過去の日記置き場です。
      いちおうしばらくは置いときます。

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もう3月なんですねぇ。


3月1日(木): すおちゃんマジギレ

3月2日(金): きょうもキレてます!

3月3日(土): ニューフェイス登場?(紹介写真載ってます)

3月4日(日): わがままスオミ

3月5日(月): 泣かしちゃった?

3月6日(火): そばにいるだけで

3月7日(水): 猫も役に立つ

3月8日(木): おまじない

3月9日(金): 猫暖房

3月10日(土): 猫との入浴のススメ

3月12日(月): とれなかった・・

3月13日(火): 正しい猫

3月14日(水): こゆちゃん校則違反

3月15日(木): アイノの鼻



 すおちゃんマジギレ
(3月1日)

 きょうも惰眠をむさぼってしまった。
 「春眠暁を覚えず」とは良く言ったものだ。・・といっても、きょうの最高気温は2度だけど。

 とにかく、そのようにお気楽に寝ていたときに事件は怒った、じゃなくって、起こったのである。

 本日のおひるねでは、計算通りスオミ様がご相伴にきてくださっていた。(ひるねの効用については以前の日記参照)
 シャイなスオミさまにおつきあいいただけるのは非常な栄誉である。
 ワタシはよろこびにうち震え、「すおちゃんの機嫌を損ねないように」細心の注意を払いつつシアワセを味わっていた。・・っていうかよく考えてみると、たかが猫の添い寝でここまでニンゲンが神経質になる必要がどこにあるのか全くわからないが、それが猫好きというものだからしょうがない。まさに猫好きの業がここにあるといってもよいだろう。(・・・・)

 しかし。そんな平和なときを打ち破る悪魔の白い影がやってきた。
 無神経猫として名高いアイノくりたろうである。

 すやすや寝ているすおちゃんと、心配そうにアイノのようすをうかがうワタシの顔とを、いつものなんにも考えてない目で「じーっ」とみつめていたアイノは、「ぼくもまぜてー♪」といわんばかりに「ぴょーん!」と飛び乗ってきた。
 そしてさらにいつものようにすおちゃんにのっかって「ざーり、ざーり」としつこい毛繕い攻撃を開始したのである。

 げ、やばい!
 このままではスオミがうるさがってどこかに行ってしまう。

 ワタシはとっさに「あいちゃん、ダメダメ!ダメだよ〜」と、スオミとアイノの間に手をつっこんで、これ以上の毛繕いを阻止しようとした。
 するとアイノ、「なになにー?」とワタシの手にスリスリしはじめたではないか。しかも、そのまますっかりスオミの毛繕いのことは忘れてしまったようで、ひとしきりスリスリするとおもむろに自分の毛繕いをはじめた。

 成功だ!
 アイノ、キミがぽーっとした性格でほんとうによかったよ。
 これで夢の「スオミとアイノと添い寝」が実現するのである。それってすごくシアワセなのである。

 アイノは念入りにおなかをなめ、おしりをなめ(届いてないけど)、これまたほとんど届いていないながらも背中をなめ、「よしっ」と丸くなって最後の仕上げに入った。
 うーん、毛繕いする猫はカワイイなぁ。
 ・・・などとにこにこしていたときに、それまで耳をピクピクさせつつもすやすや眠っている、と思っていたスオミが思わぬ態度に出た。
 突然アイノのほうを振り向いて、怒りの形相でパンチを繰り出したのである。

 え、え、なんで??
 ワタシとアイノは目を白黒させてスオミを見た。
 ごくまれにしかないことなのだが、たまにスオミが真剣に怒ったときはいつも目の色が変わっているのですぐわかる。
 なぜかスオミ、マジギレしていた。
 まさに「キレた若者」状態である。
 きょとんとしているアイノにさらに数発のパンチをかましたあと、「どうしたのすおちゃん??」と聞くワタシをアンニュイにちらっと振り返ったスオミは、「・・・・」とそのまま起きあがってすたすた立ち去ってしまったのである。
 さらにアイノも「あれ、あれ、おねえちゃんどこいくの」・・ってな感じでがばっと跳ね起きてスオミについていってしまった。いま怒られたばっかりだっていうのにホントに懲りないヤツである。

 そして誰もいなくなった。
 一瞬にして桃源郷は消えうせてしまったのである。がーん。

 それにしてもどうしてスオミは怒ったんだろう。きょうのところはアイノも自分の毛繕いをしていたんで、特にスオミに実害はなかったはずだ。しかもぶん殴ったときはもうその毛繕いもほぼ終わっていて「今にも寝るぞ!」・・という段階だったし、なんであのタイミングで突然とびおきて怒ったのだろうか。
 しかもめずらしいスオミのマジギレである。これはいったい???

 ワタシの仮説はふたつ。

 仮説その1は「スオミは夢を見ていてねぼけた」である。
 きょうはあまり実害のなかったアイノだが、いつもの実害はすさまじい。うとうとしていたスオミは、しつこくアイノになめなめされる夢を見て怒りをバクハツさせた。・・・という説だ。

 もうひとつは「せっかくひとりで甘えんぼモードで寝ようと思っていたのに、ジャマなヤツが来たからアタマに来た」という説。
 それもなかなかケナゲですおちゃんらしくて可愛いが、なんとなく「夢」のほうがアタリなんじゃないかという気がする。いや、特に根拠はないんだけど。

 猫ってよく寝ぼけたり夢見たりするみたいで、そういうところもすごく人間に近いと思う。

 ずっと前に元上司から聞いた話なのだが、彼の実家のこたつで猫が熟睡していたときのこと。
 その部屋は真ん中に大きな柱が「どーん」とあるつくりになっていたそうなのだが、こたつで寝ていた猫がすっかりポカポカにあったまって「ふわーっ」と目を覚ました。暑くなったのか、隣の部屋のほうへふらふらっと歩いていくのを、彼は見るともなしに見ていたそうだ。
 そしたらその猫、「ごん!」と他の家族も振りかえるほどの音を立てて柱にアタマをぶっつけた。
 いきなり自損事故を起こした猫、なにが起こったのかよくわからない・・という風情で柱の前に「ちょん」とおすわりポーズになり、「・・・・???」としばらくじーっと目の前の柱をみつめていたが、どうやらしまいにナットクしたらしく、すーっと大きく柱をよけて隣の部屋へ歩いていったそうな。

