このページは個人サイト内ですが、著作権・肖像権等は兜カ学座が管理しています。
サイト内容の無断転載・二次使用はご遠慮ください。
ロゴをクリックすると公演案内のページに飛びます。
お便りはこちらへどうぞ
第一巻(11/25〜12/4)
11月28日号。
最近暖房がきかないなぁと思っていたら、
管理の人が大元のスイッチを入れ忘れていたことが判明。うぅ、寒かったよー。
読み合わせも7日目に突入。そろそろみんな問題を抱え始めました。
というのは、初めは自由に、ある意味無責任に読んでいられたものが、
ダメ出しをされることによって課題が山積みになっていくからです。
ダメ出しに対して真剣であればあるほど、どつぼにハマってしまうこともあります。
今日は、「生きた会話」って何だろう、と考えてしまいました。
普段しゃべる時って、言葉が用意されていることは少ないですよね。
相手の言ったことに影響を受けて、次の言葉が出てきたり、
気持ちが変わったりします。
それから、しゃべりながら相手の反応が気になって、
その人に何らかの影響を与えるために話すこともありますよね。
(例えば、相手が怒っているんじゃないかと感じたら、
何とか気分を立て直そうと努めたり。)
怒っていても笑うことだってあるし、
笑っていたのに次の瞬間泣くこともあります。
人間は実にいろんな感情を持っていて、その表現も無数にあるはずです。
でも、それがお芝居になって、
決まった台詞をしゃべらなくてはいけなくなると、
途端に不自由になってしまいます。
無意識にやっていることを意識的にやるって、本当に難しい…。
ましてや、台本を読み込んで自分なりに解釈が出来てくると、
相手の台詞を聞いて何かを感じることよりも、
その解釈どおりに台詞を言って話を進めなきゃ!なんて思ってしまうのです。ハァ〜・・・。
でも、どんなにダメ出しされてブルーになっても、
一人ぼっちになっちゃいけないし、現に一人ではないのです。
芝居はみんなで創るもの。
困ったら相手の目を見れば、きっとパワーをわけてもらえるはず!
いつもみんなに心を開いていなくちゃ、と思います。
さて、今日の登場は、お茶を淹れながらくつろぐ
サン・メラン侯爵役の石川 武さん。
石川さんは、オットコ前なのに、
情けないほど人の良いキャラを演じてくださる方です。
もう一枚は、世界地図を見て勉強している、
左からドブレー役の石橋徹郎君、
モレル役の鈴木弘秋さん、椎原君です。
石橋君は私より一期下の準座員。
個性的で、ちょっとアヤシイ彼は、今日、
「SM」と書かれた指輪をしていました。
何なんだ、一体?!
弘秋さんは、まだ若いのになんだかおじいさん役に抜擢されがちな人です。
今回もやっぱりおじさん役。
だんだん、稽古が終わっても居残って話し合う姿が見られるようになってきました。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
11月27日号。
今日も昨日に引き続いての読み合わせ。
皆、台本をずいぶん読み込んできているので、役の気持ちの流れと照らし合わせて、
ここはこういう台詞の方が言いやすいとか、作品全体の中でこの場面はこういう位置にあるから、
台詞はもっとこうした方がいいんじゃないかとか、自由に意見が交わされます。
高瀬さんもきちんとそれに耳を傾けつつ、
でも、演出家としての意見をバシッと示します。
演出家と役者がこうやって意見を言い合える関係って、
とっても素敵だと思います。
素敵といえば、今回の座組、芸達者な人たちばかりです。
あまりに皆さん上手で、読み合わせの段階で、
「はぁー、うまいなぁー」と感心することもしばしば。
内野さんなんて、膨大な台詞の数にもかかわらず、
あっという間に場面を捉えていく感じで、
本当に頭がいいんだなと感心してしまいます。
私も頑張らなくちゃ。
でも、私はまだ霧の中にいるような感じです…。
さて、本日の写真は、まず、ご夫婦役のお二人。
左がエルミーヌ役の金沢映子さん、
右がダングラール役の原 康義さんです。
金沢さんは通称B子さん。
(ご本人は「私の本名はフィービーよ!」とおっしゃいます。)
B子さんも、読み合わせ中からめちゃめちゃ面白くて、
本日も晴天なり、って感じの方です。(どんなだ?)
