16[秋分]しゅうぶん 9月23日頃
春分の日と同じように、昼と夜の長さが同じになります。
そしてこの日から徐々に夜の時間が長くなっていくのです。
この日は秋の彼岸、国民の祝日で、
亡くなった人の霊をしのぶ日です。おはぎが食卓にのぼります。

胴抜き単衣が快適
暑さもひとくぎり、日増しに秋深くなっていきます。この頃は単衣を着ていますが、仕立ての中に「胴抜き単衣」「人形仕立て」という仕立て方があります。
 袷では暑く、単衣だと人目が悪いという場合の仕立ての方法です。
 胴抜き単衣は、胴裏をつけず、八掛(はっかけ)だけを裏地につけているもので、袖口と裾が袷に見える仕立て方。また上前の裏だけをつける方法もあります。
 人形仕立ては、市松人形の仕立てから学んだ方法で、袖口、振り、上前に表の地色によく合った色の布をつけて、重ね仕立ての雰囲気を出し、中は単衣だけれど、外からみると袷仕立てに見えるという方法です。
 この仕立て方は、洋服サイズ十三号以上の方にも向いています。その場合は居敷当てをつけた方がしっかりとします。
 この日からは、北の地方は袷を着ますし、南の地方ではまだ単衣でも過ごせます。日本は南北に長いので、暦通りに衣替えをする必要はないと思います。ただ、この二十四節気が、その参考になればいいと考えているだけです。
 長襦袢も楊柳や絽縮緬から単衣に替えていきます。この時期も、二部式の方が者やすく、その場合、衿の形は広衿にしておくと、衿もとがふっくらします。
 紐の類も、冬ものを使い始めましょう。

きものはロートン織の市松模様、人形仕立てにして、衿は棒衿対丈(ついたけ)の着方。袖は薙刀袖で活動的。帯は細帯です。

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