 一部始終を目撃してしまった一同はかなり笑ったらしい。元上司も、「アイツ、ねぼけてたんだよ!」と断言していた。

 そういう寝ぼけだったらまぬけカワイイけど、スオミのはなんかイヤな寝ぼけかただなぁ。
 さすが、日頃からストレスをためまくっている苦労人スオミだ。夢の中までアイノにイヤガラセをされていたのかと思うと気の毒で泣けてくる。
 この際ねぼけたふりでもなんでもして、時々ストレスを解消してほしいものだ。

 でも、できれば「猫とわたしのおひるねタイム」の安息だけは妨げないでいただきたい。これはワタシからのささやかなお願いです。



 きょうもキレてます!
(3月2日)

 ・・・といっても、佐々木のフォークボールの切れがいい!とかうちのピーラーの切れがいい!とかライトを守っていたはずなのになぜかサードのボールをさばこうとする常識を超えた新庄の守備位置、サイコー!(←?!)・・とかいう話ではもちろんない。・・しかしピーラーの切れはシャレになんないなぁ。まだ小指はバンソーコだし。(2月21日の日記参照・・)

 実は、きのう「すおちゃんったら夢見て怒っちゃって♪」なんて書いたばっかりなのにいきなり訂正しなければならなくなった。あれはどうやら「仮説その2・ワタシとの愛のひととき(?)をジャマされたのでまじムカついた」というのが正解だったらしい。

 というのも、きょうも同じシチュエーションでスオミがキレたからだ。

 ただし本日の「おしおき対象」はこゆめであった。まさに昨日とまったく同じポジションでスオミがワタシにくっついて寝ていたところ、こゆめが「ぴゃー」と甘えなきしながらシッポ立てて走ってきたのである。

 かなりカワイイ。

 そんで、なんとかワタシに接近しようとスオミを乗り越えようとしたりやめたりして「ぅきゅっ」とかなきながらうろうろしていたのである。

 めちゃくちゃカワイイ。

 そんなこゆたんに、スオミったらいきなり「ばしっ!」とパンチを繰り出したのだ。

 おおー、スオミが怒っている!
 あの言いたいことも言えないスオミが自己主張している!!

 これはすごい。ヤンバルクイナが飛んでるところを見てしまったくらいめずらしい光景を二日も続けて見てしまうとは。・・っていうかオマエは毎日ひるねばっかりしとるのか!ってカンジですか?・・うっ。返す言葉もない自分が悲しい。

 えー、それはこっちにおいといて。

 ここは通常よろこぶところではないかもしれないが、あのひかえめスオミがちょっとでも自己主張してくれたことはワタシにはけっこううれしい。良い傾向である。

 しかもワタシの愛情をめぐってだなんて!!!
 なんてシアワセなんでしょう。

 ここでワタシの脳裏に「けんかをやめて・by河合奈保子」が流れたことはいうまでもない。しかもヒロインをとりあう男がマイケル・J・フォックスとマルティン・シュミットならさらにいうことなしである。(この趣味はいったい・・・)
 ただし、アイノやこゆめの側にはたいして熱意がないところが悲しいのだが。少々怒ってみせたって、アイツらは絶対気にしてないし。

 関係ないけどマイケルって難病になっちゃったんだよね。ワタシはわりと最近までそのことを知らなくて、「どうして最近彼の映画がないんだろう?」とずっとふしぎに思っていた。うーん、すごく残念だ。童顔好きのワタシとしては、30になっても高校生が演れる童顔西洋人なんてもうサイコーにツボだったのに。いつか復帰できることを心から祈りたい。

 えーと、とにかく。
 ワタシが思うに、スオミはなんでも色々ガマンしすぎなのである。あんなふうだといつかストレスためすぎて病気になっちゃうんじゃないかと心配なので、キレてもなんでもいいから少しは発散してほしいのだ。
 ニンゲンだってストレスで倒れたりするんだから、あんな小さい体でストレスためたら絶対良くないと思う。もっとケモノらしく(←?)自然に行動したって許されるんだから。だってホンモノのケモノだし。(笑)

 だからすおちゃん、もっとキレてもいいからね!
 それで長生きしてください。いや、ほんとに。
 そういうわけで、明日もはりきってキレてみよう!おー。(←?)
 



 ニューフェイス登場?
(3月3日)

 みてください、我が家に第二の三毛猫が登場です〜!

              背後で謎の生物がレーザー光線を発射中。

 かわいいでしょ?しかも党首スオミ様によく似ているではないか!
 みてください、この毛並みの色合いのそっくり度を!

               この子だれ?いもうとかしら。くんくん

 この子はナニかと申しますと、三毛猫党党員番号30番・マイルス様のお母様がアメリカに出張に行かれた際に、路傍(?)で発見された三毛仔猫なのである。いきなり我が三毛猫党党首に激似の彼女を発見してしまったマイママ様はさぞや困惑されたことと思うが、みつけてしまったからには捨て置くことも出来ず(←??)思わず連れかえってくださった!・・・というわけなのである。マイママ様、ありがとうございます!

 まぁ要するにこの子は、ワタシも若干持っていると以前書いた「ビーニー」の「Carley」ちゃんだ。

 ちなみに「ビーニー」は非常に種類が多いのだが、みんな固有の名前を持っている。さらに「Beany Babies」というメインのシリーズの子たちはなんと各々の誕生日とポエムまで持っているという凝りようなのである。
 このCarleyちゃんは「Beany Classics」という、あまり日本では売られていないシリーズの子だ。ワタシもぜんぜん知らなかった。こんなスオミに良く似た三毛ちゃんがいたとはっ!!チェックが甘かったといえよう。

              この子ナニ?新アイドルなの?あたしの立場は??

 チョコエッグといいビーニーといい、まだまだ奥が深いようだ。今後の精進を誓う私であった。(←?)