原さんは『モンテ』組では一番上の先輩です。よっ、座長!
でも、くだらないダジャレを言うので、
奥山さんに「せくはらやすよし」と呼ばれています。
もう一枚は「お茶場三人娘」。
左からサン・メラン侯爵夫人役の浅海彩子ちゃん、
ヴァランティーヌ役の岡 寛恵ちゃん、そして私です。
お茶場というのは、稽古場や楽屋に作る、
みんながお茶を飲むためのポットやら湯呑やら
差し入れのお菓子やらが用意された場所のことで、
下っ端の女の子がその準備をします。
今回の座組ではこの三人。
でも、原さんったら、「お茶ババ」なんて言うんですよ。ひどーい!
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
11月26日号。
今日はいいお天気であったかい・・・
と思ったら、稽古場の暖房がどうも調子悪くて、
コートを着たり脱いだりしながらの読み合わせになりました。
風邪気味の人が多いので心配です。
今日も、台本を直しながらの読み合わせが続きます。
でも、今日で稽古も5日目。
最初口が回らずオチャメにろれっていたキャストたちも、
どんどん言葉が自分のものになっていきます。
その変化たるや、さすが・・・!
演出の高瀬さんのダメだしもマジックのようです。
人物がどんどんたちあがっていき、
場面が具体的、立体的になっていくのです。
うーん、楽しい! 役者自身の工夫もそりゃまた楽しくて、
皆、いろんな可能性を探って真剣に遊び、あらゆることを試します。
そうやって稽古場は活性化するんですね。
上の写真は、台本片手に何か相談中の、
左よりアンドレア役の林田一高君、
ルイジ・ヴァンパ役の松井工さん、
ヴィルフォール役の若松泰弘さん。
一高君と松井さんは、今年座員になったばかりの私の同期生です。
(同期なのに、松井君とはなぜか呼べない…。)
若松さんは主役のエドモン・ダンテス(後のモンテ・クリスト伯)を陥れる、
頭の非常にいい検事の役です。
大丈夫かなぁー、なんちゃって。
もう一枚は、ハチマキ姿ではなくて、
頭回りを計ってもらっているボーシャン役の大原康裕さん。
今日は、衣装の採寸もあったのでした。
大原さんも堅い雰囲気の人かと思いきや、素晴らしきアイデアマンで、
真面目そうな顔のまんまハメをはずしてくれます。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
とりあえず、11月25日号。
20日に顔合わせがあり、21、22とすでに3日間稽古していましたが、
諸事情により日記は本日からのスタートです。ごめんなさい!
『モンテ・クリスト伯』は大作です。
原作は文庫本にしてなんと7冊!!
それを舞台にしようというのだから、当然その作業は大変です。
演出の高瀬さんが脚色した台本を丁寧に読み合わせしながら、
カットしたり、逆にある部分を膨らませたり、
わからない言葉をわかりやすくしたりする作業が続きます。
主役の内野さんはじめ、一同真剣な面持ちです。
わからない言葉といえば、時代背景!
『モンテ』は1815年から1838年までのフランスが舞台で、
その政治的背景は欠かすことの出来ないものです。
ナポレオン、ボナパルト党、王党派、ジロンド党・・・ふぅー。
みんなの机の上には世界史の教科書やら、辞書やら、
『モンテ』の数々の原作本が並んでいます。
さて、これからどうなることやら。
写真は読み合わせにもかかわらず、
早くから稽古場にやってきてウォーミングアップする若者たち。
キュートなお尻(?)の二人は門衛役の助川嘉隆君(左)と
フランツ役の椎原克知君(右)。
二人ともまだ準座員です。
しかし、今回もっとフレッシュな二人が!
マクシミリアン役の城全能成君(左)と獄丁役の森田大輔君(右)は、
なんと研修科の1年生、つまり研究生です。
先輩たちに負けずに頑張れ!!
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