名演2005年1月例会 劇団俳優座公演
ロマンティック・ミュージカル・コメディー
作/ウイリアム・シェイクスピア 訳/三神 勲
演出・美術/佐竹 修 作曲・音楽監督/上田 亨
1月18日(火)6時30分
19日(水)1時30分
6時30分
名古屋市民会館中ホール
地図
1 会費
月額 2600円
22歳以下 2000円
高校生以下 1300円
2 入会金
2900円
22歳以下 2300円
高校生以下 1600円
くわしい名演の入会方法はこちら21世紀、いま新しいシェイクスピアがはじまる。
いよいよ2005年最初の例会、俳優座のロマンティックミュージカルコメディと銘打ってのシェイクスピアの『十二夜』です。
俳優座若手による、音楽で始まり、音楽で終わる楽しい2005年の幕開けにふさわしいミュージカルです。
『十二夜』は『ハムレット』とほぼ同時期(1600年頃)に書かれたものといわれ、間違いが引き起こす喜劇として知られてきました。
「十二夜」はキリスト教社会における祝祭日で、クリスマスからかぞえて12日目の夜の祝祭のことで、この芝居も1601年1月6日、「十二夜」の日に初演したという説があります。
これまで、多くの劇団によっても演じられています。名演では1999年8月例会として平幹二朗が執事マルヴォーリオ役でとても楽しましてくれました。今回は、堀越大史がこれまたコミカルに演じ、舞台全体を盛り上げています。
また俳優座ではこれまで3度上演され、初演は1959年に俳優座劇場で上演された三神勲訳、小澤栄太郎演出作品で、それまでの俳優座のシェイクスピア作品に較べてはるかに陽気でにぎにぎしい舞台として好評でした。下町で育った小澤栄太郎が英国の舞台上演されるシェイクスピア喜劇の軽快で、俳優のテンポの速いセリフに笑い声をたてる観客に強い印象を受けたせいか、その頃の流行語や事件を投入し、スピーディーなセリフ廻しで躍動感溢れる舞台を創りだしました。
今回も三神勲訳の台本を下敷きに今日的でシャープな舞台を創造しています。今回の第一の特徴は出演者が開場の時からロビーや客席で会員の皆様を出迎えることです。勿論、お喋りをしたり写真を撮ったりも出来ます。会場のロビーでは道化役の須田真魚によるヴァイオリンの演奏があり、リクエストもOKです。トランペットの合図で開演になると出演者による生演奏を軸に歌と踊りを取り入れた活き活きとした舞台空間が会場いっぱいに拡がっていきます。まさにロマンティックでドキドキワクワクの楽しいミュージカルコメディーです。
もともと五幕十八場の長丁場の舞台を、今回はプロローグとエピローグと十一場、休憩なしの2時間に仕上がっています。作曲と音楽監督は上田亨、昨年(2002年)の『壁の中の妖精』でも素敵な曲を書いています。声楽指導には北川潤が担当、この味わい深い喜劇を力強い歌声にのせてよりドラマティックに描いていきます。
舞台は、離ればなれになる、双子の兄妹に内田夕夜と田野聖子(この2人本当にそっくりだそうです)、公爵のオーシーノに田中美央、オリヴィアに坪井木の実の若手が配役され、この作品の要になるサートウビーとマルヴォーリオには若尾哲平、堀越大史のベテランがあたり。出演者のはつらつとした生演奏と歌がいっぱいのとても楽しい舞台です。
一昨年の東京公演では「若さにあふれ、エネルギッシュな躍動感に満ちたわくわくするような感動を覚えた。楽しい音楽、うきうきする踊り、あっという間の2時間でした」という意見も寄せられ、それが口コミで広がり観客が増えていったとのことで、各地での公演も好評でした。
「これからの俳優座の新しいエネルギーとなることは請け合い」との声も出ています。ご期待下さい。
あらすじ
イリリアの公爵オーシーノーは伯爵家の娘オリヴィアに求愛していたがなかなか良い返事をもらえずにいた。船旅の途中、嵐に遭遇した双子の兄妹セバスチャンとヴァイオラは離ればなれになるが、イリリアの浜に流れついたヴァィォラは男装をし、若者シザーリオとしてオーシーノー公爵に仕えることになる。オーシーノーの使いとして訪れたシザーリオにオリヴィアは惚れてしまうが、オーシーノーにほのかな気持ちを抱いているヴァイオラは心中複雑である.
