3日目 98年6月4日(木)

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3-1. エレファント・キャンプ

私達がチェンマイに来た最大の目的は、ここの「エレファント・キャンプ」での象乗りにチャレンジすることだった。コンシェルジェが、午前中に行われる「象のショー」に間に合うように、出発時間を8時30分に手配してくれた。私達は昨日と同じ「ホテル・カー」に乗って、ホテルを出発した。

 象のショー
象のショー

「メーサ・エレファント・キャンプ」は、チェンマイの郊外にある(入場料80バーツ)。私達はドライバーの勧めに従って、まず最初に「象の水浴び」を見た。象達が象使いの指示に従って川で水浴びをするのだが、その姿はプールではしゃぎながら水遊びしている子供のようだった。
次に、「象のショー」を見物した。象が材木を引く作業を再現したものや象の曲芸など、見ていて飽きなかった。ドライバーが、ショーが終わる前に「象乗り場」へ移動した方がいいとアドバイスしてくれた。どうやら、ショーが終わったあとだと混雑してかなり待たされるらしかった。

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3-2. 象乗りにチャレンジ

 象乗り場
象乗り場

「象乗り場」は、象の高さに合わせて作られていた。象の背中には2人掛けの座席があり、手前には落下を防止するための簡単なロープがあった。
私達は1時間コースを選択したので(500バーツ)、象使いの青年はキャンプ内を奥深くへと入っていくよう象に指示した。私はタイで象に乗るのが夢だったので、嬉しくて嬉しくてにこにこしていた。

 象乗り
象乗り

しばらくすると、象使いは、自分が座っていた象の首の部分に座るように言ってくれた。申し出はとてもありがたく、いそいそと座席を降りて首に座ったまでは良かったが、一つ困ったことがあった。なにしろ、つかまるところがないのである。仕方がないので、おそるおそる象の頭のこぶの部分に手を載せてみた。象の肌のぬくもりが両の手のひらに伝わってきた。初めて触った象の肌はざらざらで、短い剛毛が生えていた。私は足をちょうど象の耳の後ろに降ろす格好になっていたので、象が耳をぱたぱたさせるたびに象の耳が私の足に触れた。この思いも寄らない経験に私はわくわくした。この象も水浴びを終えたばかりなのか清潔だった。(写真は、象の首に乗る私。座席に座っているのは同行した友人。)

このキャンプは、ジャングルを切り開いて作ったらしいが、決められた周遊コースは割と平坦に整地してあった。ところが、象使いは私を象の首に乗せたまま、通常の周遊コースを外れてジャングルの中の細道を歩くよう象に指示したので、揺れは激しくなる一方なのに体を支える手段はなかった。落ちないようにバランスを取るのに必死で、私の顔からはいつしか笑顔が消えていた。象は背が高いので、落ちたら大怪我するのは間違いなかった。

ようやく私の番が終わって友人と交代した時は、心の底からほっとした。首に乗るなどというめったにない体験が出来た嬉しさ半分、前後左右に揺さぶられて落ちそうになる怖さ半分だった。友人の番になったとき、象はのどが渇いたのか、川の方へずんずん降りていった。この下り坂はかなり険しく、象が歩くたびに座席は前後左右に激しく揺れた。私はすべすべしている座席から滑り落ちないように、右腕を座席の背もたれの後ろに回し、同時に左腕を座席に突っ張らせた。右腕で全体重プラス手荷物の重さを支え、同時に左腕で右腕を補助しながら体を支えていた。足は宙に浮いていたので、腕の力だけが頼りだった。

やがて象は川に到着し、水を飲むべく頭を下げた。あとで聞いた話だが、この時友人は川へ転がり落ちそうになり、思わず両足で象の首をぎゅううっと絞めてしまったそうだ。おまけに象は鼻を使って水浴びまで始めてしまい、友人のパンツ(ズボン)は鼻のシャワーで右足・左足ともにびっしょりになってしまった。友人が先程からずっと「こわーい、こわーい」と言っていたので、私は象使いに頼んで、友人を元の座席に戻してもらった。

