処女喪失!田中れいな一夏の初体験 十九日目
- 1 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 09:58:47 0
- ./\__,ヘ,
| ノノハヾヽ. 。。
从*´ ヮ`)゚○゚れいなの初めてお兄ちゃんに
(( (○ (⌒) )) あげるにゃん♪
(__ノ
前スレ
処女喪失!田中れいな一夏の初体験 十八日目
http://ex7.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1102172565/
避難所
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/zurui/1092837712/
まとめサイト
http://www.ne.jp/asahi/lovely/nonotan/reina.html
提供( ´D`)ノシののたん氏
- 2 :名無し募集中。。。 :05/01/27 09:59:11 0
- ノノ*^ー^)<おまんこ女学院
- 3 :名無し募集中。。。 :05/01/27 09:59:42 0
-
 ̄フ | 二ニ, / / ̄/
ノ\ | ̄ __ノ ノ~| 〜〜 ノ
n
ノノハヽ oノハヽo/⌒ノ ノノノハヽE )
从 `,_ω゚)グエー (・ 。.・*从/ /ヽ. oノノハ☆ 从VvV 从
と、*;; ,*つ.・∴’・* ( 二ニO)' )) バスッ(^ー^*从 ( ノ
〜〜 ヽ、ヽ; 〉.・,, 〜〜〜〜 Y ,人 〜〜( ○);;;)ノ ) | | |
ヽ__) ズダーン (_)\)  ̄ (__(_つ. (__(_)
- 4 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 09:59:51 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 5 :名無し募集中。。。 :05/01/27 10:00:03 O
- れいにゃああああああああああ
- 6 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 10:15:03 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 7 :名無し募集中。。。 :05/01/27 10:52:24 0
- 薬学氏ね!!!
- 8 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 11:59:47 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 9 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 13:47:02 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 10 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 13:51:42 0
- 新スレおめば〜い > ノノハヽo∈
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 川*´ ヮ`)
⊂ ,,O
( ノ
≡≡≡⊂\_)
ノノハヽo∈ <とうとう19日目っちゃ!>>1乙!
(´ ヮ`*从  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
O,, ⊃
ヽ )
(_/⊃≡≡≡
_______
| ノノハヽo∈ < 疲れたから寝るったい!
| 〔从´ ヮ`从〕 |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒) N
- 11 :名無し募集中。。。 :05/01/27 16:22:59 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 12 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 16:58:46 0
- >>1 乙ですっ!!
- 13 :名無し募集中。。。 :05/01/27 17:05:27 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 14 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 17:07:05 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 15 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 17:46:10 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 16 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 19:23:10 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 17 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 19:30:59 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 18 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 20:44:33 0
- ハァ━━━━━━ *´ ヮ` ━━━━━━ン!!!!
- 19 :れいな1/2 [sage] :05/01/27 21:26:54 0
- >>940
……ここは……どこ?
れいなはふたたび目を開けた。
…どうやらまだ生きているらしい。
れいなの目に入ってきた景色。それはどこかアパートかマンションの部屋の一室のようだった。
部屋の中の家具や調度品が大きく見え、しかもそれを見上げているような状態だった。
れいなは今度は自分の手の方を見る。
猫の手。
…あたし…まだ猫のままなんだ……
帰らなくちゃ……帰って人間に戻らなくちゃ…
れいなが歩きだそうとした瞬間、足に激痛が走り、れいなはその場にふせってしまった。
れいなが足のほうへ目をやると足には包帯が巻かれ、添え木がされていた。
そんなれいなに向かって
「気がついたか?じっとしてろよ。お前はケガしてるんだから。」
と、天のほうから声がした。
れいなが顔を上げると、そこには若い男の姿が見えた。
年はそう…大学生ぐらいだろうか。
男はミルクの入った皿を持ってれいなのほうに寄ってくる。
