04[春分]しゅんぶん 3月21日頃
昼と夜の時間が同じになる日。そしてこの日から少しずつ昼の時間が長くなっていきます。お彼岸のお中日と呼ばれ、国民の祝日です。
春分のこの日から、気温はだんだん上昇します。また春のお彼岸に作る「ボタモチ」は牡丹の花に似せて作るとか。
半衿は明雲
「暑さ寒さも彼岸まで」。昔の人はこういって、春のお彼岸がくると、重いコートや毛皮類をクリーニング屋に出したといいます。
気分はもうさやさやと春風になびきたい。春分を過ぎると桜の柄のきものに手を通したくなるのも、浮きうきした気分の高揚からでしょう。
 桜は現代では一年中着られる、といわれておりますが、やはりこの時分の桜の柄が新鮮です。桜のきものだけを持っていて、桜便り
が聞かれるようになると、何はさておいても桜のきものを着て歩く友人がいます。
 昼の桜、夜桜、しだれ桜、山桜、城の桜、湖の桜、ワシントンの桜並木、そして地面に散り敷かれた桜、水面にゆらぐ桜。
 これだけのきものや帯を身につけるのですから、忙がしいのです。春分から着始めて、最後は五月に、弘前の桜まつりにまで着ていくという桜女王です。
 桜の柄の着こなしは、枝ものから徐々に花びらに移行してゆくと、しばし楽しめます。
 桜の季節は「花寒む」「花冷え」といって急に気温が下がってきますので、こういうとき軽いショールは必需品です。
 表側は春らしく、内側はまだ暖をとる下着という着方がこの季節にも当てはまります。
 半衿は塩瀬羽二重や出雲、東雲、帯揚げも綸子などの軽いものが春を呼ぶようです。
 きものの色は、茶系以外はこの季節によく合います。黒地の最も美しい頃かも知れません。

 昼と夜の時間が同じになる日。そしてこの日から少しずつ昼の時間が長くなっていきます。お彼岸のお中日と呼ばれ、国民の祝日です。
 春分のこの日から、気温はだんだん上昇します。また春のお彼岸に作る「ボタモチ」は牡丹の花に似せて作るとか。

◆きものは黒縮緬に、しだれ桜を友禅で染めました。帯は蝶の柄を織り出したつづれ織。
◆ヒマラヤの高地に住む羊が、毛の抜け変わる頃、体がかゆいので岩に体をこすりつけます。そのとき岩や石仁くっついた初毛を集めて紡いだショール、シヤトーシユです。誉田屋源兵衛

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