから譜読みをしないといけないが、 おそらく誤植は皆無に近いのではないかと予想している。
個人的な感想は追って「理想のピアニスト」シリーズのどこかで書きつけることになろう。 (2010-05-23)
書 名 | ショパンのエチュードによる練習曲集 上巻 |
著 者 | レオポルド・ゴドフスキー |
発行日 | 2010年6月20日(初版) |
発行元 | プリズム |
定 価 | 4000円(本体) |
サイズ | 菊倍判 |
ISBN | 978-4-636-85586-9 |
発 売 | ヤマハミュージックメディア |
校訂・翻訳 | 西村 英士 |
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