シザーリオに恋してしまったオリヴィアだが、公爵のオーシーノーばかりではなく伯爵家の執事マルヴオーリオと、オリヴィアの叔父の仲間サー・アンドルーもオリヴィアに恋していた。何かと口やかましく自惚れ屋のマルヴォーリオは皆から嫌われており、目障りに思っていた叔父のサー・トービーは侍女のマライアの書いた偽の手紙でマルヴオーリオをからかうことにする.
マライアが書いた手紙をオリヴィアのものと信じたマルヴオーリオは、書かれたとおりに黄色い靴下と十文字の靴下どめをし不気味な笑いで現われるが、地下室に閉じ込められてしまう。一方、オリゲィアが好意を示すシザーリオを気に入らないサー・アンドルーは決闘を申し込む。ふたりは剣を抜くが、どちらもへっぴり腰で様にならない。そこへヴァイオラの兄セバスチヤンを助けた船長のアントーニオが仲裁に入る。アントーニオは男装したシザーリオをセバスチヤンと勘違いする・・・。
一方、シザーリオを男性と思い恋するオリヴィアは、この地にあらわれたセバスチヤンをシザーリオと勘違いし求愛する。オリヴィアの美貌に魅了されたセバスチャンはその求愛を受諾してしまう。取り違えによって起きた騒動が、セバスチャンとヴァイオラの再会によって、パズルを解くように解決していく。
キャスト |
スタッフ |
||
ヴァイオラ(男装してシザーリオ) |
作 |
ウイリアム・ |
|
セバスチャン(ヴァイオラの双子の兄) |
内田 夕夜 |
訳 |
三神 勲 |
オーシーノー(イリリアの公爵) |
田中 美央 |
上演台本 |
佐竹 修 |
ヴァレンタイン(公爵の従者) |
西川竜太郎 |
上田 亨 |
|
キューリオ(公爵の従者) |
谷部 央年 |
演出・美術 |
佐竹 修 |
オリヴィア(伯爵家の女主人) |
坪井木の実 |
作 曲 |
上田 亨 |
サー・トウビー・ベルチ(オリヴィアの叔父) |
声楽指導 |
北川 潤 |
|
マルヴォーリオ(伯爵家の執事) |
堀越 大史 |
ステージング |
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フェステ(伯爵家の道化) |
須田 真魚 |
照 明 |
森脇 清治 |
マライア(オリヴィアの侍女) |
佐藤あかり |
音 響 |
小山田 昭 |
侍 女 |
生原麻友美 |
衣 裳 |
若生 昌 |
サー・アンドルー・エイギュチーク(オリヴィアの求婚者) |
河内 浩 |
舞台監督 |
戸田 剛 |
アントーニオ(セバスチャンの友人) |
志村 史人 |
制 作 |
下 哲也 |
船長・神父 |
脇田 康弘 |
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役人1 |
西川竜太郎 |
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役人2 |
谷部 央年 |
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楽 士 |
佐藤 拓馬 |
劇団俳優座ウェブサイト http://www6.ocn.ne.jp/~haiyuza/
ヴァイオラ役の田野聖子さん個人サイト http://www001.upp.so-net.ne.jp/seiko/
『十二夜』解説 2002年7月関西地方公演、2003年9月中国地方公演・神奈川公演の旅の模様など満載です http://www001.upp.so-net.ne.jp/seiko/twlfthnight.htm大阪労演会員さんのサイト
俳優座公演 『十二夜』 鑑賞の手引きとして、例会チームが作成し、大阪労演機関誌2002年7月号に掲載されたものです。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Studio/8782/data/0207jyuniya.html周南市民劇場(山口県)サイト 十二夜情報コーナー 感想文なども充実しています。
http://syuunan.kt.fc2.com/2003sakuhin-5.htmシェイクスピア戸所研究室サイト
シェイクスピア作品一覧をはじめ、シェイクスピアに関する盛りだくさんなコンテンツで一杯のサイトです。
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最終更新日 2004/12/05
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