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『かしゃぐら通信』  和平復興関連No05 


2003−05
和平会談、6月に東京で

スリランカ大使館発行の「スリランカ・ニュース・ダイジェスト」(2003年02月)から和平に関する記事を翻訳抜粋。読みやすくするためにサブタイトルを挿入した。                   (かしゃぐら通信)

スリランカ和平樹立には巨額の援助が必要
明石康和平特使談
 

 日本政府特別和平特使としてスリランカを訪れた明石康氏は1月20日、スリランカ和平促進のため外国援助を更に押し進め、来るべき東京会議では積極的な和平のルールづくりを提唱すると語り、3日間の訪問を終えました。
 明石氏はスリランカ滞在中、南北地域で会談などの日程をこなし、スリランカ和平会談を成功させるために巨額で迅速な国際援助が必要だと語りました。
 日本はこれまで援助供与国としては消極的に役割をこなすのが慣例となっていましたが、そうした戦後の復興援助という政策を捨てて、「平和構築」を支えるという積極的な方向に動き出していると語り、ノルウエーの仲介によって築かれたスリランカ停戦に対し、実際に手を差し伸べて和平を推し進めると語りました。
 また、諸外国、取り分け合衆国とインドへ出向き、30年にわたる民族闘争で血にまみれたスリランカ再建のために巨額の援助資金を求めるとも語りました。

 領土と政権を守ると軍幹部が声明

 12月26日にLTTEが出した声明に応え、スリランカ軍も声明を発表し、HSZ(高度安全地帯)での「平和交渉と正常化を進めるための軍隊」駐留を非難するLTTEの言及に応えた。 --- 「スリランカ軍の指揮官として、私は文官と市民の為に平和交渉を確固として支えていく。軍はスリランカの領土保全と政権擁護という神聖な責務を担っている。軍の駐留は平和交渉を危険にさらすことではない。軍は、政府に対し国家の安全保障に関する助言をすることが責務だと信じる」

政府、LTTE、コロンボで援助供与国と会談

 コロンボでの国際会議で政府とLTTEは、平和プロセスの進展状況を援助供与国に説明しました。政府の和平交渉責任者 G・.L・ピーリス大臣は6月中旬、日本が主宰する会議においてより大きな援助供与が約束されていると触れ、「主たる援助供与国において会議を行い、我々の求めているものを供与国に指し示す事は有意義である」と語りました。
 会議にはLTTEの代表としてLTTE平和交渉チームのアドバイザー、ジェイ・マヘスワランが参加しました。両者はタイでの平和交渉で、今月の上期に世界銀行に対し、戦闘地域の復興再建と再定住促進に数百万ドルの提供を申し入れる事で合意しています。
 スリランカ政府とLTTEは2月7-8日に5回目の直接交渉をヨーロッパで持つ予定です。次の開催地をタイからヨーロッパに変えたのはLTTE側の交渉人アントン・バーラシンガム氏の要求で、彼はロンドンの居住地から会議場へ向かう予定です。
 5回目の会議では人道支援、復興について活動を加速することが話し合われます。また、会議では人権に関する案件がイアン・マーティン氏を加えて扱われます。この会議には、スリランカ政府とLTTEの双方からの要請でノルウェー政府関係者が同席します。


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