6月は80時間。
7月の目標は30時間以内、だったのだが、昨日まででもう24時間。
ナノパーセント日のように、達成する可能性ゼロの目標設定だった。
(『熊とワルツを』読み中)
津田大介氏はつぎのように書いている。
「アーティストは全員この本を読むべし。 レコード会社の人間は絶対に読んじゃいけません。」
(本書 p.263 「解説」より。強調は原文のまま)
これって、饅頭こわい?
本書がどんな内容かを知りたければ、解説や帯や表紙の文章ではなく、 著者の「はじめに」を読むほうがいいと思う。
企業の力により仕切られるのではなく、 ファン、アーティスト、 そしてあらゆる種類の音楽コミュニティがビジネスを運営するのだ。 面白いと思わないだろうか?そう思うなら読み進めていただきたい。
(本書 p.2 「はじめに」より。強調は原文のまま)
具体的なビジネスの話がたくさん取り上げられていて、 音楽を仕事にしている人にとっても、 面白い内容だと思うのだが。
相互リンクでもりあげ!
(本書 pp.86-121 第4章:音楽の未来とマーケティング)
の話は面白かった。
自分の興味の範囲にある話題は、特に面白い。
私は、音楽の未来がどうなるかには、ほとんど感心が無い。
音楽を携帯して聴く習慣は無いし、水のような音楽と言われてもぴんとこない。
(福岡市が地元なので、水不足のことしか思い浮かばなかった)
この本は、情報の流れという点に注目して、楽しく読んだ。
アメリカ合衆国のラジオ放送の実情は、 『底抜け合衆国 アメリカが最もバカだった4年間』で読んだことがある。 (ネットで読める日記では、 2006-05-19 ディクシー・チックスはまだ怒っている傷ついているに、 クリアチャンネルの話が出てくる)
本書の後半には
「アーティストと観客が良い音楽だけを間に向かい合っている」
という世界を期待している人には少し驚くような内容も書かれている。
たとえば、案としてあげられている、
ハードディスクに税金をかけるとか、音楽ファイルにタグをつけるとか。
iTunesサイコー!理想!と言っていないのも面白い。
ビデオゲームの音楽については、取りあげ方がちょっとずれているような気がするけど。
ひとつ、引っ掛かったことを書いておく。
それは、P2Pの危険性に一切触れていないこと。
著作権ではなく、情報漏洩に関する危険性についてだ。
予期せぬことが起きた場合に、
対策手段がほとんどないシステムに疑問を持つか持たないかは、
そのひとが専門家であること(または無いこと)とは、関係無いと思う。
いたずらにP2Pネットワーク礼賛に走りそうな勢いが、本文や解説にあるのは気になる。
Winnyについてのいくつかのリンク