11[小暑]しょうしょ 7月7日頃
ぼつぼつ梅雨あけ。星まつりのこの頃は、スイカやメロンのおいしいとき。
旬のものを旬に食べるということが、いちばんの健康方法ともいわれておりますが、また悪玉微生物の繁殖期でもあり飲みもの食べもの要注意。
年によっては梅雨もあけず、大雨の被害があるのもこの頃です。

羅織の帯で涼しく
それにしても梅雨あけ間近か。晴れてしまえば、好天気どころか暑い暑い毎日です。きものはさ仕やかな寒色系の色が涼し気。
 素材は平絽、たて絽、紗、麻があります。帯は織りの帯、つまり羅や紗、絽つづれが大活躍。なぜなら、帯芯を入れた染め帯は、帯芯一枚だけでも暑いのです。
 ただお腹の冷える方は、帯芯の入った帯を締めると内臓が暖まり健康にはよいでしょう。
 きものには、こうしなければいけない、ああしなければならない、といった決まりごとは本来ないのです。ただ私たちの先人たちが自然と共に生きていく知恵の中から、羅の帯は盛夏に締めると快適などといい伝えたのですから、余り束縛されず、自分自身のその日にふさわしい装い方を心がけるべきではないでしょうか。
 夏は涼しく、しかも見る人の立場に立ってもさわやかに。こんな想いが夏のきもの姿をより際だたせてくれるようです。
 東京では三社祭(五月中旬)が浴衣を着る合図なのですが、全国的にはこの小暑あたりが浴衣着始めという感じです。
 さてきものを着るときの紐類も、絹に変えると更に涼しくなります。帯枕にヘチマを使ってみましょう。汗を吸いとって心地良さは抜群。長襦袢は、きものが麻だったら麻を。絽であれば絽に。半衿もきものと素材を合わせます。下着は湯文字も肌襦袢も晒や麻のものがおすすめ。

◆きものは絽縮緬に千鳥文様の小紋染め、帯は幾何学文様の羅織を合わせ、帯留めはガラス細工で涼しさを出しています。

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