その後、象は川の中程を下流方面へ歩きながら「象乗り場」へと戻っていった。私達は象に乗りながら川下りもしたことになるが、山道とは違ってでこぼこの少ない川底を歓迎していた。「象乗り場」が近付いてくるにつれて、もう二度とないであろう貴重な体験が終わりつつあることが残念に思えてならなかった。象から降りたあと、「象乗り」のためにわざわざチェンマイまで来た甲斐があって、本当に良かった、と思った。それにしても見事なのは、象使いのかけ声一つで象が指示通りに行動することである。「象のショー」もそうだったが、象使いと象とを結ぶ絆の深さを強く感じぜずにはいられなかった。

 
関連記事:3-a. 「象乗り」注意事項

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3-3. オーキッド・ファーム(蘭園)

「エレファント・キャンプ」をあとにした私達は、メーサ滝を見学したあと、「オーキッド・ファーム(蘭園)」へ行った(入場料20バーツ)。園内の食堂で、鶏肉・野菜などをオイスター・ソースで炒めてご飯の上に載せてあるものを食べた(ミネラル・ウォーターと合わせて60バーツ)。シンプルな料理だが、とてもおいしかった。蘭の鉢植えがたくさんつり下げられているところを見て、タイは蘭王国と言われていることを思い出した。ここでは蝶も飼育しているのだが、私達は蝶にはそれほど興味がないので見学しなかった。このあとはまっすぐホテルへ戻った。ホテルに着いたのは14時30分ぐらいだった。ホテルのロビーにあるツアー・デスクで、今夜の「カントーク・ディナー」の予約をした(ツアー料金400バーツ)。

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3-4. カントーク・ディナーとナイト・バザール

 カントーク・ディナー
カントーク・ディナー

19時に私達はホテルのツアー・デスクへ行った。タイ北部の民族舞踊などを鑑賞しながら小皿料理を食べる、チェンマイ名物の「カントーク・ディナー」に行くためである。(場所は、「オールド・チェンマイ・カルチュラル・センター」である。)小皿にビルマ(ミャンマー)風カレーや豚の皮のからあげなどが載せられていて、お代わり自由である。外国人向けに辛さを抑えてあるとはいえ、私には辛かった。でも、おいしかった。「辛い、辛い」と言いながら辛さが喉元を過ぎるとまた食べたくなるという動作の繰り返しだった。

ショーは2部構成で、1部は食事をしながら室内で、2部は屋外で行われる。 私は屋外でもショーがあるとは知らなかったので、日本から持参した虫よけスプレーをしてくれば良かったと後悔した。
ショーは観光客用で、1部の最後には観客のうち何人かがステージに呼ばれて、ダンサー達と一緒に簡単な踊りを踊った。私も踊った。見よう見まねでやっているうちにだんだんその気になってきて楽しかった。

「カントーク・ディナー」のあと、私達は「ナイト・バザール」でツアー・バスを降ろしてもらった。「ナイト・バザール」は、通りの左右に所狭しと衣料品やらおみやげ用の民芸品やらの屋台が連なる、チェンマイ名物の一つである。 チェンマイに来たら一度は寄ってみたいと思って来たのだが、特に買いたいものはなかった。昼間のような混雑の中をそぞろ歩きしているうちに「インターネット・カフェ」の看板が目に留まったので、入ってみた。綺麗な雑居ビルの2階にそれはあった。「メールを出したい」と言ったら、店員は「マイクロソフト・ホット・メール」にアクセスした。ブラウザ上でメールをやりとりするものだった。とりあえず1通だけ出した(75バーツ)。タイ語と英語が書かれているパソコンのキーボードは、とても興味深かった。ほかには特に見るものもなかったので、流しのトゥクトゥク(バイクを改造したようなオート三輪車のタクシー)に乗ってホテルへ戻った(50バーツ、チップ10バーツ)。22時40分頃だった。

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