れいなの前にその皿を置くと、頭をなでながられいなに話しかけた。
「でもお前も運が強いなー。よく足のケガぐらいで済んだもんだ。普通はあそこでぺしゃんこの毛皮になってるとこなんだぞ。」
- 20 :れいな1/2 [sage] :05/01/27 21:27:51 0
- 男の話かられいなは自分の身に起こったことを理解した。
車にはねられたところをこの男が通りがかり、医者(もちろん獣医だ)に連れて行って手当てをしてくれたこと。
はねられた時から丸一日気を失って眠っていたこと。
ケガはどうやら足の骨が折れていてしばらくは安静にしていなければいけないこと。
そしてどうやらここはその男の自宅で、男は一人で暮らしていること……
ひととおりれいなが現在の状況を理解したら、急にお腹が減ってきた。
皿に口をつけ、ミルクをなめる。
……本当は猫のままでは食べたくないんだけどな……味覚も変わっちゃうし……第一直接食べ物に口をつけるなんてみっともない……
とは思ったものの、空腹には勝てない。
れいなは皿に入っていたミルクをすべて飲んだ。
「いい食べっぷりだなー。まる一日寝てたからよっぽどお腹すいてたんだなー。
元気になるまでここに置いといてやるから。早く元気になれよ。…昨日も思ったけどお前なかなか美人さんだよな。」
男が言う。
「それに全然物おじしないけどどっかで飼われてたのか?名前あるのか?なんて名前だ?」
その問いかけにれいなはぴくりと反応し、
「れいな。」と答えたつもりだったが男の耳にはただ
「にゃん」と聞こえただけだった。
- 21 :れいな1/2 [sage] :05/01/27 21:29:35 0
-
ミルクを飲み、とりあえず腹を満たしたれいなは再び眠りに…つくわけではなかった。
…どうしよう…きっとお母さん心配してるだろうな…帰らなきゃ…でも足が…
ここでお湯かぶって人間に戻って…そうするとこの人びっくりするだろうな……
それより…もしこの人がヤバい人だったら人間に戻ったとたん乱暴されちゃうかも…だったら
しばらくはこのままのほうがいいかな…でもせめて家に連絡くらいできたら……
いろんな考えがれいなの頭の中をかけめぐる。
とりあえず…この人だっていずれ外出して留守にするだろうから、そのときを見計らって自宅に連絡するしかない。
そういう結論に達した。
結論が出たとたん、急に安心して眠くなる。
そういえば…猫は一日のうち半分は寝てるって…
あたしも猫になるとやたら眠くなるのはそのせいなのかな…
そう思いながられいなはふたたび眠りに落ちた…
(続く)
- 22 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 21:46:56 0
- 乙ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
- 23 :名無し募集中。。。 :05/01/27 21:56:04 0
- 前スレちゃんと使い切れ
- 24 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 22:07:03 0
- 乙ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
- 25 :名無し募集中。。。 :05/01/27 22:12:48 0
- まあそんな冷たい事言うなよ
- 26 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 22:15:35 0
- 上の作品が率厨の引退作なの?
- 27 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 22:17:23 0
- 前スレでぶち切れてコピペ繰り返したのも率厨?
- 28 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 22:17:26 0
- 仕事中にもかかわらず1000getしてしまいました…orzスマソ N
- 29 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 22:19:09 0
- >Nさん、おめ!てか今も仕事中なのかぁ・・・風邪治った?
- 30 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 22:28:42 0
- >>29
熱は引いたけど鼻水がどばりばぜんw balさんは調子どうです?
- 31 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 22:37:40 0
- >>30咳がとまんないです なかなかしつこい・・・
Nさんどーぞお大事に!
- 32 :率厨inN ◆H5WkfmDXhs [sage] :05/01/27 22:47:54 0
- >>24
私はまだ作品を書いてませんよ。
>>25
コピペしてませんよ。
- 33 :率厨inN ◆H5WkfmDXhs [sage] :05/01/27 22:49:09 0
- 間違いました。
>>26>>27です。
- 34 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 23:16:35 0
- (祝!新スレ祝い短編)
「温かい気持ち」
昨夜から続いた雪が、すっかり街を白く染めていた。
慌ててテレビをつけてみたが、幸い交通網はマヒしていなかった。
助かった〜・・・・・自然と声が出た。
両親に励ましの声をかけられ、俺は家を出た。
この一年、この日の為に努力をしてきた。もう失敗は許されない。
今年こそ結果を出す!ただそれだけだ。
俺は、駅に向かう歩調を速めた。
駅に着くと、電車が十分ほど遅れているというアナウンスが流れていた。
温かい缶コーヒーを飲みながら、壁にもたれて参考書に目を通す。
不意に、コートの袖を引っ張られた。
「あっ・・・・・」
親戚のれいなが制服姿で立っていた。
「お前、学校は?何やってんだ、こんなとこで」
「何やってんだとは失礼やねぇ。激励に来てやったたい」
れいなは、鞄から何やら取り出した。
「はい、これ」
小さな包みだった。
「落ちたら許さないから。覚悟して受けてくるっちゃ」
そう言うと、さっさと改札の方に走っていってしまった。
- 35 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 23:17:41 0
- >>34
「なんだ、あいつは・・・・・」
俺は、受け取った包みを開いた。
「あ・・・・・」
中には、手袋、お守り、そして小さな手紙が入っていた。
手紙を開いてみた。
にいちゃんへ
あれだけ頑張ったんだから、絶対合格!!!!!
れいなは信じてるよ
それに、れいなが編んだ手袋をしてれば手が冷えることもないから
合格したら、焼肉でお祝いね〜(勿論、兄ちゃんの奢りで!)
