I. R. シャファレヴィッチ : 代数学とは何か

2024-07-11

概要

「まえがき」から引用する:本書の目的は,代数を,その基本概念と主な分野について,一般的に概観することである.

作用

本書では次のようにして「作用」が定義されている。

群 `G` から集合 `X` の変換群への準同型を,`G` の `X` 上の作用という.

これは「作用」が定義されていない他の著書でも通じるものだろうか。

左剰余類と右剰余類

p.146 から引用する。

群 `G` の集合 `X` の上の作用はもちろん,任意の部分群 `H sub G` の作用を定める. 特に,左正則作用は,任意の部分群 `H sub G` の群 `G` 全体の上の作用を定める. このようにして得られる変換群の軌道は,`H` におる `G` の左剰余類と呼ばれる. こうして左剰余類は,`g in G` をある固定した元とし,`h` は `H` のあらゆる元を動くとしたときの,`hg` の形のすべての元からなる.これを `Hg` と書く. 軌道に関して上で述べたことから,任意の元 `g_1 in Hg` は同じ剰余類を定め,群全体は剰余類の離散和に分解される. 同じように,部分群 `H sub G` の右正則作用は,`gH` という形の右剰余類を定める.

この定義は、少数派の定義といえる。左剰余類と右剰余類を参照のこと。

ピカール-ヴェシオ理論

pp.249-250 にかけて、B. 線形微分方程式のガロア理論(ピカール・ヴェシオ理論)が解説されている。この名前は群論への 30 講で見たような気がする。 この理論によれば、方程式 `y'' + xy = 0` は求積法で解くことはできない.

数式記述ほか

ASCIIMath記法を使っている。

訳者の蟹江先生の「蟹」は、正しくは上部が「角羊」のようになっている。

書誌情報

書名 代数学とは何か
著者 イゴール R.シャファレヴィッチ
訳者 蟹江 幸博
発行日 2002 年 8 月 17 日 初版 3 刷
発行元 シュプリンガー・フェアラーク東京
定価 3600 円(本体)
サイズ A5 版 ページ
ISBN 4-431-70827-8
NDC 411
備考 越谷市立図書館で借りて読む