 でも、「そっくりのぬいぐるみ」ってとってもうれしいなぁ。よく「そっくりの人形作ります」っていうニンゲン向けのサービスをやってるお店ってあるけれど、あれの猫版があったらいいと思うのだがどうだろう。「オーダーメイドで、うちの子そっくりのぬいぐるみ!」なんてのがあったらみんな欲しいんじゃないかな。誰かやってくれないだろうか。・・・いえ、ワタシはちょっと残念ながら、手芸とかそういうのは・・・・(笑)

 それにしてもマイママ様、重ね重ねありがとうございました♪



 わがままスオミ
(3月4日)

 わが家で一番のいい子ちゃん・スオミが、最近ワガママをいいはじめて困っている。
 なんと、これまで喜んで食べていた猫缶に飽きてしまったらしいのだ。

 思えばちょっと前から徴候はあった。猫缶をあげてもスオミだけやけに食べ残すようになっていたのだ。しかし元々すおちゃんは食べるのが遅い子だったので、自分の分を食べ終わったほかの子に「まだ食わないんならくれ。くれくれ」と強奪されることもしばしばだったから、食べ残し気味なのを見ても「うう、すおちゃんったら、またエンリョしているのねっ!(涙)」と善意で解釈していたのが間違いだった。
 そうこうしているうちにそうやって食べ残す量がしだいに増えてきて、最近ではほんのちょっとだけ食べるとすぐイヤガラセのように「さーっ、さーっ」とお皿の回りで砂かけ行動をするようになってしまったのである。

 おおっ、これがウワサの「気に入らない食べ物に砂をかけるマネ」ってやつか!
 なるほどー!ホントにやるんだな!

 っていうか、実際やられると非常にムカつく。
 別にそんなヘンなもんあげてるわけじゃないでしょーが!

 ちなみにうちであげているのはレトルトの「たまの伝説」だが、以前はスオミだって大喜びで食べていたものだし、もちろんアイノとこゆめは奪い合うようにしてはぐはぐむさぼり食っている。どうしてなのだ、スオミ!
 しかもそうやってワガママいって食べ残したあげく、あとから「にゃ〜ん」とカワイイ声でゴハンを要求するのだから始末が悪い。「ちゃんとゴハンのときに食べておかないからおなかがすくんでしょっ!」と幼児の母親のように説教したくなるのも無理もないと思うのだ。

 しかしワタシは甘かった。
 そんなに飽きちゃったんなら、すおちゃんだけ別の猫缶をひとつ開けてあげるか・・と不覚にもベタ甘なことを考えてしまい、ためしにスオミ専用猫缶をいっこ買って来てしまったのである。
 ああ、甘い!不二家のショートケーキより甘い!!ホテルザッハーのザッハトルテより甘いぞ!!
 まさに馬鹿っ母である!

 ところが、そこまで尽くしたワタシにスオミは無情だった。
 こいつ、結局砂かけやがったのである。
 ちくしょー、いつもの缶じゃないのにぃぃぃぃ。一生懸命国産品でおいしそうなの選んであげたのにぃぃぃ!なんでちょっとしか食べないで、「ざーっ、さーっ」って地面ひっかいてるのぉぉおぉ!!

 まさに「親の心子知らず」とはこういうものだろうか。

 ああ、これからワタシはどうしたらいいのだろう。スオミの気に入る猫缶を発見するまでいろんな種類を買いあさらなければならないのだろうか。いや、イカンイカン!そんな馬鹿っ母な行動をとり続けるのはワタシのプライドが許さん。(←?)
 よし、これからは「出たものを食べないなら勝手にしなさい!」・・というキビシイ教育方針でいくのだ。

 ・・と決意したはずのわずか数時間後、例によってあとから「にゃ〜ん・・・」とかわいくゴハンを要求するスオミに、つい哀れに思ってゼイタクにもビスカルをあげてしまうワタシの姿があった。

 おいおい、ぜんぜんシツケになってないって!

 もしかして某大女優もガキにこづかいあげるときはこんなキモチだったのだろうか。うーん、急に同情したくなってきた。やっぱり明日から猫缶をセレクトする日々がはじまるのかもしれない・・・いや、ダメだダメだ!

 かくてワタシの葛藤は続くのであった。



 泣かしちゃった?
(3月5日)

 もしかしてワタシ、こゆめを泣かせてしまったかもしれない。

 最近こゆめは、パソコンデスクのてっぺんまで登ってそこから照明に向かってアタックするのが好きになってしまった。
 がんがんパンチを繰り出したり体重をかけたりするものだから、照明がギシギシ悲鳴をあげていてかなりヤバい感じだったので「こゆたん、だめ!」・・と教育的指導をしながらひょいっとデスクから下ろすのだが、なんどダメといってもいっこうにやめてくれない。
 「猫はちゃんと理由を説明するということをきく場合がある」とどこかで聞いたので、ワタシもとりあえず「こゆたん、デンキに攻撃するとあぶないからね。あんまりぶつかると落ちちゃうでしょ。壊したら困るからね、やめてね」とこゆめに語りかけてみた。ハタから見ればヘンな人かもしれないがこの際そんなことは気にしていられない。
 するとこゆめは、神妙な顔で聞いているようにみえた。おおっ、さすがかしこいこゆたんだ!
 ・・と感動したのもつかの間、こゆめはガンコにもまたデスクに登っていってしまったではないか。
 ああ〜、がっかり。

 しょうがないのでまた「ダメっ!!」といいながらこゆめを下ろして、足場がなくなるようにその場所に物を置いてみた。
 よし、これで完璧!

 ・・・と思ったのに。
 こゆめ、ムリヤリその場所に飛び乗って「どさどさどさーっ」と置いてあったものをぶち落としてしまったのである。
 ついにワタシはキレた。

 いっておくがキレたワタシはこわい。まさに激怒巨烈である。
 かつてスオミが小さい頃に、わるさをしたスオミをめちゃくちゃ叱ったことがあった。あんなに怒ったのは後にも先にもそのときだけだったと思うが、その後しばらくすおちゃんはタンスの上に登ってしまって「すおちゃん、もう怒ってないから降りてきてぇぇぇ」と涙で訴えても(?)、「・・・・」とかたまったまま降りてきてくれなくなったものであった。
 ちなみに当然ながら絶対に体罰はやりません。ただ怒って「がーっ」とわめいただけなんだけどなぁ。よっぽど恐かったんだろうねぇ。会社では若い衆もおびえてたくらいだから(笑)、ちいさいにゃんこにはあまりにも恐ろしすぎたんだねぇ。かわいそうに。

 ・・って、わたしゃゴジラかい!

 とにかくワタシはキレた。
 「こらっ、こゆめ!ダメだっていってるのになんでムリヤリそこに乗るの!わるい子!きーっ!!」
 ・・ってカンジだろうか。別にこれだけ見るとこわくないよね。
 しかしこゆめ、かちーんとかたまったように見えた。そしてじーっとワタシをみつめている。

 「降りなさい!」
 といったら、なんとこゆたん、素直に降りてきたではないか。やっぱりコイツ、言われてることちゃんとわかってるよ。わかっててワタシをナメていたのだ。くそー。これだからかしこい女の子ってのは手がつけられない。

 ところがデスクから降りたこゆたんは、「ぅぴゃあ・・」とかなんとか可愛くも謎の音声を発しながらワタシのところに飛んできた。
 ワタシはまだ怒っている。怒ってるんだけど、カワイイんだこれが!
 こんなカワイイものに長時間怒りを燃やし続けるのはあまりにも難しい。
 ・・ので、あっさり「こゆめ、だめでしょー。ダメっていわれたらやめるんだよ♪」となでなでしたら、ころん、ところがったこゆめが「きゅぅ」とかいいながらサカサ上目でワタシを見た。
 なんと、その目がうるうるしているではないか!!

