2006年7月のワンポイントアドバイス
鉛(なまり)中毒
東京都の調査で、安価なアクセサリーに高濃度の鉛が含まれている場合があることが明らかとなりました。これら
には子供向けが多いため、なめたり飲み込んだりして鉛中毒となり人体に影響を及ぼす可能性があります。米国ではブレスレッドの一部を誤飲した4歳児が鉛中
毒にて死亡しています。鉛中毒の症状は、貧血、腹部症状、神経症状です。安価な金属製アクセサリーの半数以上に鉛が含まれると言われています。誤飲や腹痛
症状に注意が必要です。
2006年8月のワンポイントアドバイス
のじぎく兵庫国体
9月30日より兵庫県で第61回国民体育大会が開催されます。宝塚市はゴルフとバトミントンの会場です。国体
では現在ドーピングコントロールがおこなわれ、筋肉増強剤、興奮薬などの不正使用を監視しています。医療機関が治療目的で処方する薬剤の中にもこのドーピ
ング検査で禁止されている薬剤を含む場合があります(総合感冒薬等)競技選手など、ドーピング検査においても使用可能な薬剤をご希望の方は、予めお知らせ下さい。
2006年9月のワンポイントアドバイス
インフルエンザ予防注射
インフルエンザHAワクチンの国内製造株が厚生労働省より発表されました。Aソ連型(H1N1)には昨年と
同じA/ニューカレドニア
/20/99株が選ばれ、A香港型(H3N2)とB型には昨年より変更されA/広島/52/2005株、B/マレーシア/2506/2004株が選ばれま
した。本年は6月頃までインフルエンザの流行がありましたが、一般的には12月より3月頃が流行期ですので、接種後免疫獲得までの時間を考え11月中旬
までに接種を終えて下さい。インフルエンザ予防注射は10月15日頃開始予定です。
2006年10月のワンポイントアドバイス
糖尿病と皮膚疾患
糖尿病は様々な合併症を引き起こすことが知られています。脳梗塞、心筋梗塞や糖尿病性腎症、網膜症に加えて皮
膚疾患も報告されています。糖尿病では白癬(水虫)、毛包炎(おでき)が多く認められ、蜂窩織炎、リポイド類壊死症、伝染性膿痂疹(とびひ)なども多く認
めます。糖尿病患者では免疫能力が劣っているため肺炎などに加えて皮膚感染症にも罹患しやすいためと考えられています。皮膚の清潔に加え糖尿病の管理が皮
膚疾患にも重要です。
2006年11月のワンポイントアドバイス
正常血圧の人への高血圧剤
最近の血圧の薬には、様々な効能が認められています。昔は、高血圧剤は、血圧を下げる効果しか言われていませ
んでしたが、最近の新しい薬には、心不全の予防、腎不全の予防、脳梗塞の予防に効果が認められているものがあります。また、糖尿病の発症を減らす効果を持
つ薬剤もあります。正常な方が内服すると寿命が延びる可能性も報告されています。その為、最近では血圧が高くない症例に対しても、疾患予防のため投与する
場合があります。
2006年12月のワンポイントアドバイス
発熱と対応
発熱は体の温度を上昇させ細菌、ウイルスの増殖を押さえるために起こりますが、最近、布団のかけすぎや厚着に
よるうつ熱による体温上昇を見かけます。発熱時には積極的に頭や体を冷やし、薄着にして熱がこもるのを防ぎましょう。保護者ら向けの兵庫県電話相談事業が
あります。病気やケガで医療機関を受診した方が良いかなどでお悩みの方は、ご相談下さい。電話番号は、#8000または、(078)731-8899で
す。
2007年1月のワンポイントアドバイス
糖尿病と癌
糖尿病患者は癌の発症率が高いとする調査結果を厚生労働省研究班が発表しました。40〜69歳の男女約10万
人を対象に、糖尿病患者4668人と何らかの癌を発症した6462人を分析した結果、糖尿病でない人と比べ、糖尿病患者の癌の発症率は男性が1.27倍、
女性が1.21倍高いことが解りました。糖尿病に認める高インスリン血症などの関与が疑われています。過食、運動不足、肥満でも高インスリン血症になりま
すので、健全な生活習慣が重要です。
2007年2月のワンポイントアドバイス
任意予防接種
予防接種には無料の定期接種と有料の任意接種があります。任意接種は決して受けなくても良いと言う意味ではあ
りません。おたふくには無菌性髄膜炎や難聴、睾丸炎、不妊などの合併症があります。水痘も成人になってから罹患すると重症に経過したり、皮膚に瘢痕を残し
