著者曰く「結果,森さんの全体像など捉えるのは無理だと悟り,森さんをサカナ(ネタ)として自分の思うところを述べることにしたのである.」
この本には数式が多く出てくる。数学の本だから当たり前である。 そして図表はごく少ない。その数少ない図表の一つが、森ダイアグラムである。p.188 にある図をここで掲載する。
線型代数 | ||||
↗ | ↘ | |||
正比例 | ベクトル解析 | |||
↘ | ↗ | |||
1変数の微積分 |
著者はここに上向きヤジルシ↗は多変数化を、下向きヤジルシ↘は函数の1次近似(微分世界への移行)という一般化を表わす.
と述べている。
p.230 で著者は「平均値定理無用論者」を標榜している。では平均値定理がないとどうするのかというと、 著者はいろいろな例を挙げるとともに、 有限増分不等式の有用性を力説している。 これを少し勉強した結果がリンク先である。
誤植はないと思う(下記に記すのは誤植ではないと思いたい)。
p.228 上から 14 行目 ベクトル空間(ノムル空間)とあるが正しくはベクトル空間(ノルム空間)と思われる。
p.239 下から 8 行目「中州産業大学」とあるのは正しくは「中洲産業大学」と思われる。
数式は ASCIIMath で記述し、MathJax で表示している。
書 名 | 森毅の主題による変奏曲(上) |
著 者 | 梅田 亨 |
発行日 | 2018 年 3 月 30 日 |
発行元 | 日本評論社 |
定 価 | 3200 円(本体) |
サイズ | |
ISBN | |
NDC | 410 |
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