 ひゃー、こゆたん泣いちゃったの?泣いちゃったの?!
 カワイイーーーー!!!

 ごめんねごめんね♪とめちゃくちゃこゆめを可愛がったことはいうまでもない。
 っていうか、それじゃ全然シツケにならないような気がするけど、カワイイんだから仕方ないよね。
 しかし猫まで泣かすなんて、ワタシってそんなに恐いんだろうか。ちょっとショックだ。

 ・・いや、待て。相手はあのこゆめだ。もしかしたらこれも計算かもしれない。「ニンゲンなんて、涙のひとつもみせれば骨抜きよ!」ってなもんである。
 ううっ、ありえるだけにこわい・・・・もしやワタシは真の恐怖を見たのだろうか・・・・



 そばにいるだけで
(3月6日)

 もう慣れてしまったのであんまりギモンに思わなくなってきたが、どうして猫はニンゲンと一緒に移動するのだろう。

 たとえば、こうやって夜中にパソコンに向かっていると、まずこゆめが足元に丸くなって寝ている。ふと横を見ると、パソコンデスクと並行に置いてあるでっかいテーブルの上でスオミがみけあざらしになっている。あやしい気配を感じて振り向くと、デスクの背後に置いてあるソファでアイノがムートンザブトンになっている。
 なんだかやたらとこのへんだけ人口密度が高いのだ。いや、猫密度か。

 そんでワタシが「寒いから暖房にあたろう」なんていって暖房機の前でまったりしていると、なんとなくそのまわりに猫が集まってきて各自勝手にごろごろ転がったりしてくつろいでいるし、「もう寝よう」と寝室に引き上げればまたなんとなくついてきて窓の外を見たりタンスに上がったりして思い思いの場所に陣取るのである。・・でも最近一緒に寝てくんなくてすごくさびしいけど。・・・・

 まぁ要するに、なんとなくワタシの周囲の半径1メートルくらいの中に猫がぼとぼと落ちていることが非常に多いのだ。ワタシが動くと猫もついてくる、ってカンジである。でも、思うにこれはたいして珍しいことじゃないと思う。きっと余所の家でも、なんとなくニンゲンの回りに集まってくつろぐ猫って多いんじゃないだろうか。
 これ、すごくカワイイと思いませんか?

 よく猫は犬ほどなつかない、なんていうけれど、ウソだと思う。犬みたいにまっすぐに素直に「すきすきすき!!」と訴えてくるような愛情表現をしないだけで、猫だってけっこう人間が好きなんじゃないかな。・・もしかしたら単に「人間のそばにいたほうが安全!」だと思ってるのかもしれないが、それだってすごく猫から信頼されてるってことになる。
 どっちにしても悪い気はしない。なんて考えてる時点ですでに猫にハマっているのかもしれないが。

 そうやってワタシのまわりにごろごろ転がってうたたねしてる猫たちを見てると、こう、フツフツと「よしっ、ワタシがキミたちをまもってあげるからねぇぇ!」・・という保護本能が刺激されてくる。猫ズがこわい目に遭わないように、雨や雪に打たれて寒い思いなんかしないように、誰かにひどいことをされないように、ひもじい思いなんかしないように。もう真綿でくるむようにして安全にシアワセに暮らせるようにしてあげたい!と思っちゃうのである。

 ただそばでごろごろしてくれてるだけで愛しくて愛しくて、もう利用されてるんでもなんでもイイ!おねがい、なんでもするからそばにいてっ!!・・ってな気分にさせられるってのはすごいよね。猫とはなんと恐ろしい動物なのだろう。まるで凄腕のヒモだ。

 かくて、きょうも猫に貢ぎつづけるニンゲンたちの悲劇は後をたたないのであった。(多分)
 恐ろしいですねぇ。つるかめつるかめ。



 猫も役に立つ
(3月7日)

 すいません、なんだかしらないけど凶は・・じゃなくって!今日は昼間っからアタマがいたくて痛くてもうたまらない状態なので、日記もさくっと書いて終わります。

 とにかく頭が痛い。ずきずきじくじくとイタイ。どうにもこうにも不快に痛いのである。
 東京に住んでれば花粉症が来たか!?・・と思うところだが、おかげさまで北海道にスギ花粉はない。まぁそれでも1本や2本のスギの木はどっかにあるかもしれないが、きょうも最高気温はマイナス3度。外はしんしんと雪が降っていたのである。絶対に花粉なんか飛んでるわきゃーないのである。
 へっへっへ、花粉症のヒト、うらやましいでしょう。

 しかしこの頭痛のさなか、ワタシは妙なことに気がついた。
 いつものように「ぺったぺったぺった」とまぬけな足音を立てて歩いてきて、「すりすりー、ごろごろー」と甘えてくるアイノをなでていると何故か頭痛がおさまるのである!

 おおっ、これはすごい!猫が、しかもアイノが役に立ったとは!
 史上まれにみる画期的な出来事である。

 猫とか犬をゆっくり撫でていると血圧が下がって動悸もゆっくり落ち着いてきて、非常に体に良いらしい・・という話をよく聞くが、まさか頭痛にも効くとは思わなかった。
 ちなみに、撫でている間は「すーっ」と頭痛が弱まる感じがするのだが、こうして離れているとまたズキズキしてくるので、単に痛みを軽減してくれるだけで完全に直してくれるわけではないらしい。
 しかしこれは他の時にも使えるのではないだろうか。いや、おなかが痛いときとか、ケガしてどこかが痛いときとか。
 まさに猫の有効利用法だ!

