人工知能学会誌を読む(2004年 5 月号)

作成日: 2004-05-11
最終更新日:

スキルサイエンス

最近私は「ITスキル」のことについて調べているので、そんな話を期待していたが、 そうではなかった。ここでいうスキルとは、熟達者、 もっといえば巨匠(ビルトオーゾ)の芸を支える技であり、 著者はこのスキルの解明を目標としている。

著者は、この解説で弦楽器演奏、とくにチェロの演奏を例に挙げて、 実験装置によるデータを収集し、また自身の経験から来る内省によってルールを発見している。

私もチェロを持っていて音を出している(弾いているとは言えない)ので、 興味深く解説を読んだ。しかし、私の実践は先の話となるだろう。

なお、楽器を弾く著名な科学者を思い出そうとしたが、余り出てこない。 アルベルト・アインシュタインはヴァイオリンだったか。 ハイゼンベルクはピアノだったな。ピアノといえば、 日本初のフィールズ賞をとった小平邦彦は、 知る人ぞ知るゴドフスキー編曲のショパン練習曲を弾いたと伝えられる (右が「蝶々」、左が「黒鍵」のものらしい)。 ペンシルロケットの糸川英夫はチェロだった。他にもあるだろう。


追記

上記の記事を書いたのは古川康一氏である。このスキルサイエンスの研究の一部は、 「チェロに近づく チェロが近づく」という本で知ることができる。(2020-11-26)


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MARUYAMA Satosi