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第5章 成長

4)魂の成長

本作の最大のポイントの1つが、この【魂の成長】です。

これまでもたびたび触れてきましたが、キャラクターがラヴ/ラブについて鮮烈な体験をし、それを教訓に1つの信念を得たとき、キャラクターは「魂の成長をした」と表現します。

これは、システム上はキャプテン・ラヴのような【ラヴ】側の成長だけでなく、ラブラブ党のような【ラブ】サイドにもいえることです。恋人に手酷い裏切りを受け、「たった1人の人間の愛を受けることで自分を確認するのは、脆くて愚かしい。多くの人々に自分のラブを向かわせることで、多くの人から少しずつでもラブを受け取れば、大きく裏切られて傷つくこともない」という信念に目覚めるのも、立派な(?)魂の成長です。

魂の成長は、プレイヤーがGMに宣言します。このとき、プレイヤーはセッション中のPCの体験から、PCがどのような信念を獲得したかを、GMや他のプレイヤーの前で語ります。これが論理的に大きな無理がなく、すでに経た魂の成長と重複していなければ、GMや他のプレイヤーの承認を経て、魂の成長が認められます。承認は多数決ですが、可否同数の場合はGMが決定します。よほど無理がない限りは基本的に認めてください。

魂の成長を宣言するのは、基本的にシーンの区切りにしてください。きっかけとなる経験をした時点ではなく、その直後のシーン転換時や、その後に1人になって自分なりに頭を整理したとき、友人に相談してアドバイスを得たときなど、新しい信念が明確な形を持つにはプロセスがあります。いずれにしろ、連続しているシーンの途中や、論撃バトルの直前のやり取りだけで魂の成長をするわけではありません。

魂の成長をした際には、どの愛情属性が成長させるかを決め、その愛情属性を1点上昇させます。また、MG上限も1点増加します(現在値は変わりません)。それとともに論撃レベル算出欄の「愛情属性合計」も1点増加します。論撃レベルは【愛情属性合計÷2(端数切り捨て)】+【論撃技術】なので、愛情属性合計が偶数になったときは論撃レベルも1上げます。

シートには、魂の成長の契機となった体験と成長した愛情属性、獲得した信念を【魂の履歴】欄にメモ書きします。また、魂の成長に密接に関連する【キー】を抽出し、記入しておきます。

なお、論撃に負けるなどして、魂の成長によって得た信念を放棄する事態になっても、魂の成長自体は消えず、愛情属性も変わりません。こうした蹉跌も含めて、全ての経験がそのキャラクターの人格、恋愛観を形作っていくのですから。このため、新たに獲得する信念は、過去に獲得した信念と重複してはいけませんが、矛盾する分にはかまいません。矛盾する信念を持っている場合、より新しい信念が有効となります。

原作第2話で主人公は、神原のどかとの一件を通じて、「ラヴには2種類ある。愛情という名のラヴが生まれたとき、好意という名のラヴを切り捨てなきゃいけないときもある。それはとてつもなく苦しい。けれど、乗り越えなきゃいけ」ないんだという信念に至ります。

具体的には、のどかが大学にやってきて愛美との間で修羅場になった後、1人になったタイミングです。ずるずると今の関係を続けていれば、のどかも「チャンスがある」と考えて傷口を広げてしまうし、愛美も傷つけることになる…、とけじめをつける必要を悟ったのです。

主人公はGMに【魂の成長】を宣言し、該当する愛情属性に【専心】を選びました。「愛美だけを愛し、他の女性からの好意は苦しくても拒絶する」という意味です。【本気】や【誠意】だと強弁もできますが、GMや他のプレイヤーが納得したので専心の属性値を1上昇させ、MG上限も1増加させます。論撃レベルは再計算しても端数が出ただけで上がりませんでした。

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