 もちろんこの場合、べつに撫でるのはアイノじゃなくてもいいんだけど、女の子たちは自分がうるさくなると「ぷいっ」と立ち去ってしまうのであまりよろしくない。その点ぽけぽけアイノはいくらでもゴロゴロいいながらつきあってくれるので、ひじょうにありがたい存在といえよう。
 というわけでまたアイノなでに行きます。皆さんも是非おためしあれ。



 おまじない
(3月8日)

 こゆめはもう生後9ヶ月にもなるのだが、相変わらず小さい。
 ちょっと前に体重を量ったときは、なんとぉ!2.5キロしかなかった。同じ頃に生まれた男の子の中には4キロを越そうという子だっていることを考えると、どうもこれはかなり小さいと思う。
 そのうえ妙にひょろひょろっと細長い体型をしているので、イメージ的にはフェレットとかテンのような感じでなんとなくナゾ感が漂うところもまた趣深いのである。(←?)

 もっともうちの場合は他の子たちが4キロ越してるだけに、並んでるのを見ると比較問題で特別小さく見える・・というのも若干あるかもしれない。うーむ。とにかくこゆめはワタシから見るといまだに「こねこちゃん」の風情を漂わせていてなかなかカワイイことに違いはないのである。

 だけど、あんまり小さいとやっぱりちょっと心配だ。もうちょっと太ってほしいのに全然ウェイトが乗らないんだもん。毎日あんなにプチハイエナのようにガツガツ食べているのに、なんで太らないのだ。くそー、うらやましい!・・じゃなくってぇ、心配なんだってば。

 しかし!白状すると、これはもしかしたらワタシの呪い(?)のせいかもしれないのである。
 というのも他でもない。こゆめが来たばかりでちっちゃかったころ、ワタシの腕をもみもみしながらゴロゴロキルキルいってあまえるこゆたんに「ちっちゃく、ちっちゃく、ちっちゃくなぁれ♪」という不吉なおまじないをかけてしまったのである。

 実はワタシ、かなり強力な呪いパワーを持っている(らしい)。
 前の会社で、あまりにも理不尽でアホーなことをしやがるためにワタシを激怒させた数多の者どもはみな辞めていった。そのヒット率のすさまじさはイチローというよりほとんど山田太郎である。
 念のため弁解すると、ワタシは確かに怒りっぽいけれども理由なく人を毛嫌いするってことは絶対ないと断言できる。生理的にイヤだとか、仕事上やむを得ないことで過酷な命令をされたとか、そんなことでは絶対怒ったりしないのである。ワタシを怒らせるのは常にワタシに業務上バカ傷害を加えたヤツだけなのである。
 ああ、それにしてもなぜこんなにワタシが呪うとみんな辞めていくのだ!
 黒い!これは黒魔術かもしれないっ!!

 ・・もっとも単にそういう困ったちゃんなヤツらだからこそ必然的に辞めさせられたり辞めたりして消えていっただけだ、と考えられないこともないんだけどね。ははは。

 まぁとにかくそのように「強烈呪いパワー」を持つワタシが「ちっちゃくなぁれ♪」なんてマジナイをかけてしまったわけだから、こゆめの体重が伸び悩んでいるのもしょうがないのかもしれない。
 でもこゆたんったらちっちゃくて可愛くて、これがすぐに「みょーん」とでっかくなってしまうのかぁ!!と思ったらちょっと寂しかったんだもん。だから「ちっちゃくなーれ、ゆっくりゆっくり大きくなりなさい〜」と呪いをかけてしまったのだ。

 どんなにちっちゃくてカワイイ仔猫だっていつかはでっかくなるんだから、そんなに急いで大きくならなくてもいいよね。だからいいの、ちっちゃいこゆめもとってもかわいいもんね。(半ば親ばか、半ば負け犬の遠吠え)
 ・・・・・・・・

 うーん、きょうからまた「でっかく、でっかく、でっかくなぁれ」っておまじないをかけ直すべきかな・・



 猫暖房
(3月9日)

 猫ってどうしてこんなにあったかいんだろう。

 ・・といきなりしみじみするのもムリもない話なのである。ここ数日北海道は寒さが復活していて、3月だからってチョーチョとタンポポのイラストかなんか貼りつけたワタシとしては非常にむなしいものを感じずにはいられない。きょうも明日も真冬日で、最低気温は久々にマイナスふたケタ行ってるのである。毎日だいありーのどアタマの「春♪」なイラストを見るたんびにめちゃくちゃ違和感があって困っちゃうのである。雪ダルマのイラストにすればよかったぜ。・・いや、雪はいっぱい降ってくれたほうがうれしいんだけどさ。観光客気分が抜けないワタシ、まだ全然冬に飽きてません。(笑)

 しかーし!
 突然ですが、ワタシはちょっぴり・・いや、かなり冷え性だ。秋ともなれば足の先がぴえぴえのナチュラルアイスノン状態となり、うちのダンナなんかはいつも超冷えの足をくっつけられて体温を吸い取られては苦しんでいる。まさにスペースバンパイアなのである。
 ・・・関係ないけど、男性の冷え性ってあんまり聞かないよね。どうして男は冷えないんだろう。くそー、うらやましいなぁ。

 とにかく寒い季節ともなれば、足を十分あっためてから寝ないと何時間努力しても全然足が暖まらなくて全然眠れやしない。冷えないヒトにはわからないと思うが、足が冷たい状態だとホントに寝れないものなのである。けっこうつらいんだよ・・

 このように、としまえんの広告のようによく冷えるワタシにとって猫は最高にイカす生き物だ。実は今も、足元に丸くなったこゆめのやわらかーい背中に足をのっけて「ちゅー、ちゅー」と体温を吸い取っている。
 ああっ、こんな小さなかわいらしい生き物から体温を奪い取るとは、まさに鬼畜!!
 もしかしてこれって幼児虐待

 でもこゆめは、足をくっつけた瞬間だけちょっと目を覚まして「きゅるる」といっただけで後は平然と寝つづけている。つまり、ちょっとやそっと冷たいもので触られたくらいじゃ全然ヘイキなのだ。こんなにちっちゃいのに、こんなにでっかいワタシの足があったまるくらいの体温を分け与えてくれるなんて。
 これはもしかして熱効率的にすごいのではないだろうか。
 もしこゆめ暖房がなかったら、その代替としてワタシの足をあっためるためにホットカーペットだのガス暖房だの電気毛布だのを使用しなくてはならないわけである。そう考えると、こゆめいっぴきで毎日の消費電力量を相当節約出来ている計算になるではないか。
 うおー、いいぞこゆめ!ブラボーこゆめ!!もう一生ついていきます!ってカンジだ。(笑)

 加えるに、時々スオミがワタシのおふとんで先にすやすや寝ていたりすることもあったりする。そうするとスオミの寝ていた部分がホッカホカに暖まっていて、もう最高にありがたくてシアワセなのである。暖かいだけでもシアワセなのに、「これはすおちゃんのぬくもりなのねっ!!」と思うと嬉しさもひとしおだ。
 さすがスオミ!まるで木下藤吉郎だぞ!
 きょうからキミを豊臣スオミと呼ぼうではないか。(←?)