「なんなんだか・・・」
自然と笑みがこぼれてしまった。
手袋は、左手の方は指部分が六本あり、右手はサイズが小さすぎた。
しかも丁寧にイチゴの模様が編みこんである。イチゴってお前さ・・・・・
そういやあいつにイチゴが好物だって言ったっけ。
とどめにお守りは交通安全のお守りだった。あのなぁ・・・・・
だけど、変な緊張が一気にうまくほぐれた気がした。
それに、なんかよく分からないけど、みような自信が出てきた感じだ。
「ま、これだけ強い味方がいれば安心だよな」
その時、ホームに電車が入ってきた。俺は、しっかりした足取りで乗り込んだ。
- 36 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 23:18:23 0
- >>35
れいなは、駅から少し離れた場所で、電車が駅を出発するのを眺めていた。
学校をさぼったのが、今頃問題になっているだろうか?
でも、今日だけはかまわなかった。
「あ〜あ、兄ちゃん手袋してくれたかなぁ・・・・・」
電車の最後尾が段々と小さくなっていく。
思いっきり息を吸い込んだ。
「がんばれ〜っ!!!!!」
思いっきり叫んでみた。吐いた息が白かった。
体は寒かったけど、心の奥は何故かとても暖かかった。
れいなは、ゆっくりと歩き始めた。
ゆっくりと雪が降ってきた。
れいなは一度空を見上げ、鼻歌混じりに軽快に歩き始めた。
(おわり)
- 37 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 23:20:06 0
- 保全代わりに、というとこです
あと、このスレにいる受験を控えてる人へ応援の気持ちをこめて・・
- 38 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 23:23:24 0
- GJ!
- 39 :名無し募集中。。。 :05/01/27 23:31:54 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 40 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 23:32:19 0
- 明日丁度試験ですよ?頑張ってきますよ?
- 41 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/27 23:42:34 0
- >>34-36
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 42 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 00:21:27 0
- レスどーもです! 元旦に書いたやつの続きって感じです
>>40 マジで?頑張れー!!
- 43 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 01:03:05 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 44 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 01:28:22 0
- まとめてみた
ttp://age.tubo.80.kg/age01/img-box/img20050128012800.zip
- 45 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 01:31:07 0
- あげてみた
http://www.ne.jp/asahi/lovely/nonotan/warmkindheartedness.html
- 46 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 01:35:39 0
- 元旦の方もまとめてみた
ttp://age.tubo.80.kg/age01/img-box/img20050128013514.zip
- 47 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 01:38:18 0
- >>45
まだ鯖に余裕ある?
そろそろ作品もスレも増えまくったから過去スレ別・作品別のインデックス作ろうかと思うんです
そうすれば見やすいしー
- 48 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 01:40:31 0
- ほい
http://www.ne.jp/asahi/lovely/nonotan/ahappeningonnewyearseve.html
>>47
まだまだいくらでも入りますよ
- 49 :名無し募集中。。。 :05/01/28 01:53:06 0
- ちょっと涙もんやね
- 50 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 01:53:57 0
- >>48
実は暫定的だけどちょっとこんなの作ってみたですよ
ttp://age.tubo.80.kg/age01/img-box/img20050128015337.zip
あと背景色は<body>の部分を<BODY BGCOLOR="色のコード">に置き換えれば変えられますです
- 51 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 01:55:06 0
- 慌てて作ったから「大晦日の出来事」入れるの忘れたですよスマソ
- 52 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 01:56:39 0
- ということでののたん乙でしたー
おやーすみー
- 53 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 02:12:20 0
- 久しぶりにSOMEDAY読んだけど、マジで名作だとオモタ
- 54 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 02:18:37 0
- >>ののたん氏&アンノ氏
とてもとても乙!!
- 55 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 02:24:30 0
- >>50
ほうほうなるほど。
確かに現状じゃ見づらくなる一方ですしね。
作って頂けるならそれにこしたことはないですわ。
- 56 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 02:59:03 0
- /\_,ヘ
ノノハヽo∈
从 ´ ヮ`) <ダンボールじゃなかとですよ!
_(m)~‥~ !]つ
|. 来 .||‥ (⌒)
|. 々 .||_ソ~
 ̄ ̄
- 57 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 04:00:08 0
- ..ノノハヽo∈
从 ´ ヮ`) <飽が食べたいっちゃ
- 58 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 07:52:40 0
- ここはれいなの鮑が食われるスレだが
- 59 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 09:59:24 0
- 从*` ヮ´)ロシアンフック!
⊂ミ☆;)´Д)・゚.
- 60 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 10:58:12 0
- アンノさん、ののたんさん まとめ・掲載作業ありがとうございました
スレタイに関係ない短編なのでかえって申し訳なかったです
ホントにいつも感謝してます!! (b)
- 61 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 13:47:41 0
- ho
- 62 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 16:33:08 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 63 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 18:53:14 0
- ハァ━━━━━━ *´ ヮ` ━━━━━━ン!!!!