たりします。その為、自然感染より合併症の少ないワクチン接種がすすめられています。また、大人用予防接種には、高齢者の肺炎を予防するための肺炎球菌ワ
クチンもあります。
2007年3月のワンポイントアドバイス
柑皮症(かんぴしょう)
柑橘類や、かぼちゃ、ニンジン、トマト、のりなどカロチンを含む食材を多く摂取することで、手など肌が黄色く
なることを柑皮症と言います。冬季にみかんの食べ過ぎでよく認めますが、最近はジュース類でも認めます。肌が黄染する以外の症状もなく、問題もありませ
ん。黄疸との鑑別は、目の白い部分が黄色いかどうかで行います。目の白い部分が黄色くなければ柑皮症の可能性が高いといえます。カロチンを多く含む食品を
控えるだけで治ります。
2007年4月のワンポイントアドバイス
胃薬は骨折の危険が増大
英国の50歳以上を対象にした大規模研究で、胃潰瘍などの治療薬PPIを服用すると、大腿骨骨折の危険の増加
が報告されました。骨折の発症率は胃薬の服用歴が長くなるほど増加します。研究者らは胃薬によってカルシウムの吸収が妨げられるためと推定しています。胃
薬の利用は必要最低限が望まれますが、一方で胃薬はリバウンドを起こしやすく、急に中断すると潰瘍の再発を高率に認めます。カルシウムの摂取を心が
け、胃薬の服用方法は医師と相談してください。
2007年5月のワンポイントアドバイス
糖尿病患者の平均寿命
カナダの研究者による調査では、糖尿病患者の平均余命は一般人より12年も短いという結果が出ています。公衆
衛生学のダグラスマヌエル教授によると、糖尿病のある男性の平均余命は64.7歳で、一般人の77.5歳に比べると12年短くなります。女性も糖尿病があ
ると平均余命が
70.7歳しかなく、一般人の82.9歳に比べて12年以上短くなるというものです。また、日本では糖尿病の人の平均寿命は男性が66.5歳、女性が
68.4歳とのデータもあります。
2007年6月のワンポイントアドバイス
麻疹(はしか)
麻疹は年間10〜20万人の患者が報告され、2歳以下の罹患が60%以上を占めています。罹患者の95%以上
が予防接種未接種です。脳炎が
1,000例に1例程度報告され、死亡率は約15%、後遺症が25%に残るとされます。また、持続感染により進行性神経症状、痴呆症状を示し死に至る亜急
性硬化性全脳炎が100万例に5〜10例おこります。1歳児と、小学校入学前年度の1年間のお子様は定期接種として接種が可能です。至急ワクチンを受けま
しょう。
2007年7月のワンポイントアドバイス
unite for diabetes
「糖尿病に対して団結して立ち向かう」と言う意味です。2006年12月21日糖尿病に関する国連決議が国連
において採択されました。エイズなどの疾患と同様に糖尿病が世界的に脅威と示されました。世界の糖尿病人口は、2003年成人の5.1%で約2億人、毎年
600万人が増加していると言われています。決議の提案国はバングラデッシュが努め、アジア、アフリカ諸国が支援し、日本、アメリカ等の先進国が支持に回
り採択されました。糖尿病は世界的病気です。
2007年8月のワンポイントアドバイス
脂質異常症の診断基準
日本動脈硬化学会は本年4月に、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007を発表しました。この改訂により、従
来、高脂血症と呼ばれていた疾患を脂質異常症と変更しました。また、その診断基準から総コレステロールの基準が無くなり、中性脂肪150mg/dl以上、
HDLコレステロール(HDL-C)
40mg/dl未満、LDLコレステロール(LDL-C)140mg/dl以上の基準に変更されましたHDL-Cは善玉コレステロール、LDL-Cは悪玉
コレステロールと考えられています。
2007年9月のワンポイントアドバイス
逆流性食道炎
逆流性食道炎は胃酸が食道に逆流して起こる疾患です。日本では稀でしたが、高齢化・食事の欧米化により、増加
傾向です。胸やけが主症状です。前屈みの姿勢、排便時の力み、ベルトや帯びでお腹を締め付ける、重い物を持つなど腹圧が上がること、脂肪の多い食物、チョ