 猫の体温って人間よりちょっぴり高いらしいので、ホントに冬場はキモチイイです。
 やっぱりあったかくてやわらかい動物さんはいいねぇ。
 ランチュウやカメじゃあっためてもらえないもんねぇ・・・(まだぶつぶつ言ってるし。チョコエッグの話12参照)



 猫との入浴のススメ
(3月10日)

 猫とお風呂に入るのは、とっても楽しい。これも、猫との入浴のあとに書いています。
 ・・といっても我が家の猫たちは実際に浴槽にいっしょにつかってくれるわけではないので、厳密には「一緒に入浴」じゃないんだけど。中にはニンゲンと共に湯船につかってくれるというスゴイ子もいるらしい。うらやましい限りである。

 猫と入浴するようになったきっかけは、ワタシの「風呂場で雑誌を読む」というあやしい行為であった。
 もともとはワタシがあまりにも雑誌マニア(?)で、手当たり次第に雑誌を買ってきちゃうために、買ったはいいけど読みきらない!・・という勿体ない事態が頻発したために考えたことだ。ぬるめのお風呂に半身浴で本なんか読んだらいいかも?・・と思ったのがはじまりである。
 この場合当然ながらちゃんとした本とか保存しておきたいような雑誌は持ちこまず、コレはぜったい読み捨てにするな、というようなのを選ぶのがコツ。そういうのだったら湯気で湿っぽくなってもあんまり惜しくないからさ。

 まぁそのように「風呂読書」をするために、体を洗い終わって湯船に入るときに必ずフタを半分くらい閉めて雑誌の置き場を作る。その際、なるべく濡れるのを防止するためにタオルを敷くのだが、その場所が格好の猫用スポットになってしまったのである。

 ちなみにこの「一等席」であるタオルの上の場所は、ひとりっ子生活が長くて風呂遊びの経験も豊富(?)なスオミ様が占有することが多い。次に興味しんしんで遊びにくるのはこゆめだ。この姉妹はホントにそういうところが似ていて、湯船のフチの狭いところを歩こうとするところまで似ている。

 「浴槽のフチ歩き」は非常に危険な遊びなので、保護者同伴が原則とされていることはいうまでもないが、おかげさまでスオミは2度ほど足をすべらせてワタシと一緒に阪神欲・・・じゃなくって!半身浴したことがあります。
 目の前で「つる、どぼーん!」と半分落ちたときはめちゃくちゃびっくりしたが、前から「アブナイからやめなさい」と言っていたので「あーあ、ついにやったか!」というがっくり感が漂い、なんとも情けない感じであった。
 それにしてもそういうときの猫ってホント、衝撃のあまり声も出ない!ってカンジで無言でパニクってて、後から思い出すと笑える。(←ひどい)
 フタの上に這いあがろうとバシャバシャやってるすおちゃん、目の焦点が合ってなくってまさに「目が点!」だったし。ははは。(←ほんとうに、ひどい)

 そんなことより、猫のケツといっしょに入浴してしまったワタシの立場はどうなるのだろう。
 スオミだからまだいいけど、いつもケツの始末がヘタクソなアイノだったりしたらマジでいやな感じだ。
 ああ、スオミでよかった。(・・・・)

 まぁそれは余談である。とにかく、フタの上にはスオミがやってきて「ごろーん」とくつろぐのがいつものスタイル。すおちゃん、そのまんまウトウトいねむりしたりして、そりゃもう可愛いったらありゃしない
 さらにこゆめがやってきて、そのまわりをうろうろしたり蛇口をつっついて遊んだりする。なんとも仔猫チックで、これまためちゃくちゃカワイイ。なごむ。

 そして最後のいっぴき、アイノもつられてうろうろやってくるのだが、こいつは非常に臆病なのでなかなか入ってこない。猫のために半分開けてあげた扉のかげから顔を半分のぞかせて「じとーっ」と様子をうかがう姿はまさに変質者である。
 それでもアイノも時には入ってきて、水を飲んだりフタの上に乗ってみたりすることもあるのだが、小さい頃に一度落っこちて以来スオミたちの真似をして風呂のフチを歩くことはしなくなった。
 アイノ、これで意外と学習能力が高いらしい。なかなかあなどれないヤツだ。

 まぁこのように三者三様に過ごす猫たちの様子をみながら、30分くらいゆーっくりと雑誌を読んだり猫をかまったりして過ごすのはそりゃもう極楽なのである。

 最近の研究では、このような猫たちとの入浴は非常にシアワセ感を増幅され、通常の入浴の47.3倍のリラックス効果が得られることも明らかになっている(三毛猫国際大学・佐藤研究室発表のデータによる)。
 みなさんもぜひ猫とのんびり入浴してみてください!

 ・・・ところで。
 まだこゆめは「風呂落ち」未経験だ。
 しかし「歴史は繰り返す」ものである。
 いつかくるその日がおそろしい今日この頃であった。なーむー。



 とれなかった・・
(3月12日)

 土曜日、ワタシはチケット予約に燃えた。
 チケットといっても、いつものオタク道大炸裂!の何万円もするオペラだとかコンサートのアレではない。
 飛行機のキップである。
 あのツルのマークの元国有航空会社の50周年記念で売り出された、「国内全線・どこへ行っても5000円!」というとんでもなく破格に安い期日限定の航空券だ。

 これ、当初は大宣伝するつもりだったらしいが、あまりにもタイムリーに例のニアミス事件が起きてしまったため宣伝はかなり自粛したそうだ。しかし、こんな激安チケットに民衆が目をつけないはずはないのである。HPのトップページなんかでもほとんど宣伝してないのにも関わらず、ひそかに事前問い合わせが殺到したという。
 なんといっても5000円は安い!安すぎる!!
 ワタシ、はっきりいって5月の東京に何の用もないが、そんなに安いんだったらせっかくだから買ってみるか!くらいの軽い気持ちで挑戦してみた。

 しかしワタシはあまかった!!
 予約開始時刻からダンナまで動員しての「国民総動員体制」でがんばったのだが、これがいっこうにつながらない。
 この総動員はそれなりにがんばったと思う。まずダンナはケイタイでリダイヤルを繰り返すでしょ。ワタシはパソコンの前に座ってネット予約にトライしながら、右手に電話の受話器を握りしめてリダイヤルしまくりでしょ。さらに左手でi-modeの予約サイトにアクセスしようとしてたでしょ。ニンゲンの数はふたりだけど、使用回線は4つだったんだもん。