- 64 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 20:10:05 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 65 :れいな1/2 [sage] :05/01/28 21:42:19 0
- >>21
「もしもし、おかあさん?あたし。うん、れいな。」
「ちょっと、あんたどうしてたのよ、一週間も!心配してたんだから!」
電話口の向こうで母親の声が聞こえる。
「…ごめん…雨に濡れて…それで家に帰ろうとしたら車にはねられて…」
「えっ!それで?無事だった?ケガはないの?」
「足が折れてて…それで親切な人が病院へ運んで…それからその人の家に連れてってくれて…今その人のところにいるの。」
「で、そこどこ?迎えにいくから。」
「…わからない……だって足折れてて部屋から出られんもん…今だってその人が留守にしてる間にお湯かぶって電話したんよ。まさか裸では表に出られんし…それに杖ないと歩けんし…」
「その人に頼んで家に連れてきてもらえないの?」
「…まだその人のことよくわからんもん…悪い人には見えんけど、もしその人の前で人間に戻って何かされたら…」
「……それも…そうね……でもれいなが無事でよかったわ。あんたあの日から帰って来ないし、駅のほうでは女の子の衣服が脱ぎ捨てられてるって騒ぎがあったからたぶんそうじゃないかと思って……
お父さんといっしょに電柱にあんたの写真貼ったりお医者さんやペットショップ回ったりして大変だったんだから…」
……おいおい、それはちょっと違うだろ……
とれいなは思ったが、ともかく家に連絡できてほっとしたのか、涙がこぼれ落ちる。
「じゃ、なんとかそこで元気になるまで頑張って。幸い夏休みだし。場所わかったらすぐ教えてね。迎えにいくから。もしそれが無理でもまた電話ちょうだい。」
とりあえずれいなが無事…いや、決して無事ではないのだが…なことがわかって安心したのか母親は涙声になりながらもそんなれいなに言うことだけ言って電話を切った。
電話を終えたれいなはまた足を引きずりながらバスルームへと向かう。
ようやく添え木が外れてだいぶマシになったとはいうものの、まだ歩くたびに足が激しく痛む。
それはむしろ猫の時より人間の時のほうが痛みが増している気がした。
いつまでここにいることになるんだろう……
とれいなは思った。
- 66 :れいな1/2 [sage] :05/01/28 21:43:05 0
- れいながこの部屋に連れて来られてからさらに一週間が経った。
足も徐々に回復してきたらしく、猫のときは歩いてももうそんなに痛みはなくなってきた。
さすがに野生に近いだけあって回復力は人間とは比べ物にならないほど強いな…とれいなは思った。
…そろそろ帰らなきゃ…
そう思ってはいるが、れいなには別の感情が湧いてきた。
それは、この部屋の主、つまりれいなを助けてくれた人に対する興味。
ここ二週間ほどこの部屋で同居してみて、れいなには次第にその人のことがわかってきた。
まず、その人は大学生で一人暮らしをしていること。
決して悪い人ではなく、むしろやさしい人であること。
そして…どうやら最近彼女と別れ、今は彼女はいなさそうであること。
- 67 :れいな1/2 [sage] :05/01/28 21:45:07 0
- その人はケガをしたれいなをとても大事に扱い、可愛がってくれる。
帰宅するとすぐれいなの側にやってきて声をかけ、頭をなでる。
「お腹すいたろ?ご飯あげるからな。」
そう言って水を換え、餌箱にキャットフードを補給し、さらに砂箱の砂を取り替える。
その餌箱も砂箱も、全部れいなのために買ったものだった。
正直れいなとしては、いいかげん人間に戻って人間の食べ物を食べたいのだが、ろくに身体も動かせない状態とあってはやむを得なかった。
それに、水を飲むぐらいならまだしも、変に冷蔵庫にある食べ物を食べたりしたら空き巣に入られたと誤解されてまた騒ぎになることは間違いない。
トイレだって……年頃のれいなとしてはたとえ猫になったとはいえ、
自分の排泄物を見られることは顔から火が出るほど恥ずかしい。
その人が外出して誰もいなくなったときには人間に戻って用を足すこともあったが、
そうそういつも都合のいいときに外出して留守にしてくれるわけでもない。
いや、実は人間用のトイレで用を足すテクニックも持っているのだが、いかんせんケガをした足で便座から飛び下りると痛みが走る。
だから我慢してキャットフードを食べ、砂箱に排泄するしか仕方がなかった。
それに…猫の味覚ではキャットフードもそれなりにおいしい。いや、むしろ猫の時は人間の食べ物のほうが口に合わない。
- 68 :れいな1/2 [sage] :05/01/28 21:45:35 0
- そんなれいなの心の内を露とも知るはずもなく、その男の人はキャットフードを食べるれいなに向かって話しかける。
「なあ、お前本当にどこにも飼われてないのか?そうだったらこのままうちの猫になるか?ん?あ、もしそうなったら名前つけなきゃな…」
