「はじめに」から引用する。
(前略)数学は科学や技術開発にも役立っているはずだ,ということはおそらく誰もが想像しているとおりです.(中略)
本書では,そのような数学の力が技術の中に発揮されたいくつかの興味深い事例をとりあげ,発展史にも力点をおきながら紹介してゆきたいと思います.(後略)
「1 輪切りにしてもいいですか?」は、表題から想像できる通り、CT の歴史である。
pp.27-28 では、残念ながら日本語で書かれた,たとえば[22]のような計算機トモグラフィーとその数学原理を主題にした数学書は見当たらない.是非ほしいものである.
と本章執筆者の若山正人氏は書いている。私も同感である。p.30 にはいくつものライブラリがあるが、[22] Natterer, F., The Mathematics of Computerized Tomography, John Wiley & Sons, INc, 1986.
とある。そういえば参考文献の [24] は斉藤恒雄,『画像処理アルゴリズム』,近代科学社,1993である。
斉藤先生の本もしばらく読んでいないから、これを機会に読まないといけない。同じく参考文献の[30] は、滝口孝志,「CTと線型代数」,
『数学のたのしみ』,フォーラム逆問題の広がり,日本評論社,2007,pp.27-45
である。こちらも読まないといけない。なお、本書の引用では表題がCTと線形代数
となっていたり、
所収ページが pp.27-451 と誤っていたりするので注意。
「2 幾何と統計が生む信号検出技術」では、参考文献の一つに [4] 甘利俊一,長岡浩司,『情報幾何の方法』,岩波書店,1993 が挙げられている。これもよまなくては。
「3 顕微鏡をのぞくと株価が!」では、確率解析、金融工学などが述べられている。参考文献の一つに [17] 舟木直久,『確率論』,朝倉書店,2004があるが、読んでもわからなかった覚えがある。 が挙げられている。これもよまなくては。
書名 | 技術に生きる現代数学 |
編者 | 若山正人 |
発行日 | 2008 年 2 月 8 日 第1刷 発行 |
発行元 | 岩波書店 |
定価 | 2300 円(本体) |
サイズ | A5版 ページ |
ISBN | 978-4-00-005241-2 |
その他 | 川口市立図書館にて借りて読む |
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