 それでもダメなのだ。電話はもちろん全然ダメだし、ネットもi-modeも予約用のサーバにつながらない。ちょうどPS2の予約でSCEのサーバが落ちたときみたいにもうどうにもならないのだ。一時間くらいはねばってみたんだけど、もともといい加減な購入動機である。その時期に用事があってどうしても行かなきゃいけないわけでもないし、すっかりめんどくさくなってきて結局とちゅうでやめてしまった。

 深夜になって「そういえばどうなったかなぁ」と好奇心半分・残ってたら買いたいキモチ半分でネットを見に行ってみたが、札幌便はすでに全部売り切れでした。さらに言うなら、i-modeのほうのサイトは午後に一回つながったけど「メンテナンス中」という表示に変わっていた。あれはサーバ落ちたな。

 さてこのように「猫の手も借りたい」総動員体制で民衆が働くなか、当の猫の皆さんはというと。
 やっぱりただの邪魔者だった。
 とくにスオミ!!
 見ながらいろんな番号にかけられるようにと予約用の電話番号のリストをテーブルの上に置いていたら、わざわざその紙の上に「ごろーん」と寝る!しかも「こてん」とおなかを出してじーっと我々を見るので、かわいくてどかせない!!
 おかげで最初にかけた電話番号に死ぬまでリダイヤルするはめになってしまった。

 それにしても猫ってのはどうして「今、ココにだけは寝ないで!」という場所を選んでごろごろ寝転ぶのだろう。
 新聞を読んでればまさに読んでる記事の上でくつろぐし、職安にもってく書類を書いてればその上に座ってジャマするし、歯を磨いていれば洗面台の中にころんと寝て、アワアワのマーライオンみたいになりかけて苦しむワタシを「なにやってるの?」ふしぎそうに見る。
 アンタがジャマなんだよ!!

 だけどそういうときの猫って、妙にかわいいのがまた困りものだ。カワイくってどかせないんだよね・・・

 まぁとにかくワタシは激安チケットゲットに大失敗したわけだが、今回もまたシミジミ実感したことは「猫の手なんて絶対借りたくない」という真理である。

 ああ、なんでこんなに役に立たないどうぶつさんと一緒に住んで、尽くしちゃってたりするんだろう。
 猫好きっていうのはほんとうに悲しいものだ。・・・



 正しい猫
(3月13日)

 あと2日で締め切りという今ごろになって、ワタシはようやく確定申告の書類を作成した。
 さすがは「クズ」の呼び声も高いわたくしである。こういうものは絶対に締め切りギリギリになるまでやってはいけない!というなぞの電波を恒常的に受けているとしか思えない。思えば小学生の頃から、夏休みの最終日といえば毎回必死こいて宿題をやっていたもんだ。小学生の頃はまだ親の協力もあったけれど、中学生になったらさすがに放っとかれるようになってしまってそりゃータイヘンだったなぁ。8月31日の深夜に台所で宿題の風景画を描いたことは忘れられない思い出である。翌日出すゴミの黒い袋の置かれた台所とサワヤカな高原の風景はめちゃくちゃミスマッチだったなぁ。しみじみ。

 とにかくそのように毎度締め切りギリギリ人生を送ってきたワタシなので、今回もここまでギリギリになったところでようやく重い腰をあげて「なんだよこれ、よくわかんねーよ」と文句をいいながら申告書類を作っていたわけだが、ギリギリなのでかなり真剣である。真剣になるとぼよ〜んとおしごとオーラが立ちのぼるわけで、当然ながらそんなおもしろそうなことをスオミが見過ごすわけはなかった。

 ワタシの考えでは、猫というのは「ニンゲンの建設的作業をことごとくジャマしなさい」という悪の指令が遺伝子記憶に刷りこまれているとしか思えない動物である。正しい猫ならば、ちょっとでもニンゲンがマジメに部屋を片付けたり何かに字を書いたりしはじめたら「おしごと?おしごとなの?」とずんずんやってきてちょっかいを出しまくるものだ。(例:年賀状印刷をジャマしまくったこと。12月28日の日記に詳しい)

 その点スオミ様は非常に正しい猫で、おしごとオーラを感知したとたんものすごく積極的にジャマしにくる子である。
 今回も、テーブルに広げた書類の上にごろんと寝るわ、複写式の書類を「さーっ、さーっ」とツメでかくわ、説明書と封筒をテーブルからぶち落とすわ、そりゃもう正しい猫としてお働きになった。
 実はこゆめもかなり「正しい猫」としての野次馬根性みたいなものを生まれつき持っているのだが、最初から常に猫仲間が一緒にいたせいかスオミほどニンゲンの行動に敏感ではない。それでも「おしごと」の気配がすると必ず寄ってくる子なので、いちおう素養はあるようだ。しかし、今後「正しい猫」として一人前になるためにはよりいっそうの精進が必要であるといえよう。・・・・
 いえ、やめてください。おねがいします。
 異色なのは例によってアイノである。コイツはとにかく臆病者なので、ニンゲンがいつもと違う行動をはじめるとビクビクしながらそぉっと様子をのぞきにくる。そんで、ちょっとでもびっくりするようなことが起こると脱兎のように逃げていくのである。その姿はとうてい「ニンゲンのジャマをする」なんてところからは程遠く、「正しい猫」というよりは「正しいタヌキ」という感じで見るもなさけないものがある。

 ・・とはいえ、冷静に考えてみれば3びきがかりでジャマされた日にゃーたまったもんじゃない。いっぴきでも「あまり正しくない猫」が混じっていたことは神に感謝すべきことなのかもしれない。うん、よかったよかった。(←?)
 それにうちなんか3びきだからまだいい。これが5ひき6ぴきと増えていった場合、このような「正しい猫」ズのジャマジャマ攻撃はより熾烈なものになるにちがいない。ああ、考えただけでもおそろしい!まさに恐怖のきわみである。

 でも、いいよねぇ。もっといっぱい猫がわらわらちょっかい出しに来てくれたら。それはそれでカワイイよね♪
 ・・・はっ。
 イカンイカン!なんというキケン思想なのだ。
 では皆さんも正しい猫には気をつけてくださいね。くれぐれも作業をジャマしてもらって「カワイイ♪」なんておもわないように。それこそヤツらの思う壺なのですからな。ゴホン。



 こゆちゃん校則違反
(3月14日)

 こゆめは相変わらず小さい。ひょろひょろのちびちびのうえ、ウチではいちばんハゲハゲな子だ。
 期待の新星(?)として我が家にやってきたわりには、いまだその地位は「チビハゲ猫」であるという現実にはなかなかさみしいものがありますなぁ。諸行無常というか、ゆく川の流れは絶えずというか、ちょっぴりわびさびな感じである。(←?)