「名前どうしようか…チビ…シロ…う〜ん、なんだかな〜。どうもしっくりこないんだよな〜。」
れいなはそのたびに「れいな、れいな、あたしの名前はれいな。」
と言ってはいるのだが、悲しいかなその人の耳にはただニャーニャー鳴いているだけにしか聞こえなかった。
「お前俺が名前のこと言うと決まってニャーニャー鳴くよなー。
ひょっとしてお前自分の名前返事してるのか?もしそうだったとしたらかしこいよなー。」
「じゃあ変に名前つけないほうがいいかな。当分お前って呼ぶことにしようか。」
食べ終わったれいなを抱え上げ、自分の胸の中に抱いてその人は言った。
……仕方ないか……変に別の名前で呼ばれるよりは……
れいなは男の人の胸の中でそう思った。
- 69 :れいな1/2 [sage] :05/01/28 21:46:23 0
- 俺がこいつを連れて帰ってから半月以上が経った。
さすがに猫は人間と比べて回復が早く、傍から見てももう治りかけているように見えた。
それよりも…俺が感心したのはこいつのことだ。
こいつは実に頭がいい。
しつけもちゃんとされているし、人にも慣れている。
さすがにここに連れてきた当初は俺のことを警戒していたようだったが、それも日が経つにつれて徐々に慣れてきたようだった。
いや、普通の飼い猫でもそのぐらいと思うかもしれないが、俺の感じではそれよりももっとこう…そう、むしろ人間に近いような気がした。
……まだ大人じゃないみたいだから人間に直したら10代半ばくらいかな……こいつが人間の女の子だったら……いや、人間の女の子に変身でもしないかな……
などと思ってみては俺の理性が現実に引き戻す。
バカ言ってるんじゃない。妄想に陥ってないで現実を見ろ。マンガみたいなそんな都合のいい話あるわけないじゃないか。お前、大丈夫か?
そんなことを思えてしまうほどこいつは愛くるしい。
こんなに可愛く、人にも慣れているこいつが野良猫だとはとても思えない。
多分どこかで飼われていたに違いなかったが、俺には飼い主を探す手だてもなかった…いや、積極的に探すつもりがなかったといってもいいかも知れなかった。
もちろん、飼い主がわかれば返さざるをえないんだろうが、できればこのままわからないほうが…と、正直思った。
家に帰るとこいつがいる。
俺はいつのまにかそんな生活に幸せのようなものを感じはじめていた。
……たまにトイレの紙が不自然に減っていたり、今月の電話代が少し多いような気がするのは…気のせいだろうな、多分…
(続く)
- 70 :名無し募集中。。。 :05/01/28 22:02:20 0
- まだ呼んでないけど乙です!
- 71 :名無し募集中。。。 :05/01/28 22:07:23 0
- oノハヽo o ☆ * 。 *
从*・ 。.・) o * 。 ★ o ☆
,,,.しニ-'J" * 。 ☆ o . ★ * o
._,/゙,/∪∪ o .。 . ★ o ☆ *
.,/ .,/ ☆ * o * ☆ o ★
/ / o 。 ★ * * o 。 o .. o
,i´ ,/ * ★ o .o * * . ★ .☆ 。.*
,/ ./ * ☆ * .o 。 ☆ . ☆ o * o .. *
/ / . o ★ *. 。 . *.. ★ o *
/ .l゙ ノハヽ☆ .* o .*.
: l゙ | (^ー^*从 ☆ o.. 。
│ .| ⊂ ⊃
.l゙ ∋oノハヽ ヽ _._⊃
.| 从 ´ ω`) ∪
│ ⊂ ⊃ ,| れいなはスポフェスでもハブられてたっちゃwwwww
: | 乂_.つつゞ )) ,i|′ みんな再放送見て大笑いするっちゃ
゙l ヽ /│ http://www.fujitv.co.jp/cs/program/7215_053.html
゙l ヽ、 ノノハヾヽ /丿
ヽ `-,、 川*’ー’) ,/ .,/
`i、 `''-,,、 |つ旦と) _,/゛ /
.\ `''ー-、人_ `)`),,,-ー''″ ,/`
`-、 しし' ,.,/
`'-,,、 _,/`
`゙'ー-,,,_ _,,,,-‐'^
`゙゙゙''''''''''''''"゙^
- 72 :名無し募集中。。。 :05/01/28 22:07:54 0
- 氏ね
- 73 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 22:37:13 0
- また高橋留美子漫画の丸パクリかと思ったら全然違うじゃん
どう読んでも率厨の文ではないな
あいれなのネコの話書いた人かな?
なんにせよ非常にGJです
- 74 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 23:13:07 0
- 人間に戻った時は添え木はどうなるんだ?
まあどうでもいいか>>69乙
- 75 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 23:19:07 0
- >>65-69
乙
- 76 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 23:30:56 0
- >>73
ラブマですか?