コレート、柑橘類、コーヒー・紅茶、香辛料、アルコール類、タバコなど胃酸の分泌を高めることは避けて下さい。食べ過ぎはさけ、食後すぐは横にならないよ
うに心がけて下さい。
2007年10月のワンポイントアドバイス
インフルエンザ予防注射
本年は、インフルエンザが2月と3月に流行しましたが、この時期にはインフルエンザワクチンがありませんでし
た。インフルエンザ予防注射は10月
15日から1月31日までの予定です。一般的には12月より3月頃が流行期ですので、接種後免疫獲得までの時間を考え11月中旬までの接種を推奨します。
65歳未満の任意接種用としては、防腐剤(チメロサール)のないワクチンもございます。在庫に限りがございますのでご希望の方は、お早めの接種をお願いし
ます。
2007年11月のワンポイントアドバイス
百歳以上の高齢者
厚生労働省老健局が2007年度の高齢者について次のような発表を行いました。百歳以上高齢者の数は、年々急
速に増えてきています。老人福祉法が制定された昭和38年には全国で153人でしたが、昭和56年には1千人、平成10年には1万人を超え、本年は3万人
を突破し32,295人となります。また、百歳以上の高齢者32,295人のうち、女性が27,682人となっており、全体の8割以上を占めています。兵
庫県は、男性 202人、女性1,181人、あわせて1,383人で、全国6位でした。
2007年12月のワンポイントアドバイス
脳血管疾患
脳血管疾患のうち78%が脳梗塞、15.5%が脳出血、6.5%がクモ膜下出血と言われています。特にクモ膜
下出血は、病院に到着する前に20%が死亡する重篤な疾患です。これら脳血管疾患は、血圧と密接に関連しています。特に、血圧が上昇する冬に脳血管疾患も
増加しております。外来受診時の降圧目標は、高齢者は140/90mmHg未満、若年・中年者は130/85mmHg未満、糖尿病患者や腎障害患者は
130/80mmHg未満とされています。家庭での目標値は、さらに、10から15mmHg低い値とされています。
2008年1月のワンポイントアドバイス
アディポサイトカイン
脂肪細胞は過剰エネルギーの貯蔵庫と考えられてきましたが、最近、脂肪細胞から多くの生理活性物質(ア
ディポサイトカイン)が分泌されることが解ってきました。アディポサイトカインには、動脈硬化を予防する善玉アディポサイトカインと、動脈硬
化を促進させる悪玉アディポサイトカイン(TNF-αなど)があります。正常状態では、善玉・悪玉の分泌はバランスよく保たれていますが、内臓脂肪
が蓄積した状態では、悪玉アディポサイトカインが過剰に分泌され、動脈硬化を進展させると考えられています。
2008年2月のワンポイントアドバイス
発熱時の対応
発熱は、体の敵に対する防御反応です。感染症では、体の温度を上昇させ細菌、ウイルスの増殖を押さえていま
す。体温は体が作る熱と体から逃げる熱のバランスによって決まります。軽い発熱でも、暖めたり厚着をしたりすると体温は上がります。発熱時は、積極的に頭
や体を冷やす、薄着にして熱がこもるのを防ぐ、布団のかけすぎに注意するなど熱を逃がす努力をして下さい。子供の発熱時には、厚着をさせないで、水分は欲
しがるだけ与えて下さい。
2008年3月のワンポイントアドバイス
うがい薬の効果
イソジンなどのヨード液系のうがい薬には風邪予防効果がないことが京大の研究により解りました。一方、水だけ
でのうがいは効果的で風邪発症率が4割低くなることも報告しています。明確な理由は解っていませんが、ヨード液系のうがい薬は殺菌作用が強く、感染予防に
働く善玉菌まで殺してしまうためと考えられています。現時点では、風邪などの予防には水でのうがいを、扁桃炎など悪玉菌の罹患後には、ヨード液系うがいが
効果がありそうです。
2008年4月のワンポイントアドバイス
特定健診
特定健診とは40歳から74歳までが対象となる、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の概念を導
入した新健診制度です。高齢化と健康保健組合の財政悪化の中で、医療費抑制政策が主な目的です。中高年男性を中心に、肥満者の割合が増加しており、その多
