森の恵みと沢にひたるツアー
お申し込み お問合せはメールで。アドレス:
akitaka(at)m.email.ne.jp
お申し込みがない場合、事前に中止・変更することがあります(約2週間前)
HOME カレンダー 山菜・きのこ 沢登り・歩き 沢旅・イワナ 湯・雪・他
きのことその食べ方
top


1 採るとき
2 そうじ


3 料理

4 保存
せっかく持ち帰ったらおいしくいただきましょう。
<家に帰ってよく見ると、土やら葉っぱやら虫やらがたくさん。腐りかけているところや固すぎるところ、虫食いも気になる。で、ほおって置いたらどんどん腐ってきた。ええい、捨てちゃえ> なんてことのないように。

ここでは森と水でよく採る、汁物系のナメコ、ムキタケ、チャナメツムタケ、ナラタケあたりを主にイメージして、私がやっている方法をお伝えします。私も試行錯誤中ですので参考にして工夫してください。
1 採るとき
私はなるべくきれいに採るようにしています。休憩を兼ね、観察しながらていねいに採りましょう。なんたって家に帰ってからの手間が違います。自分でそうじせずに家人にやらせるとか、人にあげるなら、なおさらです!

木に生えているナメコをはさみで切り、ザルに受ける


ヌメリスギタケモドキを株ごと引き抜いてから柄の下部をハサミで切る
石突は取り除く。成菌のナメコ、クリタケ、チャナメツムタケなどは石突の方から柄が固くなってくるので、けちらずにちぎる。はさみがあるときれいに切れる。ムキタケやブナハリタケは縦の繊維が強くて石突を手でちぎると裂けるので、生えているままナイフで切るか、手で外してからナイフやはさみで切る。ナメコもナイフでざーっと切れる場合がある。下にシートを敷くかザルで受けておくとよい。イグチやシメジなど柄が太くて大事にしたいものは、石突付近の土のついているところをナイフで斜めにそぐとよい。

ビニルチュープでキャップを作り、カラビナにかけたはさみ
私はビニール袋をザックの肩紐にカラビナでぶら下げるか、小さな腰かごを使用し、それがいっぱいになるか大群生を見つけたときに袋に詰め替えてザックに入れる。袋はぬめりのあるきのこ、ないきのこ、どうしても汚れるもの、全く洗わなくていいもの、などを分けておくと後が楽。たくさん取れるときは種類別にする。ナラタケ、シモフリシメジ、タマゴタケなど壊れやすいものも別にしてザックの上とかに入れる。

乾いたクリタケを休憩時にブラシでそうじしている人がいた。ナイス。

十分ありそうなときは、状態のよいものだけ採る。きれいに見えても柄から虫が入っていることもある。ムラサキシメジはボリュームがありどうせ後で切って料理するので柄から2つに割ってみると、その日はどれぐらいの大きさだと虫が入っているのか見当がつく。
2 そうじ
そうじは虫出しと土・枯葉類、傷んだところの除去。

2-1 虫について
塩水につけて1時間ぐらい、じわじわと出てくる。内部に食い込んだやつは出ない。虫の種類によって出し方を変える。広げて放置、水洗い、煮る。
芋虫 

ムラサキシメジを割ったところ。石突から進入し、左のは傘に食い込んでいる。右のは柄の途中までだ。
キノコバエなどの幼虫(いわゆる「うじ」ですね)と思われる。5mmから2cmぐらいでベージュ色。何種類かいるようだ。各種きのこにつき、ひだの間だけでなく、傘に侵入しているものもある。柄から侵入しているものも多い。塩で出て、水洗いで出て、なお煮ても出るが、全く出ないものもある(泣)。食べても平気(?というか気づかない)だけど、汁の表面にたくさん浮いているのは気持ちいいものではない。煮て網じゃくしかおたまですくう。あるいは汁を茶漉しやリードキッチンペーパーでこす。 
とびむし 
2mmぐらいの灰色の虫で、ぴょんぴょんノミのように跳ぶ。こいつはきのこを濡らさずシートなどの上にしばらく広げておくと出てくるが、完全に出すことはできない。水洗いすると一部は出てくるが大半がヒダに入って却って出て来なくなることも。完全に除去するのは難しいが、少々食べても気にならない(私は)。煮ていると浮いてくるので気になるなら網じゃくしかおたまですくう。汁をリードキッチンペーパーでこすのが確実。
見事なナメコの群生にこいつが猛烈大発生していて、少々のとびむしは食べてしまう私もあきらめたことがある。
甲虫(はさみむし?)  2cmぐらいの黒いやつ。ヌメリスギタケモドキ、ムキタケに多く、たまにブナハリタケにも。たいがいきのこを採っているうちに逃げ出すが、逃げ損ねたやつはきのこを指でつついたりして追い出す。家まで持ち帰ってはならない。虫自体は全く食べたくない。食い跡が大きいので部分的ならそこを除いてもよい。傘の中を空洞にしてしまうこともあり、そうなると食感がダメなので採らない。傘をつまめばわかる。
とげとげしたやつ 5mmぐらいの灰色のおとなしい虫。ナラタケとかのひだにいる。ちいちゃくておとなしいので水洗いでひだを見てまめに落とす。あまり食べたくないが、目立たないので食べてしまっているだろう。
なめくじ  ブナ林には10cmものやつがいる。きのこがバクバクと端から食われているが、残りはきれいなことが多い。
2-2 ごみそうじ

基本は水洗い。大きなボウルにキノコを入れて水に漬けておく。5分から30分ぐらい。長く浸けた方がゴミは取れやすいが、味は抜ける。

きのこを両手で指の隙間を適当に空けてすくい、もうひとつのボウルに移し、水に漬ける。途中、気づき次第、落ちない葉っぱをはがし、取り残した石突を切る。これで大きなごみは取れるが、まだまだ。元のボウルを洗って、そこに一つずつチェックして移してゆく。ちょろちょろと水を流しながらキノコに付いた土や木屑や葉を落とす。指先、爪、ブラシなどで。移し終えたらもう一回水を張って軽く混ぜ、手ですくってザルに移す。

きのこが割ときれいな場合は、水に浸けたキノコをひとつひとつチェックしながらザルに移しておしまい。

ナラタケなどのもろいきのこは、いきなりお湯に投入し、取り出して水洗い。ゴミの分離は上と同じ。こうすればきのこがしっかりして扱いやすい。味が流れ出ないよう、きのこを入れてから加熱しない方がよい。

汁物に入れるときは下ゆでして虫を出すとよいでしょう。ゆで汁を漉して使えば味もよし。直接汁の中でやって虫をすくってもいいけどね。上記虫出し参照。

炒め物やステーキにするときは水に浸けない方が望ましい。まずきれいに採取し、きれいに持ち帰る。ヒラタケを洗ったら手で挟むようにして絞る。ブナハリタケは気にせず握って絞れる。

そうじがすんだら冷蔵庫に入れておけば数日はもつ。マツタケやヤマドリタケモドキなどかっちりしたきのこは冷凍すれば長持ちする。ナメコなどやわらかいきのこはそのまま冷凍すると歯ざわりが悪くなるので、下ゆでした汁ごと(虫が気になれば漉して)冷凍する方がだしも使えてよい。
2-3 傷んだところを取り除く

ヌメリイグチの虫食い&変色した管孔をはいで、きれいな傘だけ使う