だとしたら違います 私ではありません
まとめて申し訳ないが、れいな1/2&温かい気持 乙
まとめ人&あげも乙
- 77 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 23:34:59 0
- >>69
ただのパクり作者だと思って暴言吐き過ぎた
正直、スマンカッタ_| ̄|○
- 78 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/28 23:37:47 0
- >れいな1/2作者さん
更新乙です
- 79 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 00:00:59 O
- 作者さん乙です!
- 80 :名無し募集中。。。 :05/01/29 00:15:21 0
- やっと良い感じに戻った
作者さん乙です!!
- 81 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 01:31:53 0
- >>れいな1/2氏
乙ゥ━━━━━━ *´ ヮ` ━━━━━━ン!!!! れいなネコ⊂⌒~⊃。Д。)⊃萌え氏ぬ…
- 82 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 02:31:16 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 83 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 07:36:59 O
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 84 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 12:58:41 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 85 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 13:54:06 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 86 :名無し募集中。。。 :05/01/29 14:30:47 O
- う
- 87 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 17:12:40 0
- ハァ━━━━━━ *´ ヮ` ━━━━━━ン!!!!
- 88 :名無し募集中。。。 :05/01/29 19:08:39 O
- う
- 89 :れいな1/2 [sage] :05/01/29 21:34:23 0
- >>69
「お前、そろそろ足も治った感じだな。一度病院へ行って診てもらおうか。」
それからさらに数日が経った日、その人は言った。
久々に吸う外の空気。
バスケットの中でれいなは懸命に目をこらし、外の景色を眺める。
この部屋がいったいどこなのか、れいなの自宅からどれくらいの距離があるのかを知りたかった。
れいなにとってはこの部屋に来てから初めて外に出ることができる機会。
いや、これまでにも外に出ようと思えば出れないことはなかったのだが、まさか裸で表に出るわけにはいかない。
仮に猫のままで出てゆくにしても、自宅までの位置も距離もわからず、ましてやケガをしている足では無事にたどりつけるかどうか不安だった。
……それに……何も言わず黙ってこの部屋を出て行ったら、その人にお礼も言えない。
自分を手当てしてくれ、部屋に連れ帰って毎日情愛をこめて大切に接してくれた人…
その人を置き去りにしてゆくようなことは、今のれいなには堪えられなかった。
…このままずっとこの人といっしょでもいいかな……
そんなことすら思えるようになってきた。
- 90 :れいな1/2 [sage] :05/01/29 21:35:12 0
- 「ああ、もう大丈夫ですね。ほとんど治ってますよ。」
「そうですか、ありがとうございます。よかったな、お前。」
医者の言葉にその人がうなずく。
れいなにもその声は聞こえていた。
多分もう大丈夫だろうとは思っていたが、やはりお医者さんの口から言われるとうれしい。
その人が治療の終わったれいなを再びバスケットに入れようとしたとき、
「あら…この子田中さんちの子じゃないかしら。ほら、この間ここに猫探しに来てた人。れいな…ちゃんだっけ?」
助手の女の人が言った。
「…この子…確か車にはねられてここへ連れてこられたんですよね?」
「…ええ。もしどこの家の猫でもないのならうちで飼おうかと思って。けっこう美人だし、かしこいみたいですから。」
助手の女の人は診察室の奥へ入ってゆくと、手にチラシをもって出てきた。
それを見たとたん、れいなは急に興奮して叫んだ。
あたし!あたし!それあたし!
そこにはれいなの写真と、れいなの家の連絡先が記載されていたからだ。
れいなのそのさまにその人も助手も医者も顔を見合わせる。
「どうやらこの子みたいですね…」
「なんか自分のことだってわかってるみたいだな。」
「一度田中さんに連絡取ってみようか。」
口々に言い合い、助手が電話口に走る。
その様子を見ながらその人は
「…お前…どうやら家に帰れるみたいだな。よかったな…」
とれいなに向かって言った。
だが…その表情には少し寂しさが浮かんでいたのをれいなは見逃さなかった。
- 91 :れいな1/2 [sage] :05/01/29 21:36:38 0
- しばらくして病院へ人が駆け込む音がした。
飛び込んできたのはれいなのお母さんだった。
「れいな!れいな!」
その姿を見るなりれいなはお母さんの胸に飛び込んでゆく。
おかあさん!おかあさん!おかあさん!