くに糖尿病、高血圧、高脂血症等となるリスクが高いため、その病気の予防に軸足が置かれ、従来の健診より検査項目が減少しました。対象者は、日本の人口の
ほぼ半分に近い約5,600万人といわれています。
2008年5月のワンポイントアドバイス
麻疹(はしか)予防接種
麻疹(はしか)は昨年、若者を中心に流行し全国の学校で休校が相次ぎました。免疫獲得が不十分な高校生や大学
生の発症を防止するため、本年から5年間、中1と高3に公費での定期予防接種を行う事が決定されました。麻疹は感染力が強く、死亡例も患者1000人に1
人程度あります。また、医療、福祉、教育、保育関係では、麻疹に対する十分な免疫を持つ事が必要条件の事もあります。対象学年1年間に限り無料ですので、
この機会に接種を済ませて下さい。
2008年6月のワンポイントアドバイス
阪神北広域こども急病センター
平成20年4月から阪神北広域こども急病センターが伊丹市昆陽池2丁目10番地にオープンしました。宝塚市の
小児科時間外の診療を担当します。診療時間は平日午後8時から翌朝6時30分、土曜日午後3時から翌朝6時30分、日曜休日午前9時より翌朝6時30分で
す。充実した施設ですのでご活用下さい。電話は072-770-9988です。また、日中の電話相談は小児救急医療電話相談(こども病院)までお問い合わ
せ下さい。#8000または、078 -731-8899です。
2008年7月のワンポイントアドバイス
糖尿病患者数の増加
厚生労働省が公表した「国民健康・栄養調査」では、平成18年に全国で、糖尿病が強く疑われる人は820万
人、可能性が否定できない人は1050万人、合計、糖尿病が疑われる人は1870万人と推計されました。平成9年の推計では、1370万人、平成14年で
は、1620万人でしたので、4年間で
250万人も増加しました。調査対象の約6割に運動習慣がなく、男性の約2割が21時以降に夕食を摂取する事より、運動不足や食生活の乱れが糖尿病増加の背景と思われます。
2008年8月のワンポイントアドバイス
夜間にトイレで起きませんか
糖尿病の初期症状は、夜間排尿、多飲、多尿です。糖尿病、高脂血症、高血圧症などの生活習慣病は、自覚症状をほとんど認めません。しかし、これら疾病は日
本人の死因の3分の1をしめる脳梗塞、狭心症、心筋梗塞などの動脈硬化性疾患につながることが解っています。トイレの回数が増えた場合、泌尿器の疾患の可
能性もありますが、糖尿病の場合もあります。疑わしい症状があれば早めに採血検査、尿検査を。
2008年9月のワンポイントアドバイス
爪は健康ですか?
爪(つめ)の異常は、内臓疾患を良く反映します。肺や心臓の病気では、皿状に変形するばち状爪を認め、糖尿病
では白く濁った爪白癬症(爪の水虫)をよく認めます。また、内分泌疾患や貧血では、スプーン状に変形した爪を認めます。副腎障害では、色調が褐色になり、
肝臓疾患では、点状、線状に白くなる爪甲白斑症を認めます。爪の変化は病気のサインです。手指の爪も足趾の爪も、日頃の観察が大切です。
2008年10月のワンポイントアドバイス
インフルエンザ予防接種
本年度のインフルエンザ予防接種は10月
15日〜1月31日の予定です。インフルエンザの流行期は12月上旬より3月下旬です。接種から免疫獲得まで2週間から1ヶ月間を要しますので、11月中
旬までに接種される事をお勧めします。また、免疫有効期間は、約6ヶ月間と考えられています。昨年は
65歳未満の任意接種用に、防腐剤(チメロサール)の含まれないワクチンを使用しました。在庫に限りがございます。ご希望の方は、お早めの接種をお願いし
ます。
2008年11月のワンポイントアドバイス
足の痺れ(しびれ)
足先のしびれには、いくつかの原因があります。椎間板ヘルニアによる神経障害、動脈硬化症等による循環障害が
主なものです。さらに、全身疾患である糖尿病などの生活習慣病も神経障害、循環障害を起こし、しびれなどの症状が出現することがあります。手指、足趾にし
びれがありましたら、生活習慣病などの可能性があります。早期発見、早期治療のため、健康診断や特定検診などを利用し、精査して下さい。
2008年12月のワンポイントアドバイス
阪神北広域こども急病センター
伊丹市昆陽池2丁目10番地に、こども急病センターがあります。診療時間は(平日)午後7時30分−翌朝6時