 もっともこゆめはまだコドモだからハゲハゲに関しては多分しょうがないと思う。スオミもアイノもこのくらいの年齢のときはかなりハゲていた。
 思えばすおちゃんなんか、作業員のおじさん(推定・猫好き)に「うわー、三毛ちゃんだ。かわいいですねぇ。でも、なんだか妙にしっぽが太いですねぇ」といわれたこともあるくらいだし。やっぱりスオミって日本猫にしかみえなかったんですね、おじさん。ふふふ・・・・
 ちょっとだけ、がーーん。

 しかしその例でもわかるとおり、成長中のハゲ気味ノルウェージャンも何故かシッポだけは先にリッパになるのが普通らしい。実は「ナゾのたぬき猫」ことアイノでさえも、ほっそいコドモしっぽから「試験管洗い」になり「洗車ブラシ」になり、さらに「洗車ブラシ(高級車用)」への昇格を経てついには「クジャクだぁ!」といわれるに至ったというなかなか紆余曲折な出世魚的歴史を背負っているのである。

 そんなわけで今こゆめは、シッポだけ妙にゴージャスだ。体が小さいのにシッポだけ異様に「みよ〜ん」と広がっているのでなんともアンバランスで笑える。
 あんまりいい写真がないんだけど、こんな感じだ。わかるかなぁ。

                   いわれてみるとこのシッポ重いかも。いやーん

 ねっ、なんだか普通の猫に洗車ブラシついてるみたいでしょ?

 それで最近我が家では、こゆめに「なんですかそのシッポは!校則違反ですよっ!」と教育的指導を飛ばすのが流行っている。(←?)
 なんていうか、この体につけるシッポはこのサイズじゃないでしょー!って思いません?バランスわるいっていうか。これを見ているとなんとなく「髪の毛は肩についたらダメ!」とか「パーマは禁止!」とか「スカートの長さはヒザ下何センチ!」なんつー中学校の校則違反を思い出してしまう我々なのである。うーむ。

 はやくバランス良く大きくフサフサになってもらって、不良生徒から脱却してもらいたいもんだ。
 でも、これからどんどんあったかくなるんだよね。フサフサになれるかなぁ・・・・
 ちょっと心配。



 アイノの鼻
(3月15日)

 犬の鼻も濡れてるが、猫の鼻もやっぱり濡れている。
 寝起きのときは乾いているが、通常状態ではしめっぽいのが健康の証拠らしい。

 それはもちろんアタマではわかってたのだが、普通わざわざ猫の鼻にさわってみる人はあまりいないと思う。「猫の鼻マニア」でピンクのお鼻を見るともうさわりたくてさわりたくてたまんない!・・というやや変態チックなヒトも中にはいるかもしれないが、幸いにしてワタシはそういう趣味はなかったので意識して猫の鼻にさわってみるということはなかった。
 しかしアイノの鼻にはさわりたくもないのにやたらとさわってしまうのである。というのも、ヤツのほうから鼻をくっつけてくるからだ。

 ・・・関係ないけど、猫のおはなはやっぱりピンクがいちばんですよね。スオミのきれいなピンクのお鼻、サイコーにカワイイです。うふっ。(←・・・・)でもこゆめは面かぶりちゃんだから、おはなが茶色いんだよね。ちょっと残念である。口も黒いし、それじゃホントにヘビメタメイクだよ、こゆちゃん。

 また話がそれてしまった。えーと、何を言おうとしていたのかというと要するに「アイノはやたら鼻がぶつかる子」だということであった。
 思い起こせばほんのコドモのころから、アイノがスリスリしにくるとやたらと何度も濡れた鼻が当たって「ひゃあ!」ということが多かったなぁ。ぺったぺったと歩いてきてつめたいお鼻がぺちょっとさわるカンジがまた、なんだかハナミズをくっつけられてるみたいでなんとなくイヤ感が漂うのである。別にハナはたらしてないので単にしめった鼻でさわってるだけなのだが、なんともアイノらしいというかマヌケっぽいというか、ぺちょぺちょ濡れた鼻で触られるたんびにいわく言い難い思いにとらわれる我々なのであった。

 しかし「いつもアイノがくっついてくると冷たいなぁ」と感じるというところから逆に考えてみると、他の子たちがスリスリしても「ひゃっこい感」を感じることはまずない。つまりスオミやこゆめは「鼻を直接くっつけずにスリスリしている」のである。

 はっきりいってソレが普通なんじゃないだろうか。せっかくにおいもキャッチしやすい(・・のが犬のしめった鼻の効用だったような気がする・・)仕様になってしっとりしめっている鼻を、あちこちにぶっつけて水分を飛ばしてしまったら精度が落ちそうな気がする。そういえば、猫の目の前に指を一本「ぴっ」と出してみると反射的ににおいを嗅いでしまう、というのは有名な話で、ワタシもときどきやって遊ぶのだが、そのときに直接鼻をくっつけてきちゃう子ってのはアイノだけだ。他の子はちゃんとわずかに距離をとって「くんくん」と嗅ぐ。

 ああ、アイノ。キミは対象物とジブンとの距離の取り方もヘタヘタなんだね。だからやたらと鼻がくっついてくるのに違いない!!

 ・・といったんはバカにしたものの、よく考えてみると実はワタシにもそういうところがある。急いでいるときに顕著なのだが、傷害物のサイズと自分の実寸および動線の関係をしっかり認識できないことが多く、机のカドなんかに思いっきり足やおなかをぶっつけることがよくあるのだ。コレ、家でも会社でもよくやっていた。こういう遠近の取りそこないってのはいかにも運動神経ブチ切れを丸出しにしてるカンジでかなり情けないものがある。

 そうかぁ、ワタシとアイノは似たもの同志なのか!(ショック)
 共通点は「動作がトロい」ことだ。ああ、ワシらはトロイの木馬か!!(←???)
 アイノとおそろいなんて、悲しい。悲しすぎる。

 あいちゃん、トロい同志これからも仲良くしようね・・・



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