電話で何回か話したことはあるが、会うのはほぼ1か月ぶりだ。
お母さんの胸の中で泣きじゃくるれいな。
その姿は傍から見ると猫がようやく飼い主にめぐり合えた姿にしか見えなかった。
「よかったな、お前。…あ、れいなっていうのか。かわいい、いい名前だな。まるで人間の女の子みたいだ。」
その人がれいなの頭をなでながら言う。
「でも、ちょっと残念だったな。もし飼い主が見つからなかったらうちで飼おうと思ってたのに。」
「ほんとうにありがとうございました。ケガしたれいなを助けていただいてその上今まで……もしこの子に何かあったらどうしようかと……」
れいなのお母さんは何度も何度もその人に頭を下げ、お礼を言った。
「いえいえ、でもちゃんとしつけもできてるしかしこいから結構ラクでしたよ。な、れいな。」
その人は笑ってれいなにそう言ったが、その笑顔は心なしか寂しげに見えた。
- 92 :れいな1/2 [sage] :05/01/29 21:37:26 0
- こうして元通り自分の家に帰ることができたれいなだったが、それからもどうしてもその人のことが気になる。
あの人は今どうしてるだろう……自分がいなくなって寂しいんじゃないかな……
それに、その人の家はれいなの自宅から案外近いこともわかった。
人間の足で歩いて10分ほどのところ。
ただこれまではれいなの行動範囲の中になかったためにその近くに足を踏み入れることはなかっただけだった。
行ってみようか……いや、もう一度行きたい。
一度そう思ってしまったらもういても立ってもいられなくなった。
れいなはメモを残すと裸になってバスルームへと入って水をかぶり、その人の部屋へ向かった。
だが…たどりついたその人の部屋には、まだ誰もいなかった。
仕方ない……せっかく来たのに、このまま帰ってしまうのももったいない。
そう思ったれいなはそのまま部屋の前で待っていることにした。
しばらくまどろんでいると、部屋の中にあかりが灯った。
(続く)
- 93 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 21:46:57 0
- 乙ゥ━━━━━━ *´ ヮ` ━━━━━━ン!!!!
- 94 :名無し募集中。。。 :05/01/29 22:47:13 0
- 乙です!
- 95 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 22:53:45 0
- 乙
- 96 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 23:01:24 0
- Z
- 97 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/29 23:49:03 0
- 乙です。
- 98 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 00:01:50 O
- 乙です!
- 99 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 00:40:49 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 100 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 00:40:57 0
- 乙ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
- 101 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 02:48:22 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 102 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 07:46:59 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 103 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 09:12:00 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 104 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 11:31:40 0
- ho
- 105 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 14:25:04 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 106 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 15:53:20 0
- ハァッハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 107 :名無し募集中。。。 :05/01/30 18:38:08 O
- あ
- 108 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 20:18:35 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 109 :れいな1/2 [sage] :05/01/30 21:34:38 0
- >>92
今日もバイトを終えて、俺は家に帰る。
誰もいない部屋に帰るのは寂しい。
ついこの間までは待っていてくれる人、いや人じゃないが…がいただけに、余計にその感が強い。
あのチビ…れいなだっけ、がこんなに大きな存在になるとはまったく思っていなかった。
そんなさびしい思いをしながら部屋の電気をつけてメシを食おうとすると、なにやら窓のほうからカリカリと音がする。
何者かが外にいるようだった。
俺が窓際に行ってカーテンを開けると、そこにはあの猫…いや、れいながいた。
「れいなじゃないか。なんでまた…」
俺がそう言って窓を開けたとたん、れいなは「にゃん!」と鳴いて俺に飛びついてきた。
俺の肩のあたりに爪を立てて懸命に俺にしがみつく。
俺が胸に抱いてやるとさかんにニャーニャー鳴いて頭を俺に擦り寄せてくる。
……こいつ……俺のこと覚えてるんだな……
俺は少しうれしくなった。
- 110 :れいな1/2 [sage] :05/01/30 21:35:40 0
- とはいえ、このままにしておくわけにはいかない。
とりあえず田中さんに連絡しなくては……
なにせ病院でれいなと再会したとき、まるでわが子のように慈しんでいたくらいだから、
今もきっと心配しているに違いない。
俺は受話器を取って田中さんに電話をした。
「……そうですか、わざわざありがとうございます。でもれいなはきっとあなたのことをとても気に入ったんだと思います。
せっかくですからしばらくれいなと一緒にいてやってください。
あの子もかしこい子ですから帰りたくなったらうちに帰ってくると思います。
これからもちょくちょくあなたのところにおじゃますることもあるかと思いますので、その時はよろしくお願いいたします。」
そんな田中さんの返事だった。
……なんだ、えらくあっさりしてるな。この間病院で会った時とは大違いだ。
そんなことを考えていたら、れいなが受話器に近づいてきて「にゃん」と鳴いた。
「…れいな?そしたらちゃんといい子にしてるのよ。決して間違いのないようにね。おかあさんあなたを信頼してるからね。」