30分、(土曜)午後2時30分−翌朝
6時30分、(日曜祝日)午前8時30分−翌朝6時30分までです。検査も可能な充実した設備の急病センターですので、ご活用下さい。受付電話は072-
770-9988です。
また、発熱、痙攣など、すぐに受診した方がよいか迷ったときの電話相談は、072-770-9981または、078-731-8899か#8000です。
看護師が対応しています。
2009年1月のワンポイントアドバイス
高血圧ガイドライン
高血圧ガイドラインが今月16日に改訂されます。高血圧の基準が一部改定され、降圧目標は、高齢者
140/90mmHg未満(診察室血圧)
135/85mmHg未満(家庭血圧)、若年者・中年者130/85mmHg未満(診察室)125/80mmHg未満(家庭)、糖尿病患者・腎臓病患者・
心筋梗塞後患者130/80mmHg未満(診察室)125/75mmHg未満(家庭)、脳血管障害患者140/90mmHg未満(診察室)
135/85mmHg(家庭)未満となります。診察室血圧、家庭血圧各々が示されます。
2009年2月のワンポイントアドバイス
公費麻疹風疹ワクチン
厚労省は2008年度上半期における麻疹ワクチンの接種率を公表しました。接種対象となった中学1年生と高校
3年生の接種率は、兵庫県は各々
54.7%、50.4%でした。麻疹の自然感染が少なくなっているためブースター効果が期待できず、免疫を完全に獲得するためには、ワクチンを2回接種
する必要があります。現在の中学、高校生は接種をしていない人が多く、免疫を持つ人が少ないと考えられています。5年間だけの措置であります無料ワクチン
の接種をお勧めします。
2009年3月のワンポイントアドバイス
食後高血糖
糖尿病の診断には、空腹時血糖値が利用されてきましたが、最近の研究で、食後高血糖が糖尿病合併症に大きく影
響することがわかってきました。食後血糖値の正常値は140mg/dl未満です。このため、一般にもおいても、糖の吸収をおだやかにする特定保健用食品等
が販売されています。医薬品においても糖の吸収を遅延させる作用をもつものがあります。医薬品は効果が強く、副作用もチェックされています。健康食品等を
お使いの方はお知らせ下さい。
2009年4月のワンポイントアドバイス
コンコーダンス
コンコーダンスとは、患者が医療従事者とのパートナーシップに基づき、両者間で情報を共有し、対等な立場で治
療方法を決定していくプロセスのことです。従来用いられてきたコンプライアンスには、規則や権威ある人の要求・命令に従うという意味があり、患者と医療従
事者間の対等な立場を反映していませんでした。当院はコンコーダンスの実践を目指します。患者と医療従事者の連携や協調といった協力関係が不可欠です。宜
しくお願いします。
2009年5月のワンポイントアドバイス
長期間続く咳(せき)
風邪や気管支炎時の咳は、誰しも経験します。しかし、長く続く咳(1ヶ月以上)は、気管支炎治癒後の良性の慢
性咳嗽の場合もありますが、他の疾患も疑われます。結核、肺癌、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎、喘息などの呼吸器疾患に加え、副鼻腔炎、逆流性食道
炎、心臓疾患、さらに、薬剤性、喫煙、アレルギー性、自律神経失調症等が原因にあります。当院で施行中の宝塚市肺癌検診などを利用して、年に一度はレント
ゲン検査を受けて下さい。
2009年6月のワンポイントアドバイス
新型インフルエンザ対策
新型インフルエンザが流行しています。政府発表の対策では、発熱や咳などインフルエンザ様症状がある方は、直
接来院せず宝塚健康福祉事務所(保健所)0797-74-7099に連絡して指示を受けて下さい。事前連絡なく病院内に入ることは、他の患者様への感染予
防のため絶対に避けて下さい。受診する場合も、必ず病院に連絡した後、マスクをしてご来院下さい。感染予防のため院外でお待ち頂く場合が有ります。新型イ
ンフルエンザまん延防止にご協力下さい。
2009年7月から2012年6月までの過去のワンポイントアドバイスはこちら
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