防御が最大の攻撃ならば盾は最強の火器である-6

shield is the lethal weapon-6

 

 いよいよ、ギミックに手を付け始めます。ここでの画像は、前回のモノをそのまま用いています。

 フレーム部品の尻尾の取り付け位置となる円柱状部分の一部にある、尻尾部品を保持するためにあえて太くなるような盛り上がり(フレーム部品のNo.3ないしはB3パーツの尻尾部品取り付け部で、パワーユニットよりの部分にあります)が作ってありますので、これを削り落として、尻尾が簡単にぐらぐら動くようにします。

 尻尾をとりつける円柱状部分の幅にあわせて、その真上にある、壁を削り落とします。もちろん反対側のフレーム部品にも同じ加工を行います。

 ここまでの作業は、当然仮組みをしながら、本当に尻尾が簡単にぐらぐら動くようになっているか確認しながら、進めていきます。

 フレームの尻尾をとりつける円柱状部分上側1/3ほど3mmほど削り込みます。この部分は、後述する尻尾を加工した際に、ネジを用いますので、そのネジの頭が動きを妨げる事を防ぐ逃げになります。正確な数字は必要ありませんが、加工時に発生するバリをしっかり取り除く必要があります。反対側のフレーム部品にも同じ加工をします。

 やはり仮組みをして尻尾が簡単にぐらぐら動くことを確認します。

ギミック部品の通り道を確保するため、左図の矢印の部分の壁を1mmほど削ります。仮組みをして、左右均等になる方がよいのですが、少々大きすぎたからといって、大きな問題にはならないです。

 尻尾部品にも加工をします。

 尻尾全体に走っているパーティングラインは、削り落とすことで対応します。ピン跡は瞬間接着剤をパテ代わりに盛っておいてから、成形しました。やはり、どう考えても、本来このモールドとピンの位置を合わせる設計だったと思うのですが、デザイナーと金型職人の間で意志疎通がうまく行かなかったように思います。このピン跡の処理がなければ、随分と加工が楽になりますし、素組時の見栄えが全然違います。どこでどう行き違ったのか、それとも金型の都合上どうしても合わせること出来なかったのでしょうか。

 前回の経験から、尻尾先端部に連装ビーム砲はとりつけませんので不要なハードポイントは切り落としました。しかし、側面のハードポイントは意匠として残しました。

尻尾の付け根の上側に当たる部分の、歯車のようなモールドは削り落とします。

 削り取った部分に1.6mmの穴を開けます。穴を開ける位置は、完成後、静止時に尻尾が最も下がった状態を水平とし、その状態で真上より少し後ろより、20゜程後ろです。

 その1.6mmの穴を開けたちょうど対角線の位置にも、3mmほどの穴を開けます。1.6mmの穴は、後の加工でギミックの動きを伝える部分となります。そのため、部品をしっかりと1.7mmの皿ネジで固定します。対角線に開けた穴は、ギミックを伝える部分をしっかり固定するためにネジ止めするので、加工時のドライバーの通り道です。

 

 上側1.6mmの穴の方には、およそ5mmに切った3mmのプラ棒を長さ5mmの1.7mmの皿ネジで止めます。この時、皿ネジは、内側から外側にむけて差し込んでいます。先ほど対角線に開けた3mmのから、ドライバーを突っ込んで、しっかりと止めます。

 3mmのプラ棒は、実際には5mmでは長すぎます。フレームにとりつけ仮組みし、ぶつからない範囲で、それでいて可能な限り長くします。

 実際の動きを尻尾に伝えるための部品の作成に入ります。

 まず、45mmに切った5mmのプラ角棒、ここに、適度な大きさに切った1.2mm厚のプラ板を3枚張り付けます。横幅は、全て同じにします。一番右側の背の高い部品はおよそ10mm、真ん中のへこんでいる部分は5mm、一番左側最先端の部分はおよそ7mmにしてあります。接着剤で貼り付けた後、1.7mmの皿ネジで補強してあります。皿ネジなので、ネジの頭は出ないようにしています。

1.2mmのプラ板を張り合わせて、およそ2.5mm厚にした上で、左図の図面に従って削りだしていきます。口の開閉の動きを尻尾まで伝えるには、その途中にあるパワーユニットのスイッチを避けなければなりません。ここで二股に分けて、尻尾を持ち上げるほどの強度を確保しながら、スイッチに干渉しないようにします。

出来た部品を5mmのプラ角棒の後端に取り付けます。取り付けには、強度確保のため1.7mmの皿ネジを用いています。

 

 

15mmに切った5mmのプラ角棒をやはり1.7mmの皿ネジで取り付けます。こうしてスイッチを避けるわけです。

やはり1.2mmのプラ板を張り合わせ、左図に従って削りだします。図の中の赤いラインは、既に組み上げてきた部品との接続位置です。

既存部品の後端がこの赤いラインの所に来るように接続するとこうなります。やはり1.7mmの皿ネジで止めます。

後は、この後端の天板のような部分に、尻尾部品に取り付けたプラ棒に引っかける穴を開けます。左右の位置はもちろん中心。前後は、個体差があると思うのでだいたいの位置を決めて穴を開けておいてから、前後に小判状の穴にして調節するのがよいです。実際、方や水平運動、方や角運動なので、小判状の穴にして遊びを作る必要があります。

こうして出来上がった部品を内蔵します。上手くスイッチ部分を避けながら、口の開閉の動力が尻尾まで導かれているのがわかると思います。

 シールドライガーは、パワーユニットの上側とフレーム部品の間がスカスカなので、組み上げても、動力を後ろまで伝えるギミック部品が内蔵されている様子がわかります。このままスイッチを入れれば、尻尾は口の開閉にあわせて上下に動くことになります。

 前回は、パワーユニットの上面に幅5mmの通り道を確保しましたが、その後何度か同じ改造をしましたけど、特に幅5mmの通り道は必要なく、パワーユニットの上面のモールドがギミックのスムーズな動きを妨げるということはありませんでした。初めて改造した当時は、モールドは不安要素として取り除きながら作業を進めていました。

 

続くnext

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