18[霜降]そうこう 10月23日頃
霜が降り始めるので、ごの名がついています。
秋もいよいよ深まり、紅葉便りがそこかしこから聞こえて来ます。
夕やけの色が美しく、木々が色づき、鳥たちの動きも慌ただしい頃です。
文化の日を前に、学校行事にも忙しい毎日を送る人も多くなります。

軽いショールを
自然界の最後の輝かしい季節です。紅葉の色の重なりは、まるで錦織りのような華やぎを人びとに与えます。
 紅葉の中のひと色を装いに取り人れるのもコーディネートのコツ。部屋の中にいても、ビルの中に入っても、自然界の色を何処かに持っていると、きもの姿が際だちます。
 自然界からの贈りものの蚕が作った糸に、自然の中で生育した草木から染液をいただき、自然の移り変わりを柄にしてきたきものです。どんなに時代が変化しても、この自然からの贈りものは大切にしなければ意味のないことです。そしてそれを無視した所から、きものの魅力は失くなっていくのではないでしょうか。蚕の吐く糸を身につける間は、自然との共存を大切にしたいと思うのです。
 さてこの時期は、紬や古代縮緬なども肌を暖かく包んでくれます。
 半衿も塩瀬羽二重、縮緬を便いますし、紬のきものにはふくれ織の半衿もしっくりします。もし刺繍半衿をつけたいと思うときは、衿を広衿にして、衿芯と半衿の間に薄く真綿を敷きます。そうすると、衿もとがふっくらとなり、刺繍が充分に表に出て来ます。刺繍半衿は、紬や小紋のきものによく合います。
 帯は縮緬、綸子、織り帯で、季節の柄を深めることも面白いのですが、この時期は品格を出すためには古典柄の帯を合わせます。

◇冬の髪型=冬はたっぶりと結いあげて、少し大きい髪型とします。暖かそうな雰囲気が出てます。
◇へア・メイク・豊田一寺
◇きものはドレープの美しい縮緬地に、紅葉した紅葉を匹田や胡麻染めで染めた訪問着です。帯は夕陽の輝き色で、蝶の文様の柄を織り出しました。
◇きものと帯・小物/に志田
◇着る人−西条晴美
◇フォーマルな装いに持つと楽しい、洋服と兼用できるパーティーバッグです。素材は、スエード。きものの色柄に合わせて持つと素敵です。

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