なんて会話だ。まるで人間の親子の会話じゃないか。
れいなはそれに返事するかのようにまた「にゃん、にゃん。」と鳴く。
こいつ、電話の向こうで何言われてるのかわかってるのかな……まさかな。
「…そしたられいなのこと、よろしくお願いしますね。」
そう言って田中さんは電話を切った。
- 111 :れいな1/2 [sage] :05/01/30 21:36:18 0
- ま、それはそれとして俺はとりあえずの義務を果たして田中さんの了解ももらった。
「よかったな、飼い主のお許しがでたから今晩はここにいるか?」
俺がそう言うとれいなはまた
「にゃん」
と鳴いた。
「あ、そしたら寝床とかの用意しなくちゃな。ちょっと待ってろ。」
そう言って俺はタオルを出してれいなの寝床を用意すると、押し入れから砂箱と餌箱を取り出す。
まだ捨てなくてよかったと思った。
するとれいなはまた「にゃん」と言ったかと思うと部屋の中を駆けだした。
「おい、どこへ行くんだ。」
れいなはそのままトイレの前まで走ってゆくとノブに飛びついて体重をかけ、ドアを開けたかと思うと便座の上にちょこんと座った。
そしてそのまま用を足したかと思ったら今度はタンクのレバーを持ち上げて水を流した。
俺が半ば呆然としてその様子を見ているとれいなはおもむろに便座を降りてまたこちらにやって来る。
「へえー……お前……そんなことまでできるのか。ほんとよくしつけられてるなー」
俺はれいなのあまりのかしこさにむしろあきれてしまった。
- 112 :れいな1/2 [sage] :05/01/30 21:37:27 0
- それから俺とれいなは特に何をするということもせず、部屋の中に2人…いや、1人と1匹か…で過ごした。
れいなは特に一人遊びするでもなく、俺の側でじっとしていては時折俺に体をすり寄せてくる。
子猫ならいざ知らず、れいなぐらいの大きさになるとなんということはない猫の仕草なんだろうが、それだけで俺の心は満たされた感じがした。
やがて夜も更け、俺はベッドへと入る。
「おやすみ、れいな。」
俺がそう言って寝ようとすると、れいなは寝床を飛び出してベッドの上に乗り、俺の隣にやってきて体を丸くする。
「…なんだ…一緒に寝たいのか、そうかそうか。」
俺はもう一度れいなの頭をなででそのまま眠りについた……
翌朝俺はいつものように身支度をして学校へ向かう。
本当なられいなを田中さんの家まで連れて行ってやるべきなんだろうが、残念ながら俺は田中さんの家の場所までは知らなかった。
それに夕べ田中さんはれいなは帰りたくなったら帰ってきますから、とも言っていたから、とりあえずれいなが出入りできるように庭に面した窓だけ開けておくことにした。
れいなはそんな俺を玄関まで見送ってくれた……ように見えた。
いや、単に玄関まで俺についてきただけにすぎなかったのだが、俺にはれいなが見送ってくれたように感じられた。
- 113 :れいな1/2 [sage] :05/01/30 21:38:12 0
- れいなはそれから何度もその部屋に通った。
その都度その人はれいなを慈しみ、大切に可愛がってくれる。
その部屋に通うたび、その人を見るたびにれいなの胸が高鳴る。
その人の胸に抱かれると、れいなの胸があたたかさでいっぱいになる。
れいなにとって、それは幸せなひとときだった。
ひょっとして……これが恋ってものなの…かな……
れいなはふとそんなことを考える。
でも……れいなには不満があった。
確かに、その人といっしょにいると幸福を感じるし、その人もれいなのことをいとおしんでくいていることはわかる。
でも…それはあくまで猫のれいなとして。
本当の自分は猫なんかじゃない…人間なんだ…
人間の自分を、人間として感じ、そして…できれば愛してほしい。
れいながそう感じるのはむしろ当然なことと言えた。
人間のままで、あの人に会いたい。
そう思うれいなの気持ちは段々高まっていった。
その一方で不安も募ってゆく。
でも…人間の自分を果たして猫の時と同じように慈しんでくれるのだろうか。
猫だからこそ受け入れてくれるものの、人間のときに拒絶されたらどうしよう……
…ええい…ままよ…そうなったらそうなったとき。
失恋を恐がってちゃ女がすたるたい。
そう腹を決めて、れいなは一つの決心をした。
(続く)
- 114 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 21:44:43 0
- 乙です!
- 115 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 22:04:41 0
- 乙ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
- 116 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 22:24:18 0
- 乙ゥ━━━━━━ *´ ヮ` ━━━━━━ン!!!!
- 117 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 22:35:37 0
- ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
- 118 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/30 23:38:22 0
- 乙!
- 119 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/31 00:00:07 O
- 乙です!
- 120 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/31 00:19:48 0
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!
乙!!
- 121 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/31 00:45:26 0
- ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
- 122 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/31 03:31:12 0
- ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
- 123 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/31 07:42:09 0
- ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
- 124 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/31 10:23:17 0
- ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
GJ!
- 125 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/31 14:17:34 0
- ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!
- 126 :名無し募集中。。。 [sage] :05/01/31 17:07:00 0
- ハァ━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━ン!!!!!