後日談
「大ゾイド展」から3ヶ月。第13回次世代ワールドホビーフェアの東京大会が、2001/01/13・14の二日間に渡って開催されました。当生産工場からここにエントリーしたのが、本機「ヘルキャット・サーベルタイガー隊仕様」です。
今回のホビーフェア内のゾイド改造コンテストは、「大ゾイド展」の教訓をふまえてであろう、事前に往復ハガキによる申込が行われ、抽選により決められたコンテスト参加当選者は、一般入場口、先行販売入場口とは別の招待者入場口から会場内に入場してのトミーブースでの本エントリーとなります。
ヘルキャット・サーベルタイガー隊仕様が、改造コンテストに参加したのは2日目の1/14。入場を待っているあいだに他のエントリー作品を見ると、やはり武器追加系の改造ばかり、ゾイドの改造と言えば装備の追加、その中で外見の変わらない本機をエントリーするわけですから、ある意味なぐり込みをかけているようなもの。
しかし、逆風を越えて、ヘルキャット・サーベルタイガー隊仕様は、一般部門の「テクニック賞」をいただくことができました。
テクニック賞の講評をしていただいたのは、トミーのゾイドチームの大河原さん。当の大河原さんは、大ゾイド展のことは忘れてしまっていたようで、名前を呼ばれ前に出ていったときに、「あなたでしたか」と驚かれてしまいました。その驚きが示すように、今回の受賞は、前置きなしと言うことです。講評の内容はというと、「しっかりとパーティングラインが消されていて、表面処理がされていることで、大賞をとってもおかしくない作品である。しかし、改造コンテストという趣旨からすると、オリジナリティーがない、ということで、テクニック賞に落ちついた」、とのことでした。この講評の後半は、ズバリ、だと思います。
そして、今回最大の成果は、表彰式で改造作品をカメラで直接モニターに映し出していたことから、実際に動いているヘルキャットの姿を見てもらうことができたという事です。ゼンマイを捲いてもらい、尻尾を上下に動き出すヘルキャット。ドクターTからも、「力のないパワーユニットで、よくここまで動かした。素晴らしいです」と言葉をもらえました。あわただしい表彰式の中であったものの、商品のゾイドでは動かない部分が動く改造ゾイド。「ギミック改造ここにあり」を、より大きくアピールできるチャンスをもらえたのです。
テクニック賞は、金メッキのアタックブースターとゾイド公式ファンブックが賞品としてもらえました。
作品返却後、改めて大河原さんより、個別に講評をいただきました。まず、パーティングラインを消してあったということで、目を引いたそうです。そして、尻尾が上下する事は審査中に確認してあったそうです。ヘルキャット・サーベルタイガー隊仕様は、パーティングラインは消してあっても、あわせ目は消してありません。尻尾が上下する以上、メンテナンスのため、分解は可能になっています。その辺も考慮に入れてもらっての評価だったそうです。しかし、尻尾は上下するモノの、(武器の追加のない)これは改造といえるのであろうか? と首をひねったそうで、その結果が、「テクニック賞」でした。実際、この日のコンテストでは、一般ゼンマイ部門のレベルはかなり高く、審査員の間では、一般電動部門の賞をいくつか削ってゼンマイ部門に振り分けようか、という話もあったくらいだそうです。
繰り返しになりますが、今回は、こうして賞をもらうと同時に、改造の最大のポイントであるギミック改造を大きく紹介してもらうことができたことが、とにかく嬉しかったです。動くゾイドなんだから動きを改造するのも有りでしょう。そんな事へのきっかけになって欲しいと思います。